🐖43」─1─中国国防費6.8%増の約22兆6千億円。アメリカの軍事費増額。~No.211No.212No.213 

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 2021年3月5日11:34 MicrosoftNews KYODO 共同通信社「中国国防費6.8%増の約22兆6千億円
2021/03/05
 【北京共同】中国政府は全人代で審議する2021年予算案で、国防費を前年比6.8%増の1兆3553億4300万元(約22兆6千億円)計上した。20年予算案の同6.6%増に比べ、伸び率が拡大した。
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 3月5日10:18 MicrosoftNews KYODONEWS 共同通信社
米軍、アジアにミサイル網目指す 対中国で議会に予算要求
 © KYODONEWS 日本、中国、第1列島線など
 【ワシントン共同】米インド太平洋軍は4日までに、2022会計年度(21年10月~22年9月)から6年間で270億ドル(約2兆9千億円)の予算を議会に要求した。海洋進出を強める中国をにらみ、沖縄からフィリピンを結ぶ「第1列島線」に射程500キロ以上の地上配備型ミサイル網構築を目指し、33億ドルを充てる。軍事専門誌ディフェンス・ニューズが報じた。
  インド太平洋軍のデービッドソン司令官は4日、オンラインイベントで、中国の急速な軍備近代化により「インド太平洋の軍事バランスは米国や同盟国に不利になってきている」と指摘した。」
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🐉34』─16・I─「一人っ子」の闇に見る中国のウイグル弾圧。〜No.97  

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 2021年3月2日 産経新聞iRONNA「「一人っ子」の闇に見る中国のウイグル弾圧
 中国による少数民族ウイグル族への弾圧を、欧米各国が相次いで批判している。人権侵害は言うまでもなく、22年北京冬季五輪の開催にも影響する深刻な事態だ。こうした国際世論が高まる中でも中国政府が聞く耳を持たないだけに埒が明かないが、根源にあの悪名高き「一人っ子政策」があることを忘れてはならない。(写真は共同)
 看過できぬ中国のジェノサイド、ウイグルを襲う「優生」の悪夢
 田中秀臣上武大学ビジネス情報学部教授)
 中国新疆ウイグル自治区の街頭スクリーンに映し出される習近平国家主席=2017年11月(AP=共同)
 中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区少数民族ウイグル族に対する、中国政府の「ジェノサイド(民族大量虐殺)」が国際的な批判を集めている。強制的な不妊手術、収容施設での洗脳や強制労働、強引な同化政策など、まさにジェノサイドと言っていい所業が伝えられているからだ。
 だが、中国政府は国際社会からの批判をまったく受け付けない。不妊手術の件数や出生率の激減などは、中国政府の公的資料から明らかにされたが、それを隠蔽(いんぺい)する気配すらない。要するに「確信犯」的なのだ。
 だが、どうしてここまで「確信犯」になれるのか、という疑問が生じる。その答えの一つは、中国政府と地方政府が「人口消滅政策」とも言うべき人口抑制、今までの政策と無矛盾だと思っているからだろう。つまり、われわれにとっての悪夢が、中国政府にとっては「合理的」なのである。
 ウイグル族へのジェノサイドは、16年に撤廃された「一人っ子政策」という人口政策の量的なコントロールと、それと同時に行われているゆがんだ優生主義的な思想から考えると分かりやすいのではないか。
 ここで、優生主義とは「遺伝と環境の改善によってもたらされるよりよい『生』によって成り立つよりよい『社会』の希求」(「人口論入門」杉田菜穂著)と定義しておこう。優生主義では、人の『生』が優良なものから劣るものまで順位をつけられる可能性があるという、悪しき社会的排除と強く結びついている。優生主義ないし優生思想の流れは、各国の多様な社会・経済思想や、制度と結びついて複雑なものがある(参照「優生学と人間社会」米本昌平ほか著)。
 日本でも優生保護法が96年に改正され、その法律から「優生」の文字が削られるまで長く存続した考えであり、不妊手術を強制できる規定もあった。今日でも旧優生保護法の被害をめぐって裁判が続いている。最近の遺伝子工学の進歩もからんで、決して過去の問題とはいえない。だが、中国では日本や欧米とはまったく異なる次元で、この優生思想的な発想が根強い。
 「消えた女性」問題というものがある。中国では女子よりも男子のほうがはるかに多く生まれ、育てられている。これは女子よりも男子を好む優生思想から生まれている。人工中絶や育児放棄、病気にかかっても積極的に治療しないなどで、小さな女子の生命が失われてしまったという指摘である。なお、中国だけでなく、インド、中東、アフリカのいくつかの国や地域でも同様の問題が生じている。
 だが、中国では80年代からの一人っ子政策の採用、もともとの男子選好、さらには90年代から普及する男女の産み分けと中絶手術によって、07年には男児の数が女児の1・2倍に達している。
 また、一人っ子政策そのものによる人権侵害も深刻だった。そもそも一人っ子政策は、有限な資源(土地、食料、経済的機会)と爆発的に増加する人口という視点に重きをおいた中国的マルサス主義に基づく。
 先進国では、子供を持つのも持たないのも、そして何人持つのかというのも、すべて個人の自由である。もちろん、さまざまな社会的・経済的な事情はあるかもしれないが、法的に子供の数が制約されることはない。一人っ子政策は、それ自体が人権を損ねるものだった。
 そもそも、中国研究者のアーサー・クローバー氏が「チャイナエコノミー」で整理しているように、アジア各国では人口抑制政策を採用しなくとも、経済発展につれて中国以上に出生率が低下している。農村から都市に移動することで、典型的な都市部の住人と同じように、子供を増やそうとしなくなるからだ。
 クローバー氏は一人っ子政策の人口抑制効果ははっきりしないと指摘している。他方ではっきりしているのは「一人っ子政策=計画生育政策による人権侵害」ということだ。この計画生育政策の趣旨は、「晩婚、晩産、少生(少なく産む)、優生(子供の質を高める)、稀(出産間隔を空ける)」というものであり、優生思想が前提にされていた。今でも中国では「人口の質」の改善を目指すとされているが、この定義不明な「人口の質」こそ優生思想につながる怪しい概念である。
 一人っ子は社会的に優遇され、それ以上の子供を抱えることには社会的なペナルティー(罰金など)が科せられた。特に、地方政府での人権侵害は深刻で、財産没収、職場からの追放、家屋の破壊などが見られたという。
 また、出産許可を得ていない女性が妊娠するは中絶手術を受けることになっていたし、出産許可を得ても罰金を払うことができなくて、強制的に中絶同意書にサインを書かされ、その後、胎児を絶命させる注射を無理やりうけたというエピソードを紹介する研究論文もある。
 {馮氏の妻は救急車で市の病院に連れて行かれ、妊娠検査を強要された。病院に到着後、幹部らは流産と不任手術をするように命じたが、彼女が拒否した。すると、枕カバーで目隠しをさせられ、両腕も押さえられ、右手にペンを持たされた状態で中絶同意書に署名させられた上に、左手の指で押印させられた。
 その後、手術室に運ばれ、麻酔の注射と胎児を絶命させるための注射を打たれた。彼女の話では注射後に胎児の動きが止まり、9月12日の朝3時ごろ、妊娠5ヵ月の胎児が死体として産まれた。
 馮氏夫婦は、言ってみれば十分な罰金が用意できなかったために、第三子を出産できなかったのである。
 「中国における人口政策とその実践」鄭鴎鳴著}
 ウイグル族は、少数民族のために一人っ子政策は緩和的に運用されてきた。都市部では2人まで、農村部では3人までとなっていた。実態はもっと多くの子供を抱えている家族もあるという。それだけに、ウイグル族に関して、ここ数年の不妊手術の激増、中絶件数、子宮内避妊具を装着する女性が激増することは、あまりに不自然である。西日本新聞は「2014~18年に、新疆ウイグル自治区不妊手術が18倍に増え、計10万人の住民が手術を受けた」と報じている。
 驚くべきことだが、中国政府はこのようなジェノサイドで、ウイグル族の「人口の質の向上」を目指しているのかもしれない。
過去の一人っ子政策は、まさに産児制限によって人口1人当たりの経済機会を増やしていく試みだった。現在と未来のウイグル族の人口を「減らす」政策で、ウイグル自治区の経済レベルを、見かけだけ上げようとしているのではないか。そうだとしたら本当に恐ろしい優生思想の悪夢である。」
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🐉34』─16・H─ウイグル強制労働なら取引停止、日本12社が米英規制受け。〜No.97 

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 2021年3月2日13:44 MicrosoftNews KYODONEWS 共同通信社ウイグル強制労働なら取引停止 日本12社が米英規制受け
 © KYODONEWS 中国新疆ウイグル自治区で「職業訓練所」前に立つ警備員=2018年9月(ロイター=共同)
 電子機器や服飾を含む日本の主要小売り・製造業12社が、中国新疆ウイグル自治区などでの少数民族ウイグル族に対する強制労働への関与が取引先の中国企業で確認された場合、取引を停止する方針を固めたことが21日、共同通信の取材で分かった。米英両国がウイグル族の強制労働を理由に自治区に関連した綿製品などの輸入規制に相次いで踏み切っており、日本企業も対応を迫られていた。
 近年では人権、環境問題への企業側の対応責任が重視されており、サプライチェーンで新疆関連企業とつながる日本企業に取引自制の動きが広がる可能性がある。一方で対応の遅れを指摘されそうだ。
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 3月2日14:47 産経新聞「「何もしない日本、見たくない」 ウイグル協会幹部が行動求める 
 国民民主党の会合でウイグル族迫害の実態を語る日本ウイグル協会のレテプ・アフメットさん(右)=2日午前、参院議員会館(奥原慎平撮影)
 国民民主党は2日、人権外交と経済安全保障に関する研究会の第2回会合を国会内で開き、中国当局による新疆(しんきょう)ウイグル自治区での弾圧について、日本ウイグル協会からヒアリングした。
 同協会のレテプ・アフメット副会長は、海外のシンクタンクのリポートや報道を紹介しつつ、ウイグル人に対する強制労働と著名企業のサプライチェーンとの関わりや、同自治区での女性に対する不妊手術の強制、子供らに対する同化教育の実態を説明した。
 アフメット氏は同自治区での弾圧を米政府、カナダ下院、オランダ下院が「ジェノサイド(民族大量虐殺)」と認定し、中国を非難したことに触れ、「あと半年すればジェノサイドと認定する国が間違いなく増える。そうした中で日本だけが何もしないのは、私たちが見たくない光景であり、多くの日本人の国民が見たくない光景だと思う」と述べ、出席した議員らに具体的な行動を求めた。
 研究会の主査を務める山尾志桜里衆院議員は「さらなる放置は消極的支持になってしまうし、これを放置したら日本に人権外交を語る資格はないということだと思う。強く取り組んでいくことをお約束したい」と語った。
 研究会は今後、集団殺害などの防止や処罰を定めた「ジェノサイド条約」に日本が未加盟であることについて、検討を進める。」
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 3月2日16:26 MicrosoftNews 日テレNEWS24「USTR(=アメリカ通商代表部)は1日、バイデン政権としての通商政策の報告書を公表し、中国の少数民族ウイグル族などへの人権侵害の問題を「最優先課題」だと表明しました。
 USTRの通商政策の報告書は、毎年作成されるもので中国について、「新疆ウイグル自治区などでの強制労働に対処することを最優先課題とする」と記されています。
 ウイグル族などへの強制労働で作られた製品の輸入に規制をかけ続ける方針を示したものです。
 また、「中国の不公正な貿易慣行が、アメリカの労働者らに損害を与え、技術的優位性を脅かしたり、サプライチェーンを弱体化させている」と指摘、あらゆる手段を使って対抗すると警告しています。
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🐉34』─16・G─オランダ下院が中国のウイグル族弾圧は「ジェノサイド」と非難決議。〜No.97 

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 日本政府は、国内で強力な政治力を持つ親中国派・媚中派勢力の影響で身動きができない。
 親中国派・媚中派にとっての優先課題は、ドイツなど同様に、中国共産党のジェノサイド問題ではなく中国との貿易であった。
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 2021年2月27日 産経新聞「中国のウイグル族弾圧は「ジェノサイド」 オランダ下院が非難決議
 中国新疆ウイグル自治区の街頭スクリーンに映し出される習近平国家主席=2017年11月(AP=共同)
 オランダの下院は25日夜、中国の新疆(しんきょう)ウイグル自治区で「少数民族ウイグル族に対するジェノサイド(民族大量虐殺)が起きている」と非難する決議を賛成多数で採択した。同種の決議採択は欧州で初めてとみられる。
 来年の北京冬季五輪を中国外で開くべきだとする決議は否決された。
 ルッテ首相が党首を務める自由民主党は反対票を投じた。ブロック外相は記者団に対し、政府はジェノサイドという言葉を使わないとする一方、現地での「大規模な人権侵害」に重大な懸念を抱いていると述べた。
 在オランダ中国大使館は26日、ジェノサイドは「全くの嘘」であり、決議は「中国への意図的な中傷」と批判した。
 米政府は1月、ウイグル族弾圧をジェノサイドと認定。カナダ下院も今月22日に非難決議を採択した。(共同)」
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🐖66」─1─レアアース「中国は政治カードとして使っている」~No.311No.312No.312 ㉟ 

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 2021年2月26日23:33 MicrosoftNews 読売新聞「深層NEWS]レアアース「中国は政治カードとして使っている」…江藤名保子氏
 笹川平和財団の小原凡司上席研究員と日本貿易振興機構ジェトロ)アジア経済研究所の江藤名保子副主任研究員が26日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、レアアース(希土類)を巡る中国の対米戦略について議論した。
 江藤氏は国際的にレアアースの重要性が高まるなか、「中国は対立する米国をけん制するための政治カードとして使っている」と指摘した。また、小原氏は、「レアアースは航空機や自動車などにも使われている。中国にとっても戦略物資として国内で管理すべきだとの考えもある」と述べた。」
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🐉35」─3─中国で多様化する「非公認教会」 政府の弾圧下も勢いを増す宗教事情。~No.143No.144No.145 

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 2021年2月27日 MicrosoftNews Forbes JAPAN「中国で多様化する「非公認教会」 政府の弾圧下も勢いを増す宗教事情
 廣田壽子
 © Forbes JAPAN 提供キリスト教徒が急増している中国。中国政府の2018年の発表によると、キリスト教徒の数は3800万人を超えた(中国の人口の2.7%相当)。だが、これは政府が公認した教会の統計で、政府に登録していない非公認教会の実勢が反映されていない。
 中国には信仰上の理由から政府の介入を拒否する非公認教会が多く、その数は中国の全キリスト教徒の3分の2に達しているとみられる。
 また、1990年代以降は中国で創設されたカルト集団(異端宗派)も布教活動を活発化している。現代中国の宗教事情とは──。
 公認も非公認も、急増するキリスト教信者
 中国政府の研究機関である「中国社会科学院」が発表する「宗教白書」を確認すると、中国の公認教会のキリスト教徒の数は、2010年は約3000万人だった。8年間で800万人も増加していることがわかる。
 実際、筆者が中国に滞在していた時、キリスト教の勢いを実感した。筆者はプロテスタント信者であることから、上海市内にある公認教会「上海沪西教堂」の礼拝に出席。毎週日曜日に3回の礼拝が行われ、計1800人が出席していたが、礼拝のプログラムの最後には、新来会者の歓迎の時間があり、毎回20人ぐらいの人が立ち上がり、参列者から歓迎の拍手を受けていたことを思い出す。
 一方、非公認教会の勢いも増してきている。
 非公認プロテスタント教会は「家の教会」(家庭教会)、非公認カトリック教会は「地下教会」と呼ばれている。
 非公認教会の信者数の情報について、「2010年世界基督教データーベース(World Christian Database)」は「中国のキリスト教総数は1億人を超えており、このうち家庭教会の信徒は7000万人」と発表。また、中国やインドなどアジア諸国で活動をしている超教派組織の「アジア・ハーベスト」は「中国にはおよそ8350万人のプロテスタント信者がおり、このうち5400万人が家の教会のメンバーである」と報告している。
 いずれにしても、家の教会、地下教会の信徒数は、公認教会を上回るかなりの実勢になっていることは間違いない。
 政府介入を拒否 自立を選んだ教会指導者の末路
 前回も触れたが、中国共産党政府は1949年の建国後、外国勢力のなかでも特にキリスト教を排除した。その中で一部の中国人の指導者たちは政府と協議し、中国人自身でプロテスタント教会を支える(自養)、中国人自身が教会を運営する、(自治)、中国人自身が伝道する(自伝)の「三自愛国運動」を提案。これが当時の周恩来首相に賛同され、カトリック教会も同様に「中国天主教愛国運動」を立ち上げた。
 しかし、この時、「三自愛国運動」への加盟を拒否したキリスト教会の指導者も少なくなかった。
 王明道牧師(1900-1991)もその一人である。20世紀の「中国キリスト教自立教会の代表者」と称される彼は、北京の出身で、聖書の教え導きとキリスト教徒としての生活を重視した。説教と文書伝道を行ったが、自費で季刊誌「霊の糧」を出版するなどして多くの人々に影響を与えた。
 彼は生涯を通じて政府の「三自愛国運動」に反対する立場を貫いたが、その理由として、著書「生命の冠(いのちのかんむり)」の中で、次のように述べている。
 「政治と宗教は完全に分離されなければならない。三自愛国教会は政府の道具に過ぎない。私たちの教会は政治の関与から自由でなければならない。私たちの教会は主(神)にだけ頼るという信仰に導かれている」
 つまり、教会が忠誠を誓うのは政府に対してではなく、神にこそ忠実であるべきだというのである。
 王牧師は1955年に「三自愛国運動」に反対の立場を堅持したことから、逮捕され無期懲役の刑を言い渡される。23年間の獄中生活を送り、釈放されたのは文化大革命(1966‐1976)終了後の1979年のことであった。しかし、釈放されてからも自身の考えを誤りだったとは認めず、三自愛国教会から再三協力を求められても拒み続けた。
 彼のように三自愛国教会に加盟しなかったキリスト教指導者は逮捕され、ほとんどが辺境の労働改造所に送られたり、投獄された。獄中で死亡した人もいた。
 王明道牧師と同時代に活躍した指導者に、ウオッチマン・ニー氏(倪柝聲1903-1972)がいる。ニー氏は祖父の代から続くクリスチャンホームに育った中国人である。ウオッチマンという名前は「世に警鐘を鳴らしてこの世の邪悪から人々を守り正義に導いてほしい」という母の願いから生まれたという。
 彼は17歳の時、神に仕える決心をするが、当時中国でさかんに活動していた外国宣教団体に全面的には同調せずに、友人たちと独立して伝道する道を選んだ。彼の伝道方針は聖書に基づいた福音主義の立場をとり、「どの都市にも活動しているキリスト教会を一つだけ置くべきだ」とし、1930年代には中国全土の各都市に教会を立ち上げた。
 教会の特徴は神父、牧師といった聖職者をおかず、全ての信者が報酬を受けない神の働き人である、とする点だ。その会派は「地方教会」(ローカル・チャーチ)と呼ばれた。1949年の建国時にはその信徒数は7万人に達した。ニー氏は1952年に中国政府に逮捕され、20年後の1972年に獄中でその生涯を終えた。
 文革中は家庭で礼拝を守り、生き延びた
 文化大革命の間は、公認教会を含めて中国のすべてのキリスト教会が閉鎖され、聖書や讃美歌はことごとく焼却された。とりわけクリスチャンへの迫害は過酷であった。指導者が次々に逮捕、投獄される中で、残された信徒は家庭などで集会をもって生き延びた。
 文革後、革命中は機能していなかった「三自愛国教会」が復活した。1982年には中国に新憲法が制定され、信仰の自由が保障されたが、外国の影響を受ける宗教組織の活動は認めないと明記されている。
 改革開放政策以降は、非公認教会が急速に発展していく。しかし、社会の治安や団結を乱す「邪教」と見なされ、政府の弾圧を受けることが増えている。教会の建物が強制的に取り壊されたり、信徒が自分の家庭に戻ることを許されなかったり、礼拝中に突然、手入れが入り、信者が暴行されたり、拘束される事件が多く報道されている。
 一方、1990年代以降、中国で創設されたカルト集団(異端宗派)も布教活動を活発化している。これらの集団は強引な信徒勧誘や共産党への挑戦を目標に掲げて、政府の取り締まりの対象になっている。
 中国大陸や海外で創設された、カルト集団
 2014年には、中国政府の「中国反邪教協会」は「宗教や気功の名を使い、一般人を勧誘したうえで、信者としてコントロールし、それによって社会に危害をもたらす違法組織」11団体を邪教リストに掲載して公開した。
 この中には、「全能神」、「世界基督教統一神霊教会(現世界平和統一家庭連合)」、「法輪功」なども含まれる。
 全能神(東方闪电)は1991年に黒龍江省で張维山が創設した。その教義は聖書の箇所を引用しているが、カトリックプロテスタントからは異端認定されている。低所得者や貧困地域にも信者が多く、中国共産党との決戦を呼びかけた。信者数は約400万いるという。
 キリスト教系ではないが、気功の動作を取り入れた法輪功は1990年に吉林省李洪志が創設した。共産党員や人民解放軍の間で信者が急増し、1999年頃にはその信者数は7000万人を超えた。
 上海の大学で見た、エホバの証人の布教活動
 邪教のリストには入っていないが、エホバの証人も中国では違法とされている。2019年に新疆ウイグル自治区コルラ市でエホバの信者十数名が「邪悪な宗教を用いて法執行機関の妨害を扇動した」罪で起訴されたことがあった。
 エホバの証人の布教活動は上海でも行われていた。筆者が勤務していた大学の日本人教師の一人Oさんは「エホバの証人」のメンバーだった。
 Oさんは当時60歳で、中国に来て3年目だった。大学で授業をするかたわら、同僚の日本人教師や、招待所(外国人教師の宿泊所)に掃除に来てくれる中国人のメイドさんに日本語や中国語の小冊子を配っていた。
 エホバの証人の集会所は大学がある地下鉄16号線の沿線上の駅の近くにあり、毎週火曜日と土曜日の2回定例集会が行われていた。集会所は他にも上海市内にいくつか設けられているようだった。Oさんは日頃、体調があまり良くないといって、職場の懇親会には一度も出席しなかったが、エホバの集会には出かけていた。
 彼女が入信したきっかけについて聞いてみたことがあった。地元の公立大学を卒業後、結婚し、3人の子をもうけたが、一番下の子どもが生まれてまもなく、夫が仕事中の事故にあい他界した。実家からの援助に頼れない事情があり、困り果てていた時、エホバの証人に勧誘され入信したそうだ。
 中国では大学の常勤の日本語教師に採用されると、政府当局から1年間の労働ビザが発給される。Oさんは合法的に長期間中国に滞在し、伝道できたことになる。
 昨今は中国国内の組織だけでなく、海外の宗教組織も中国での信者獲得を活発化させていることを印象づける出来事だった。」
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🐉34』─16・F─米、北京五輪参加「未定」 ウイグルなど人権抑圧で批判。〜No.97 

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 2021年2月26日 産経新聞「米、北京五輪参加「未定」 ウイグルなど人権抑圧で批判
 バイデン米大統領(AP=共同)
 米国のサキ大統領報道官は25日の記者会見で、中国当局による新疆ウイグル自治区などでの人権抑圧を理由にボイコット論などが出ている来年の北京冬季五輪について、米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)の判断を尊重するとした上で、米国の参加について「(バイデン大統領は)最終決定をしていない」と述べた。
 北京五輪を巡っては、人権団体や米共和党議員からボイコットや開催地変更を求める声が出ている。カナダ下院も22日、中国以外での開催を国際オリンピック委員会(IOC)に働き掛けるよう政府に求める決議を採択した。
 サキ氏は今月3日、北京五輪への対応について「同盟国や友好国と全てのレベルでよく相談して共通の懸念をはっきりさせ、共同歩調を取っていきたい」と語った。(共同)」
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