💥37」38」─1─ハンガリー、難民反対派が優勢、国民の98%が難民分担に反対。2016年。~No.146No.147No.148No.149No.150No.151 @ ㉕

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 2016年10月2日 産経ニュース「ハンガリー、難民分担で国民投票 反対派が優勢、EU政策に影響も
 9月30日、ハンガリーの首都、ブダペストでオルバン首相を風刺するポスターを掲げて抗議をする人たち(AP)
 【ベルリン=宮下日出男】ハンガリーで2日、中東やアフリカからの難民受け入れを欧州連合(EU)加盟国で分担する政策の是非を問う国民投票が実施された。分担策への反対が多数を占める見通し。投票結果はEUの移民政策に影響を与えるほか、英国が離脱を決めたEUの結束を一段と揺さぶる可能性がある。
 EU加盟国で移民受け入れ分担策をめぐる国民投票が行われるのは初めて。設問は難民をめぐり、「EUがハンガリーに対し、自国の議会の承認なく、非ハンガリー市民の義務的な受け入れを指示できることを望むか」との内容。投票結果の大勢は2日夜(日本時間3日未明)にも判明する見通しだ。
 ハンガリーは昨年、バルカン半島経由でドイツなどを目指す難民・移民のルートとなったが、流入阻止のため南隣セルビアなどとの国境をフェンスを築くなどして封鎖。EUが昨年9月に暫定的な難民受け入れ分担策を決めた際も反対し、スロバキアとともに決定無効を求めてEU司法裁判所に提訴している。
 オルバン首相はドイツのメルケル首相が主導した寛容な難民受け入れ策に反対する加盟国指導者の急先鋒で、分担策は移民の流入を招くと批判。1日付の地元紙への寄稿では「EUは正気に戻らねば、自己破滅する」と訴え、分担策への懐疑的見方を改めて示した
 事前の各種世論調査によると、投票予定の示す有権者のうち、7〜8割程度が分担策に反対する方向。オルバン氏の与党、フィデス・ハンガリー市民連盟が大々的なキャンペーンを繰り広げているほか、国民には受け入れ経験の少ない移民への根強い抵抗感もある。
 オルバン氏には投票で国内の権力基盤強化を図る思惑もあるとされる。このため、野党などは有権者に棄権を呼びかけており、投票率が成立に必要な50%に届くかが焦点となっている。
 EUは投票が将来的な政策を対象にしたものとの立場をとる。昨年の分担策に関しては「加盟国に履行の法的責任がある」(アブラモプロス欧州委員)としているが、オルバン氏は他の東欧諸国との連携を強め、EUへの圧力を一段と強めるとみられる。」
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 10月2日 産経ニュース「【移民ショック】難民受け入れ分担反対に98% 「誰と暮らすかは国民だけが決める」国民投票不成立もEUに強気崩さぬハンガリー首相
反応
 2日、ブダペスト欧州連合(EU)内での難民分担の是非を問う国民投票後に演説するハンガリーのオルバン首相(ロイター)
 EUの難民分担策への反対が約98%と圧倒的多数を占めた国民投票の結果を受け、ハンガリーのオルバン首相はEUに対する強気の姿勢を継続する構えだ。EUとしては投票が無効でも分担の実施が困難な状況は変わらず、東欧が移民政策を中心に連携して影響力拡大を図るなか、結束維持への腐心は続く。
 「われわれが誰と暮らすかは国民だけが決める」。オルバン氏は2日夜の投票結果の判明後、勝利宣言するかのように強調した。
 投票では野党などが棄権を訴え、投票率が成立の要件に届かなかった。ただ、背景には強権的な政治手法が批判されるオルバン氏の支持基盤の強化を阻む狙いがあり、不成立をもって分担策を支持したと解釈するのは早計だ。移民に対する国内の抵抗感は強い。
 一方、EU内からは、「悪い日ではない」(ルクセンブルクのアッセルボルン外相)といった安堵(あんど)の声も漏れた。国民投票が成立していれば、欧州各地で反難民・移民や反EUを掲げる勢力を一段と刺激しかねなかったためだ。
 だが、加盟各国の分断が収まったわけではない。難民16万人の受け入れ分担計画は約1年たっても5600人余りにとどまり、ハンガリーオーストリアなど反対の国々の受け入れ数はゼロ。「政治的に終わった」(フィツォ・スロバキア首相)との意見も上がり、分担策の大幅進展は見込めないのが実態だ。
 分担策はEUの「連帯」を示すためにドイツなどが主導したが、反対する東欧とは亀裂が残った。オルバン氏は「移民問題は国家の権限」と主張し、最近はハンガリーポーランドスロバキアチェコが結束を深める。EU不信が各地で強まる中、国家主権の強化が狙いだが、「メルケル独首相の対抗軸」(欧州メディア)を示そうとしているともいわれる。(ベルリン 宮下日出男)



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