💠30」31」─1─イギリス下院議員刺殺はテロ。イスラム過激主義と関連か。〜No.111No.112No.113No.114No.115No.116 

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 2021年10月16日10:51 MicrosoftNews 毎日新聞「英下院議員刺殺 捜査当局はテロと断定、イスラム過激主義と関連か
 © 毎日新聞 提供 刺殺されたデービッド・エイメス英下院議員=AP
 英南東部エセックス州リーオンシーの教会で15日、有権者との意見交換会に出席していたデービッド・エイメス英下院議員(69)=保守党=が、男に刃物で複数回刺され、死亡した。地元警察は、現場にいた男を殺人容疑で逮捕。凶器とみられる刃物も押収した。
 容疑者は25歳。ロンドン警視庁は16日、犯行をテロと断定したと発表したうえで、共犯者はなく、イスラム過激主義と関連する疑いがあることにも言及している。英紙デーリー・テレグラフ(電子版)などは容疑者をソマリア系と報じている。
 エイメス氏は1983年に初当選したベテラン議員。保守派でブレグジット(英国の欧州連合EU=離脱)の推進派だった。超党派の英議員らで構成する英日議員連盟の副議長を務めたこともある。
 英国では、ブレグジットを巡る国民投票直前の2016年6月、EU残留派で寛容な移民政策を支持する労働党の女性下院議員、ジョー・コックス氏(当時41歳)が、極右思想や白人至上主義に感化された男に殺害される事件が発生。5年間で2度目となる下院議員殺害の衝撃は大きく、英メディアは大々的に報道している。
 ジョンソン首相は15日、「我々の心はショックと悲しみでいっぱいだ。政界で最も親切で、素晴らしく、優しい人の一人だった」とエイメス氏を悼んだ。【ロンドン服部正法】
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 10月16日11:04 MicrosoftNews 読売新聞「テロと断定、「イスラム過激主義」に絡む動機か…英議員刺殺で男逮捕
 【ロンドン=池田慶太】英イングランド東部のエセックスで15日昼、地元選挙区の教会で有権者との対話集会を開いていたデビッド・エイメス下院議員(69)がナイフで複数回刺されて死亡した。警察は現場にいた英国人の男(25)を殺人容疑で逮捕し、テロ事件として捜査を始めた。
 ロンドン警視庁は16日、犯行には「イスラム過激主義に関連する潜在的な動機」があり、テロ事件と断定したと発表。英BBCは男がソマリア系だと報じた。単独犯とみられる。
 与党・保守党所属のエイメス氏は1983年に初当選したベテラン議員で、同性婚や人工妊娠中絶に反対していた。
 英国では2016年6月、EU(欧州連合)離脱を問う国民投票の直前に、残留を主張する労働党の女性下院議員ジョー・コックスさん(当時41歳)が極右の男に殺害される事件が起きている。」
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 10月16日11:12 産経新聞「英下院議員刺殺、警察「テロ」と断定 イスラム過激主義と関連
 デービッド・アメス英下院議員(AP=共同)
 【ロンドン=板東和正】英与党・保守党のデービッド・エイメス下院議員(69)が15日、英南東部リー・オン・シーの教会で男に刃物で複数回刺されて死亡した。英警察は現場にいた25歳の男を殺人容疑で逮捕し、その上で「テロ」と断定したと16日未明に発表した。初期捜査の結果、イスラム過激主義と関連する動機があった可能性が判明したという。
 現職議員がテロの犠牲になったことで、国内では衝撃が広がり、民主主義への攻撃と非難されている。
 英BBC放送などによると、現場はエイメス氏の地元選挙区にある教会。エイメス氏は毎月第1、第3金曜日に地元有権者らとの集会を定期的に開いていた。
 15日正午(日本時間同日午後8時)ごろ、教会に入ってきた男が、有権者と面会中だったエイメス氏を突然、刺した。単独犯とみられ、男が10回以上もエイメス氏を刺したとの情報もある。駆けつけた救急隊員がその場で治療したが、エイメス氏の死亡が確認された。
 英紙タイムズ(電子版)は16日、警察が男をソマリア系のイスラム教徒とみていると報じた。同紙などによると、警察の対テロ部門が男を取り調べている。
 事件を受け、ジョンソン首相は自身のツイッターで「(エイメス氏は)政界で最も親切で素晴らしく、優しい人物の一人だった」とたたえ「われわれの心はショックと悲しみで一杯だ」と死を悼んだ。
 エイメス氏は、サッチャー政権下の1983年に初当選したベテラン議員。中絶反対や動物福祉の分野で政治活動に力を入れていた。英国が2016年の国民投票で決めた欧州連合(EU)離脱を、ジョンソン氏らとともに推進した。
 英国では16年にも中部リーズ近郊で、EU残留を訴えていた野党労働党の下院女性議員、ジョー・コックス氏=当時(41)=が男に銃で撃たれて死亡する事件が起きた。男は極右思想に感化されていたとみられ、殺人などの罪で終身刑の判決を言い渡されている。
 今回のエイメス氏の殺害を受け、コックス氏の夫だったブレンダン・コックスさんはツイッターで、「選挙で選ばれた議員への攻撃は、民主主義そのものを攻撃することと同じだ」と批判した。」
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 10月17日 MicrosoftNews 毎日新聞「下院議員刺殺、英国に衝撃 5年前にも同様の事件…狙われる対面の場
 © 毎日新聞 提供 エイメス氏が刺殺された教会付近に花を手向ける人々=英南東部リーオンシーで2021年10月16日、服部正法撮影
 英与党・保守党のベテラン下院議員、デービッド・エイメス氏(69)が15日、地元の対話集会の場で刺殺されたテロ事件に衝撃が広がっている。英国では2016年にも野党・労働党の女性下院議員、ジョー・コックス氏(当時41歳)が地元で殺害されており、選挙区で活動中の議員が5年で2度も犠牲になる異常事態となっている。パテル内相は警察当局に対し、下院議員の安全対策について緊急点検するよう指示した。
 英メディアによると、エイメス氏殺害について英警察は15日、ソマリア系英国人のアリ・ハルビ・アリ容疑者(25)を殺人容疑で逮捕した。アリ容疑者は英情報機関の監視対象ではなかったが、ソマリアイスラム過激派アルシャバブに感化された可能性も指摘されており、警察は過激主義との関係についても調べを進めるとみられる。過激化が懸念される人らに対して英政府が進める「脱過激化プログラム」の対象者にアリ容疑者が含まれていた可能性もあるという。
 エイメス氏は選挙区の英南東部エセックス州リーオンシーの教会で、有権者との意見交換会を開いていたところを刃物で複数回刺され死亡した。
 記者は19年10月、エイメス氏に単独取材する機会があった。エイメス氏は欧州連合EU)からの離脱派。当時はEU離脱を巡って議会が膠着(こうちゃく)状態に陥っていたが、穏やかな口調ながらも離脱を断固求める姿勢が印象的だった。保守派のエイメス氏は人工妊娠中絶に反対の立場で、動物愛護に熱心な姿勢でも知られていた。
 英国では16年、寛容な移民政策を支持するコックス議員が極右思想に感化された男に銃や刃物で殺害される事件が発生。今回のエイメス氏と同様、地元有権者と直接面会する機会が狙われた形だった。BBC放送によると、議員は議会内では警察による特別の保護下に置かれるが、選挙区では議会内と同じ保護は受けられないという。
 英紙フィナンシャル・タイムズは16日、16~20年に英下院議員に対する犯罪の報告件数が678件あったと伝えた。NGO「デジタル憎悪対策センター」のイムラン・アフメド最高責任者は同紙に「政治家に向けられる言葉や態度が劣化した。1世代前には容認されなかったことが当たり前になっている」と指摘した。
 実際、英議会でEU離脱派と残留派が舌戦を繰り返した19年9月には「裏切り」「詐欺師」「(首相を)投獄しろ」など激しい言葉が議会内外で飛び交った。女性議員や人種的マイノリティーの議員らが特に脅迫めいた言動の対象になるとされ、安全を懸念する声も上がっていた。英国国教会大主教、主教計118人が当時、こうした議会内外での激しい言葉遣いについて「容認できない」と訴え、冷静になるよう促す声明を出したこともあった。
 悲しみの現地「素晴らしい議員だった」
 事件現場には15日以降、エイメス氏の死を悼む多くの人々が訪れている。花を手向けた女性のクリスティーナ・アルバートさん(71)は「素晴らしい議員。地域のためにベストを尽くしてくれた」と振り返った。民主主義に対する脅威を感じるかと問うと「容疑者の動機がまだ分からない。今の段階で答えるのは早すぎる」と述べた。エイメス氏の知人という男性(70)は「彼は人々のための議員だった。閣僚入りなどの欲は持たず、地域コミュニティーに仕え、さまざまな慈善活動を支えた。本当に悲しい」と声を詰まらせた。
 16日朝にはジョンソン首相、野党第1党・労働党のスターマー党首、パテル内相、ホイル下院議長らがそろって現場を訪れ、追悼の花をささげた。【リーオンシー服部正法】」
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🔯37」─4─凶暴・中華帝国とイスラム帝国は自由の敵!『イスラム教=平和』という誤解。~No.129 ⑯ 

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 イスラム教の啓典『コーラン』やイスラム法において、多神教が支配する日本に対し、異教の現人神と僭称し異教徒の祭祀王である天皇は殺し、日本国内の異教の宗教施設は全て破壊し、異教国日本は滅ぼす事は、絶対神イスラム教徒に命じる神聖な戦い聖戦・ジハードである。
 タリバンは、神の御名によって、異教の仏教遺跡であるバーミヤーンの石仏を破壊した。
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 2021年11月号 WiLL「凶暴・中華帝国イスラム帝国は自由の敵!
 櫻井よしこ  飯山陽
 このままでは不自由・独裁・不寛容が『普遍的価値観』になってしまう
 『イスラム教=平和』という誤解
 櫻井 『イスラム教再考』(飯山陽著、扶桑社新書)を拝読して、目から鱗(うろこ)が落ちました。
 飯山さんは『イスラム教=平和の宗教』という解釈に警鐘を鳴らされています。私は在日ウイグル人との交流などを通じて、イスラム教徒の方々は穏やかな人たちだという印象を持っていました。でも、イスラムの教えはかなり異なるようで・・・。
 飯山 せっかくの良いイメージ、壊してしまいスミマセン。
 櫻井 いえいえ。私たち日本人は八百万の神、つまり山川草木すべてに神が宿ると考えています。唯一神を信じるイスラム教とは真逆の価値観ですが、だからこそ事実を見て理解する必要がある。
 飯山 日本に住んでいる限り、イスラムについて考える機会は少ない。強いて言えば、海外で起きたテロ事件のニュースをたまに耳にするぐらいでしょうか。ただ、世界に視野を広げると、イスラム教徒の人口は18億人。今世紀中にも、キリスト教を抜いて世界最大の宗教になる見込みです。
 櫻井 イスラム教について正しい知識を身につけなければ、国際情勢を見誤りかねません。だからこそ、今日は対談というより、質問攻めになるうと思います。
 ……
 イデオロギーが歪める学問
 櫻井 飯山さんは著書のなかで、イスラム教の啓典『コーラン』を引き用されており、そこには過激な内容が含まれています。
 『多神教徒を見つけ次第殺し、またはこれを捕縛にし、拘禁し、またすべての計略(を準備して)これを待ち伏せよ』(第9章5節)
 『神の道において戦った者に対しては、殺害されようと勝利を得ようと、われ(神)は必ず偉大な報奨を与えよう』(第4章74節)
 飯山 要するに、異教徒は殺害するか、屈服するまで戦うよう命じているわけです。全世界をイスラム支配化に置き、世界に平和をもたらす──その目的を達成するためにジハード、つまり『神と敵との戦争』が規定されている。イスラム教の教義には好戦的な側面があるということです。
 櫻井 にもかかわらず、なぜ『イスラム教=平和の宗教』という認識が、〝通説〟になっているのでしょうか。
 飯山 日本のイスラム研究者がウソつきだからです。『イスラム教=平和の宗教』というのは、客観的な論拠に基づいているわけでも、イスラム教の本質をとらえているものでもない。つまり、単あるプロパガンダにほかならない。
 櫻井 しかし、イスラム研究者が『コーラン』を読んでいないはずはありませんね。
 飯山 日本のイスラム学界は、イスラム教徒とリベラルの巣窟です。彼らの多くは反体制、反米、親イスラムという政治的イデオロギーにとらわれている。だから、イスラム教にとって都合の悪い側面をひた隠しにして、過度に理想化したイスラム像を伝えてしまう。
 櫻井 全体的に学問がイデオロギーによって歪められているということですね。
 飯山 ええ。それが嫌だから、私は学界から距離を置いて〝野良〟の研究者になった。裏を返せば、学問が思想に歪められても気にならない人、みずからプロパガンダに加担する人しか学界に残れません。
 櫻井 イスラムの専門家といえば、ご著書にもたびたび登場する中田考氏はメディアでもよく目にします。
 飯山 彼自身イスラム教徒で、日本におけるイスラム研究の権威とされています。中田氏も親イスラム思想に染まるあまり、目が曇りがちな学者の一人です。
 2004年、イラクで日本人旅行客がイスラム武装勢力によって殺害されました。すると彼は、『殺害してもイスラム法には反していない』と犯行を正当化。
 2014年には、都内の大学に通うサウジアラビアイスラム教徒が、浅草寺で仏像四体を破壊する事件が起こった。これに対して中田氏は、『サウジ人はこれくらいで丁度いい』とツイート。仏像破壊はイスラム的に正しい行動だと擁護したのです。
 櫻井 飯山さんの本には、イスラム教徒が日本で起こした他の事件についても記されています。ケニアイスラム教徒の留学生が、道祖神水子地蔵などを次々に破壊して現行犯逮捕された事件もあったとか。
 飯山 イスラム以外の宗教を認めないという教義を行動に移してしまう人もいるのです。
 櫻井 ……
 飯山 日本国内でもイスラム教徒による犯罪は頻発しています。決して一過性の他人事ではありません。
 根強いビン・ラディン人気
 櫻井 驚いたのが、そして少々信じられないのが、多くのイスラム教徒が心のなかでテロリストを支持しているという指摘です。
 ……
 飯山 その一方、過激派を支持する人たちが多い。櫻井さんも感想を述べられたいうに、信じがたいことなのですが、9・11テロの首謀者であるビン・ラディンを熱狂的に支持するイスラム教徒は多い。
 欧米に住むイスラム教徒のなかにも、テロや原理主義に共感する人たちが少なくありません。例えば2016年にフランスで行われた調査では、在仏イスラム教徒の24%がシャルリー・エブド事件を非難しない、32%が自分はイスラム原理主義者だと回答しています。
 イスラム教の『人権』
 櫻井 米軍撤退に乗じて、イスラム組織『タリバン』がアフガニスタン全土を支配下に置きました。タリバン新政権のこれからはまだまだわかりませんが、9月初旬の時点で飯山さんの目にはどう映っていますか。
 飯山 気になるのは、日本のメディアがイスラムという宗教をまったく理解していないこと。例えば朝日新聞は、社説で米国批判を展開しました。
 『テロの根源は、各地に広がる紛争や格差、貧困であり、失敗国家をなくさない限り、安全な世界は築けない。同時多発テロから学ぶべき教訓を生かさず、軍事偏重の行動に走り続けた結果、疲れたのが今の米国の姿ではないか』(8月17日付)
 朝日は自らの無知を晒しにいったようなものです。タリバンは格差や貧困から逃れるために戦っていたわけではなく、神の命令に従ってジハードを実践しただけ。
 櫻井 タリバン政権は、イスラム法による統治を目指しています。彼らがイスラム法に忠実であり続けると仮定し、アフガン社会はどうのように変わっていくでしょうか。
 飯山 親米政権下で保護された権利や自由が失われる可能性が高い。とくに問題となるのが女性の権利です。タリバン報道官は『イスラム法の認める範囲で女性の人権を認める』と述べていますが、彼らのいう『人権』は、私たちが想像する人権とはまったく異なるものです。
 国際NGOが昨年、タリバンが支配する地域における人権状況を調査している。報告によると、女性は外出や通学、就労などに制限がかけられ、人権が著しく損なわれているとのこと。このような状況が今後、アフガン全土に広がるでしょう。
 中華帝国イスラム帝国
 ……
 櫻井 ここで1つ、疑問が浮かびます。
 タリバンが『コーラン』に従うとすれば、イスラム法によって世界を支配することを目指しているはずです。他方で習近平は『中国の夢』を掲げ、建国100年にあたる2049年までに『中華民族が世界の諸民族の中にそびえ立つ』ことを目標としています。イスラム帝国中華帝国、この2つはどう折り合いをつけていくのか。あるいは、衝突してしまうのか。
 飯山 タリバンと中国は妥協できます。タリバンの最終目標がイスラムによる世界統治であることは間違いない。ただ、勢力拡大のために中国を利用するのはOKというルール。
 櫻井 十分に柔軟であり得るということですね。
 ……
 タリバンと中国の蜜月
 櫻井 タリバンが中国に接近するメリットは、経済支援が得られるというのが大きい。
 ……
 飯山 タリバンが中国に近づく理由は、フトコロ事情だけではありません。タリバンが友好関係を築こうとしている国々は、いずれも米国と対立する『反米国家』。しかも、中国とロシアは国連安保理常任理事国でもある。……
 櫻井 中華思想イスラム教は、いずれも自由、民主主義、法の支配からなる普遍的価値観とは相容れません。今後、自由主義陣営は2つの敵の脅威に晒されることになるのでしょう。国として、情報をきちんと集めて分析する能力、対応する能力を向上させなければなりませんね。
 飯山 中国やイスラムにとって、自由や民主主義を奉じる我々は『おかしな人たち』ですからね。自由主義陣営が価値観をめぐる争いに負ければ、不自由、独裁、不寛容が〝普遍的価値観〟になってしまう恐れがある。
 とはいえ、イランなどイスラム法による統治を実践している国がある一方、サウジアラビアやエジプト、UAEといった世俗主義の親米イスラム国家も存在している。後者とは良い関係を築くことができる。
 ウソつき国家?
 櫻井 タリバンが治めるアフガンは、これから間違いなくテロの温床になると思います。
 ……
 習近平大戦略
 櫻井 これまで大英帝国ソ連、米国が統治に失敗したアフガンは、『帝国の墓場』と呼ばれています。歴史の教訓から、中国は深入りを躊躇(ちゅうちょ)するはずです。そんあなか、重要になってくるのが親タリバン国家ともいえるパキスタンです。先ほども少し触れましたが、中国がパキスタン政府を通じてアフガンに影響力を行使する戦術です。
 飯山 中国はすでに、パキスタンを通じてタリバンに資金提供することを約束したと報じられている。その見返りとして、中国はアフガンにおけるインフラ再建、そして推定1兆ドルを超える価値があるとされるウランやリチウム、金などの鉱物資源を狙っている。
 櫻井 タリバンパキスタンの関係が深まれば、死活的に厳しい状況に直面するのがインドです。
 飯山 インド国内にもイスラム過激派が潜伏しています。彼らがタリバンと一緒になって、『カシミールをインドから解放する』などと言い出しかねない。 
 櫻井 中国にとって、アジアにおける最大の脅威はインドです。中国は対インド戦略の一環として、パキスタンを支援してきました。パキスタンの核開発にあたっては、中国が核兵器の設計図と遠心分離機、ウランを提供していたこともわかっている。
 パキスタンを通じて北方から圧力をかける一方で、中国は各国に港湾施設を増やして『真珠の首飾り』を築き、インドを取り囲もうとしている。四方からインドを疲弊させるために、中国は時間をかけて壮大な戦略を練ってきた。
 飯山 安倍政権が提唱した『自由で開かれたインド太平洋(FOIP)』は、『真珠の首飾り』に対抗する狙いもありました。
 ……」
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 イスラム教徒の中には、穏健派と過激派そしてより過激な原理主義者が存在し、日本に対しては少数の反日派、やや多い親日派そして圧倒的に多い日本無関心派がいる。
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 日本は世界で信用されている、日本人は世界で愛されている、はウソである。
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 世界は、政治面で自由、民主主義、法の支配を普遍的価値観に据えるアメリカを中心とした陣営と中国共産党・ロシア・イスラム原理主義の反米陣営に大きく分かれていくが、経済面と環境面など多くの分野で協力と共存を深めていく。
 そして、日本国内の左翼・左派・ネットサハなどのリベラル派・革新派、反米派・反安保派・反米軍基地派、護憲派・反自衛隊、反天皇反民族反日的日本人達はどう動くのか。
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 絶対的価値観による絶対正義は、純粋で完全無欠の非寛容な原理主義を生み出し、異端・異教一切合体を根絶する狂気的猟奇的な聖戦とテロへと暴走する。
 宗教であれば、ユダヤ教キリスト教イスラム教、そしてオウム真理教など。
 イデオロギーであれば、儒教朱子学であり、マルクス主義であれば共産主義ファシズムである。
 その歴史的証拠が、何時の時代、如何なる国・地域でも、普遍的大義を掲げて虐殺、ホロコースト、ジェノサイドを合法的に繰り返してきた。
 日本人は、世界常識としての歴史的な宗教やイデオロギーが理解できない、何故なら日本民族には宗教もイデオロギーの素養も全くと言っていいほどにないからである。
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 宗教を荒っぽく分けると、信仰宗教と崇拝宗教になる。
 日本民族は、石器時代縄文時代から一貫して自然と命(生・死)に対する崇拝宗教で、仏教などの信仰宗教が入ってきても崇拝宗教につくり変えて受け入れたが、変える事ができない頑迷なキリスト教などの信仰宗教は拒否し、邪教として弾圧して追放し、日本に潜伏して死んでも信仰を守ろうとするキリシタンは発見しだい捕らえて女子供関係なく容赦なく処刑した。
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 ユダヤ教キリスト教イスラム教、仏教、ヒンズー教など多くの宗教そして儒教に共通性している事は、奴隷を認めている事である。
 日本の賤民(非人・穢多)や部落民は、一般市民から偏見と差別を受け虐げられていたが金で売り買いされた奴隷ではなかったし、所有者から家畜のように扱われ重労働を強いられ獣のように理不尽に殺される事はなかった。
 賤民(非人・穢多)や部落民の心的支柱は、神の化身と信じていた天皇で、勤皇派・尊皇派として命を捨てても天皇・皇族・皇室を守ろうとした。
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 中世キリスト教会と白人キリスト教徒奴隷商人は、日本人を日本人から奴隷として買い、アフリカ人同様に絶対神に見捨てられた生き物・獣として、中国、東南アジア、インド、中南米大陸、アフリカそしてヨーロッパへと手広く輸出して大金を稼いでいた。
 豊臣秀吉はは、日本人奴隷交易に激怒してキリシタン禁止令を出し、中世キリスト教会に対して奴隷として売った日本人を帰国させるように命じた。
 中世キリスト教会は、日本人奴隷を帰国させられないが、白人キリスト教徒奴隷商人による日本人奴隷交易をさせない事を約束した。
 稼げなくなった白人キリスト教徒奴隷商人や一部の宣教師達は、ローマ教皇ポルトガル国王、スペイン国王に多額の献金を行い日本人奴隷交易の再開許可を懇願した。
 ローマ教皇は、神の御名によって、神に祝福された日本人キリシタンを奴隷とする事は禁じたが、神の福音と隣人愛の信仰を拒絶し改宗を拒否する日本人異教徒を奴隷とする事は許した。
 徳川幕府は、キリスト教布教を行うポルトガルとスペインを追放し、キリシタンの入国を禁止し、キリスト教による宗教侵略から神国日本を守る為に鎖国を断行した。
 キリスト教による宗教侵略と日本人奴隷交易という歴史的事実を証明する公式報告書がバチカンやヨーロッパなどの数多く存在するのに、正しい歴史から抹消された。
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 中世キリスト教会が日本に来た真の目的は、全ての日本人をキリスト教に改宗させ、悪魔教祭司の天皇を殺し、悪魔教の巣窟である皇室を討ち滅ぼし、悪魔教施設である神社や寺院を全て破壊し、日本人異教徒を皆殺しにして、日本をキリスト教国=神の王国(光に包まれた天国)に生まれ変わらせる事であった。
 そして、宗教以外の、日本民族の歴史、伝統、文化、言語、習慣、風習など全てを地上から消滅させる事であった。
 その証拠が、中南米大陸にはインカ帝国やマヤ王国を築いていた先住民インディオの痕跡は死んだ遺跡以外にほんの僅かしか残っていない。
 生粋のインディオは、キリスト教徒の虐殺と天然痘の疫病で死滅した。
 中世キリスト教会が行ったのは宗教侵略であった。
 それは、イスラム教でも同じである。
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 日本を取り巻く数多くの厄災は、日本人の心に潜むエゲツナイほどの醜悪でおぞましい汚れた本性が全ての根源である。
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🗽7」─5─アメリカは分断されても分裂せず一つにまとまると怖い。~No.26No.27 ③ 

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 日本人は、数百年かけてオランダを通じて情報を仕入れて西欧をわりかし正しく理解していたが、同じ方法でアメリカを理解しようとして失敗した。
 そしてアメリカができないのは現代の日本人も同じである。
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 2021年10月14日号 週刊新潮佐藤優の頂上対決 我々はどう生き残るか
 誰もが強く自己を主張しバラバラでありながらも、何かこれがあれば1つにまとまるアメリカ。トランプ大統領以降、『分断』が叫ばれているが、果たしてそれは正鵠を得た指摘なのか。9・11同時多発テロから20年、アフガニスタンから撤退するに至った超大国の内在的論理を解き明かす。
 佐藤 阿川先生と私は、外務省で働いたことがあり、且つ2人ともいま同志社大学で教えていますが、もう一つ、共通点があります。それはミッキー安川氏の『ふうらい坊留学記』の解説を書いていることです。
 阿川(尚之) そうでしたか。
 佐藤 阿川先生は中央文庫の解説をお書きになり、それが書店から消えた後、私は復刻ドットコムのオンデマンド本で解説を書いています。
 阿川 私はジョン万次郎から現代まで、各時代のアメリカ留学記を読みましたが、安川さんの本には誰も知らなかったアメリカが書かれています。
 佐藤 1950年代初めに単身渡米し、オハイオ州シンシナティ大学に入学するも英語力不足で休学、日本で知り合った米兵の実家を訪れてテネシー州の田舎町に行き、そこに居候しながら、まずは小学校から通い始めるという破天荒な話です。
 阿川 その町では、有力者が総出で迎えてくれますね。牧場のミルクを絞り、森で薪にする木を伐り、日曜日は教会へ馬車で向かう。
 佐藤 そこに出てくるのは、エリートが集まる東海岸・西海岸のアメリカとは異質なアメリカです。
 阿川 私は何度もアメリカ各地を訪問しましたが、住んだのはワシントンDC,バージニア州ニューヨーク市だけです。バージニアはジェファーソン創立の州立大学があるシャーロッツビルにいましたが、そこから西へ進み、そのすぐ南にテネシー州がある。シャーロッツビルの町を出るだけで英語がまるで異なる。ああ、違うアメリカだ、と思いましたね。
 佐藤 外務相時代、私は各国の情報機関と付き合いがありましたが、普通は自分の身分を隠します。ところが外交官がカバー(偽装)だったテキサス出身のインテリジェンス・オフィサーは『俺はテキサスの秀才でね、冒険好きで聡明な人材を求むという募集に2,000人の中から選抜されたんだ』と自慢話を始めるんですね。
 阿川 テキサスは広いし、他にないユニークな州です。テキサスとカリフォルニアの間には、ウクライナとロシアの間より、大きな差異があるかもしれない。近年テキサスにはカリフォルニアから人や企業が流入していますが、テキサス人に言わせると『みんな、亡命してくる』。
 佐藤 テキサスはもともとメキシコですよね。
 阿川 アメリカは決して一つではない。それが小田実石原慎太郎大江健三郎といった反米知識人にはわかっていなかった。白人の国としか捉えていない。白人と言っても東部のインテリと南部の労働者では全く違う。ミッキーさんは、知識人が見てこなかったアメリカを描いている。
 佐藤 地域によってまったく違うアメリカがある。いまの言葉で言えば、多様性です。ただ、そのバラバラのアメリカが一つにまとまると怖い。
 阿川 9・11同時多発テロ事件から20年経ちましたが、あの時も一つになったアメリカは強いし、怖いとも思いましたね。
 佐藤 9・11の時は、アメリカにいらしたんですよね。
 阿川 はい、2001年の9月は、6日からサンフランシスコで読売新聞社主催の『講和条約調印50周年記念日米シンポジウム』に参加し、それを終えて、集中講義を担当していたシャーロッツビルに戻りました。11日早朝、外務省から頼まれていたニューヨークのユダヤ人団体での講演をするためにワシントンへ飛び、ターミナル内を移動してニューヨーク行きの飛行機に乗り換えた。扉が閉まりゲートから離れた直後に、『全員降りろ』との指示。まさにその時、テロが進行していたんですね。
 佐藤 まだ米国の日本大使館公使になられる前でしたか。
 阿川 前です。あの時はショックと悲しみ、そして怒りで、アメリカ国民の感情が昂(たかぶ)り、国が一つになった。今となっては説明しにくい、異常な雰囲気でした。アフガニスタン民主化など、ずっと後の話です。
 佐藤 徳川慶喜の孫、旧鳥取藩池田家の池田徳貞という人がいます。もとは旧約聖書の研究家でしたが、戦時中に外務省で『日の丸アワー』という対米謀略放送を担当するんです。その彼が『プロパガンダ戦史』という回想録を書いています。そこで各国のプロパガンダの手法を分類していますが、アメリカには基本的に対外プロパガンダという発想がなく、国内をいかにまとめるかにしか関心がないと言っている。
 阿川 国内を一つにまとめれば、とてつもない力を発揮しますからね。本来アメリカには『国内』しかないんですよ。州と州の関係が国内であり同時に国際なんです。アラスカやハワイのように、どんなに遠くても州であれば、国内の話。ただしその外には安易に出ていかないのが、ヨーロッパ列強との関係に苦労した建国の祖たちの遺訓です。海を越えて軍隊を外国へ出すには、よほどの理由が必要です。世界中に軍を展開した戦後50年間は例外でした。アフガン・イラク戦争で懲りたアメリカ人は、今建国の祖の遺訓を、しみじみ思い出しているでしょう。
 佐藤 同志社の名誉教授の森浩一先生は、アメリカには世界史がない、と言っていましたね。すべてはアメリカ史に収斂(しゅうれん)してしまうと、これはソ連も同じで、世界史はソ連史に吸収されていくという考え方です。
 阿川 ノルウェーの小さな港で、ミネソタ州から来たアメリカ人に会ったことがあります。祖母がノルウェー出身で、その港を見て、ミネソタの故郷の港にそっくりだ、祖母が話してくれた通りだと喜んでいました。彼女の家族の歴史は、ノルウェーに直接つながっているんです。
 阿川 自身のアイデンティティの問題が世界につながっている。
 阿川 ユダヤ系、トルコ系、ロシア系、もちろん日系も同じですよ。
 佐藤 しかもそこにあるのが、混じり合って複合化したアイデンティティです。
 阿川 だからアメリカという言葉で括っても、それでは捉えきれないアメリカがたくさんあるんですね。
 『中央分権』の国
 佐藤 そのアメリカ社会を制度の面から見てこられたのが、阿川先生のご研究です。
 阿川 多様でバラバラな社会に、最低限のまとまりを与えているのは、アメリカ合衆国憲法です。読むとわかるのは、ステート(州)は主権を有するステート(国家)なんですね。アメリカでは連邦も主権国家ですから、何か問題があると、州と連邦、どちらの法律を当てはめるかが議論になる。20世紀後半には連邦の力が飛躍的に拡大しましたが、それでもいまだに両者間に緊張がある。
 佐藤 それぞれの州には大きな権限がありますね。州によって殺人が死刑になるところもあれば、終身刑のところもある。
 阿川 トランプ政権の4年間を通じて、大統領の政策の違憲性、違法性を訴訟で主張し続けたのは、民主党系の州の司法長官たちでした。
 佐藤 アメリカ社会では裁判所が大きなウエイトを占めています。
 阿川 アメリカの田舎に行くと、一番目立つ建物は裁判所です。日本なら町役場や市役所がある中心部に、1700年代、1800年代に建てられた古い裁判所の建物がある。 佐藤 ミッキーさんの本にも出てきましたね。テネシー州の田舎の裁判所に行くと、そこが市役所、音楽堂、税務署、古物屋を兼ねている。
 阿川 そもそもアメリカ合衆国は後からできたものです。ヨーロッパから船でやってきて、コミュニティを作り、何か決定しなくてはならない時にみんなで集まって決め、揉め事があれば裁判所で解決した。
 佐藤 まず国があったわけではない。
 阿川 13の植民地が英国と戦ってそれじれ独立したものの、バラバラなままでは欧州列強に対抗できないので、新しい中央政府を作ろうとします。そこで13州の代表が集まって合衆国憲法を起草しますが、多くの州から、俺たちの独立を侵すのかと憲法制定に反対する声が出てくる。
 佐藤 最初から、ステートとフェデレーションの対立があったわけですね。
 阿川 はい。ただそうは言っても、軍事や安全保障、通貨・通商政策など、共通の問題は一緒に対処した方がいい。そこで反対派を説得するために、憲法に明記していない権限は、すべて州が保持すると定めた。
 佐藤 まずは州ありき、なのですね。
 阿川 コロナの感染拡大がニューヨークで激しくなった時、トランプ大統領が他州からニューヨーク州への制限する大統領令を出そうとしました。ところが同州のクオモ知事は『我々に宣戦布告をするつもりか』と恫喝したんです。
 佐藤 その感覚は日本ではわからないでしょう。
 阿川 コロナは、日本なら一義的に厚生労働省の管轄で、アメリカにもCDC(疾病予防管理センター)を含む連邦保健福祉省がありますが、州内の感染は第一義的に州に管轄権があるようです。
 佐藤 そこには、入植以来の州の独立と個人の自由を尊重する考え方が反映されているわけですね。
 阿川 基本的に『中央分権』なのです。国が地方に権利委譲する地方分権の日本とはまったく逆の発想です。政府より前にコミュニティがあり、コミュニティが行使していた権限の一部をまず州へ、そして別の一部を中央政府に与えた形で、アメリカは成り立っている。
 佐藤 国ができる前に自分たちで公の仕事を分担してきた自負もあるのでしょうね。
 阿川 アメリカでは、陪審制度、教育委員会制度、徴兵制など、公の仕事を官に任せず、自発的に、あるいは義務として民が行う仕組みが発達しています。
 佐藤 ただ、ワクチン接種はかなり面倒なことになっていますね。ワクチンは生物兵器だとゾンビ化するとか、荒唐無稽な話や陰謀論もありますから、日本より大変です。
 阿川 そうした人たちの主張に反論しながら、接種を強制する公共の利益の境を、憲法と法律の枠内でとことん争うのがアメリカなんですよ。
 野望には野望を
 佐藤 私はモスクワでソ連崩壊に立ち会いましたが、ソ連の失敗は、アメリカの制度を参考にしたことが招いたと見ているんです。
 阿川 ソ連アメリカの制度を真似たのですか。
 佐藤 ソ連は正式にはソビエト社会主義共和国連邦で、共和国のユニオンです。実はソ連憲法には『離脱権』が明記されています。
 阿川 へぇ、そうでしたか。
 佐藤 最終的にはその離脱権が行使されて自壊します。
 阿川 共和国に、ソ連邦からの離脱権があるかどうかは、アメリカで南北戦争が起きた際の憲法解釈をめぐる論争と同じですね。あの時も、南部諸州に連邦を離脱する権利があるかどうかが問題になり、南部が離脱を強硬したため戦争になりますた。
 佐藤 同じ展開ですね。
 阿川 結局北軍が勝利したので離脱の権利はないというリンカーン大統領の主張が通り、合衆国は相当強引な形で真の統一国家になりました。
 佐藤 それが一般的には、民主的な大統領の象徴として捉えられている。
 阿川 アメリカが不思議なのは、中央政府になるだけ権限を与えないようにしていながら、いざとなれば大統領がほぼ何でもできることです。国の分裂を防ぐために自分がやることは全て合憲と言い張ったのは、リンカーンです。トランプ大統領が『憲法上俺は何でもできる』と言ったのを皆でバカにしましたが、根拠が皆無というわけではありません。
 佐藤 確かにアメリカの大統領の権限は強大です。それはどんどん強くなっていませんか。
 阿川 憲法には大統領の権限範囲について、あまり多く書かれていません。予測できない国家の緊急事態に対処する大統領の手を、あらかじめ縛るべきではないと制定者は考えました。しかし、これは大統領の権限濫用にもつながりかねない。ですから平時には議会や裁判所、そして州が、自分たちの権限を行使して抑制するわけですね。戦争権限を議会にも与えるなど、大統領権限抑制の仕組みも、憲法にあります。ただ佐藤さんのご指摘のように、大統領権限がますます強くなる今日、それを十分かどうか、今盛んに論じられています。
 佐藤 つまりアメリカでは三権分立だけでなく、各州と大統領も常に抑制しあう関係になっている。
 阿川 その通りです。その根底にあるのが中央分権という考え方で、中央政府は必要だけれども、権限はできるだけ限定的に与えて濫用を防ごうとしたのです。
 佐藤 阿川先生の近著『どのアメリカ?』(ミネルヴァ書房)には、第4代マディソン大統領の『野望には野望で対抗させなければならない』という言葉が紹介してあります。
 ……
 阿川 大統領は4年、上院議員は6年、下院議員は2年、最高裁判事は終身です。交代の時期をずらすことによって、権力のバランスを保ち、固定化を防ぐわけです。
 絶望のないアメリ
 佐藤 そうした制度を信頼し、前向きなのがアメリカです。私はチェコ神学者フロマートカの自伝を訳したことがありますが、彼は、アメリカは18世紀的な啓蒙の理念がそのまま20世紀も生きている国だと総括します。そこがヨーロッパ人との違いで、ドイツ人が持っているようなドス黒い感覚とか、後ろ向きにモノを考えるひねくれた思いなどはわからないと言うんです。
 阿川 それは面白い指摘ですね。
 佐藤 ヨーロッパ人が体験したような、絶望の淵で神をどう考えるかとか、あるいは強固な階級社会で生きた経験とかがない。だからどこかでロマン主義的なものが生き延びた。しかもフロンティア開拓の時代に、夢は叶うという経験もしています。
 阿川 アメリカには不満はいっぱいあるけれども、本当の絶望はないと思います。民主党共和党も、それぞれの希望と理念を語りますね。
 佐藤 ワシントンで独立宣言をしたチェコスロバキアの初代大統領マサリクが言うには、アメリカはまず、理念によって支援してくれる国なんですね。
 阿川 香港や新疆ウイグルで弾圧されている人々、今回アフガニスタンを脱出しようと望む人にとっても、最後の希望はアメリカですよ。ただ、今のアメリカが彼らの期待に応えうるかどうかは、わかりません。それでもアメリカは、約5万人のアフガン難民を撤退の前後に短期間で国内に受け入れています。
 佐藤 いまアフガニスタンから撤退したアメリカの弱体化を言う人がいますが、アメリカには圧倒的な軍事力がありますし、ドルは事実上の基軸通貨です。アメリカに代わる国はない。
 阿川 今回、期限通り撤退して、国の内外で批判を受けてものの、大統領は決めたことを断固守りました。オバマ、トランプ、バイデンとその支持者は国内政策では激しく対立しましたが、対外政策では予想した以上に一貫性があって、すっかり内向きになったと感じました。
 佐藤 バイデンはカトリックですよね。
 阿川 そうですね。
 佐藤 カトリックはきゅうやをほとんど読みません。基本となる新約聖書ローマ帝国をベースに考えますから、『世界帝国』に肯定的です。それは普遍主義につながっている。
 阿川 なるほど。
 佐藤 一方、旧約聖書では、世界帝国は悪です。ペルシャもバビロンも悪で、神はユダヤ人にはユダヤ人が統治する土地を与えて移動を禁じた。つまりネーションステート(民族国家)の発想です。だから旧約を読むのはプロテスタント、特にカルバン派が強う地域は、ネーションステート的な国家になる。トランプは、カルバン派のプレスビテリアン(長老派)ですよね。だから内向きになっていたのはよくわかる。一方、バイデンは国際協調を進めるなど、普遍主義的です。
 阿川 深い話ですよね。ただアメリカには、常に両方の要素があります。
 佐藤 それが振り子のように揺れますよね。自由とデモクラシーの理念も、振りかざすと世界帝国化します。
 阿川 振り子が行ったり来たりするのは健全だと思います。むしろ一方向に大きく振れたまま戻らないと、怖いですね。9・11事件のあとには、その傾向があった。あの時は無理もなかったとも感じますが、やっぱりアメリカが一方向に走り出すと、危ない面もある。20年経って、その振り子が戻ってきて、逆の方に触れている。そんな感じですね。
 佐藤 1つになると危険なのは、ロシアにもドイツにも言えます。
 阿川 トランプ以降、アメリカの『分断』がしきりに語られます。日本では識者が、民主党共和党はお互いにもっと歩み寄れと言います。確かに過度の対立は建設的でない。でもマディソンが指摘した通り、党派間の野心に基づく対立が権力の濫用や圧政を防いできた。この国で分断は目新しい話ではありません。分裂寸前がアメリカの常態とまで言えるかどうかは別として、憲法と法律の範囲内での対立が民主的な社会を形作り、活力の源にもなっている。しかも時に1つにまとまり、おきな力を発揮する。そうしたアメリカを理解することが必要です。」
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 日本とアメリカが持っている建国神話は当然違う。
 日本は、数千年前の天皇と掟の元で自然に生まれ、それこそ化石に近い古ぼけ霞んだ国であった。
 アメリカは、1607年の移民とキリスト教憲法の元で人工的に作られた目が覚めるような新しい国である。
 つまり、日本は神話による記憶の国であり、アメリカは伝記による記録の国である。
 ある意味、日本はアメリカが理解できるが、アメリカは日本が理解できない。
 そして、マルクスエンゲルスによる共産党宣言宣言・共産主義者同盟はつい昨日のよな1847年で真新しい。
 歴史の真実として、新しいモノは古いモノを無価値・粗大ゴミ・存在価値なしとして破壊し消滅させる。
 現代日本の、左翼・左派・ネット、リベラル派・革新派そして一部の保守派やメディア関係者そして反天皇反民族反日的日本人達は、伝統の守護者ではなく破壊者としてつい最近できた真新しい革命イデオロギーを信仰のように報じている。
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 南北戦争の真の目的は、奴隷解放ではなく、離脱権による南部諸州の独立の可否をめぐる内戦であった。
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 日本民族は、数万年前の石器時代縄文時代から日本列島に移住し生きてきた先住民・原住民つまりは土人であった。
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 現代の日本人は、民族的な歴史力・文化力・伝統力・宗教力はもちろん国際・世界や諸外国への歴史理解力も乏しい。
 その傾向が強いのは右翼・右派も左翼・左派も同じであるが、特に深刻なのはマルクス主義者(共産主義者)である。
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🔯3」─4─ソドムとゴモラ。死海付近の新発見「直径50メートル」の隕石が古代都市を破壊?〜No.12No.13 

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 2021年10月8日 MicrosoftNews AERA dot.「死海付近の新発見「直径50メートル」の隕石が古代都市を破壊? 映画の題材にもなったナゾの解明
 © AERA dot. 提供 塩湖である死海(gettyimages)
『戦国武将を診る』などの著書をもつ産婦人科医で日本大学医学部病態病理学系微生物学分野教授の早川智医師が、歴史上の偉人や出来事を独自の視点で分析。今回は古代都市を襲った隕石について「診断」する。
  *  *  *
 旧約聖書の創世記に「ソドムとゴモラ」という話がある。死海のほとりソドムとゴモラの町は大変栄えていたが、性的放縦の都市であった(ことになっている)。後世、ソドミー(男色、獣姦)という言葉ができたが、この伝承に由来する。ノアの洪水でほとんどの生き物を滅ぼした恐ろしい旧約聖書の神は、(水で滅ぼすことはないと民に約束したので)今回は火で滅ぼすことにした。どちらも迷惑な話であるが、神様は約束を律義に守るのである。
 「主は硫黄と火とを主の所すなわち天からソドムとゴモラの上に降らせて、これらの町と、すべての低地と、その町々のすべての住民と、その地にはえている物を、ことごとく滅された。しかしロトの妻はうしろを顧みたので塩の柱になった」
 この悲劇については、様々な解釈がなされ、絵画や映画の題材にもなってきた。多くはヴェスヴィオ火山の噴火によるポンペイの滅亡と同様のイメージであるが、我が国と同じように火山国であるイタリアと違い、死海の周りに活火山はない。空から降ってくるというと、隕石か彗星であるがはっきりした考古学的な証拠はなかった。
■隕石の衝突
 今年の9月20日になって、「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に驚くべき考古学的発見が報告された。
 紀元前1650年に、死海の北東に位置するヨルダン渓谷の南部にある中青銅器時代の都市トール・エル・ハマム(Tall el-Hammam)が、直径50m隕石によって破壊された痕跡が見つかったというのである。この爆発は広島型原爆の1000倍のエネルギーがあり、市街地全体に1.5mの厚さで、衝撃を受けた石英、溶けた陶器や泥の塊、ダイヤモンド様炭素、煤(すす)、鉄とSi(ケイ素)に富む球状物質などが検出されたという。
 人体は跡形もなく骨片化し、当時から塩水湖だった死海から大量の塩分が析出。半径25km以上の地域にある120の集落に降り注いだ、この地域ではその後300~600年農業ができなかったと推測される。詳細に遺跡を検証すると、南西から北東に極めて強力な爆風が発生し、地表温度が2500度以上に達するとともに強烈な爆風がこれらの都市を襲った。
 比較的損傷の少ない遺骨も多くは原型を留めないほど破壊され、高さ10~15mの泥レンガの建物や城壁も圧壊されただけでなく、炭素から高温によってのみ形成されるナノダイヤモンドやダイヤモンド様粒子が見つかったという。
 同じころに戦争で破壊されたジェリコトロイア戦争の遺跡ではやはり火事の痕跡はあるものの、鏃(やじり)や投石が発掘されるが、ここではこういった人為的な破壊の後は見られない。おそらくは直径50~70mくらいの隕石が大気圏を通り過ぎて地表近くで爆発した、ツングースカ隕石と同じかそれを上回る天体衝突だったらしい。
■破壊の理由付け
 人間というのは良いことも悪いことも何らかの理由付けを求めるという性質がある。
 理不尽な天災に対し、当時の人々が考えたのはその土地に住む人々が何か悪いことをして神の怒りに触れたのではないかということである。当時の人々は堕落した町が悪かったからだという話に展開していったのだろう。現在ではこういった発想は少なくとも文明国ではなくなってきたが、筆者が子どもだった昭和30~40年代は、神社仏閣や教会、仏壇、神棚に悪戯や不敬なことをすると「バチが当たる」といって祖父母や学校の先生に怒られたものである。
 それはそれとして,同性愛や性認識は遺伝子や認知機構による人間の多様性の一つであり、もし、当時のソドムとゴモラで同性愛が一般的であったとしても、その人々それ以外の人々も滅ぼされてよいということにはならない。その意味で、自然災害を同性愛に対する天罰と理由づけた昔の宗教家の罪は大きいとしか言いようがない。
 ◯早川 智(はやかわ・さとし)/1958年生まれ。日本大学医学部病態病理学系微生物学分野教授。医師。日本大学医学部卒。87年同大学院医学研究科修了。米City of Hope研究所、国立感染症研究所エイズ研究センター客員研究員などを経て、2007年から現職。著書に『戦国武将を診る』(朝日新聞出版)など
 ※AERAオンライン限定記事」
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🔯5」─1─セム族の弟ユダヤ人と兄アラブ人の激しくおぞましい近親憎悪の理由。~No.17No.18No.19 

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 2021年8月26日号 週刊新潮「変見自在  高山正之
 イランちょっかい
 アブラハムの妻サラは不妊症で子はなかった。
 75歳になったサラは夫に女奴隷ハガルを抱くように勧め、女はやがてイスマエルを生んだ。
 神は気紛れで、90歳になったサラを妊娠させ、イサクが生まれた。
 神はイサクを愛し、その子孫がユダヤ人となった。
 腹違いの兄イスマエルはアラブ人の祖となった。
 同じセム族なのにここで奇妙な亀裂が入った。
 ユダヤ人イエスの生涯を語る新約聖書にはイサクだけが語られた。
 アラブ人ムハンマドコーランには逆にイスマエルだけが語られた。
 イスラム教徒はメッカのカーバの黒石を巡ったあとザムザムの泉に行ってその水を飲むのが形だ。
 サラにいびり出されたハガルと幼いイスマエルが渇きで死にかけたとき砂漠の中から湧き出た泉がそのザムザムだ。
 そんなわけで同じセム族なのにユダヤ人とアラブ人はずっと憎しみ合ってきた。
 イスラム最盛期にはエルサレムも征服し、ユダヤ教徒の聖地ソロモンの丘にイスラムの神殿『岩のドーム』を建てた。
 ユダヤ教徒にはその丘の西の壁だけが残され、それで世間は『嘆きの壁』と呼んでいる。
 先の大戦のあと、国連はパレスチナの地を分割して一方にユダヤ人の国イスラエルの建国を認めた。
 アラブ人は怒る。オレたちが取った地にユダヤ人の国を作らせるな。
 かくてイスラエル建国の翌日からシリア、イラクなどアラブ諸国イスラエルを攻めに攻めた。
 およそ30年間、4度も戦い、双方とも嫌気がさして今は膠着状態にある。
 考えてみれば同じ血が流れるセムの民だ。最近は近親憎悪も薄れ、サウジもエジプトもイスラエルとの和解を選び出した。
 ところが『そんな和解は認めない』『イスラエルを滅ぼさねばならない』と脇から煽る国がある。ペルシャ人の国イランだ。
 彼らは人種的にはアーリア系でギリシャの民とは同族になるが、宗教はオリンポスの神々ではなく、ペルシャ預言者ゾロアスターの教えを信仰する。
 因みに聖典『アベスタ』には『悪が蔓延(はびこ)るとき処女が懐妊して救世主が生まれ、悪を倒して千年王国を立てる』とか『最後の審判』とかが描かれている。ゾロアスター教は中東の民にも影響を与え、バビロンに囚われたユダヤ人はアベスタを下敷きにユダヤ教旧約聖書)を書き下ろしている。
 ユダヤ教から生まれたキリスト教はもっと露骨にマリアの処女懐胎から救世主の復活を語った。
 イスラム教はそのすべてをひっくるめ、モーゼもイエスも登場させている。
 ゾロアスター教徒ペルシャ人にすればイスラムも可愛い孫宗教に見える。
 この際、本家としてイスラム世界を糾合し、彼らの敵イスラエルを倒して見せようとホメイニ師は考えた。
 それでイラン式ジハードをアラブ人に教え込んだ。いわゆる革命の輸出だ。
 平たく言うと『殉教すれば本人は72人の金髪の美女が待つ天国に行ける』(AP)し、遺族には『かなりの年金が出される』と。
 それはアラブの若者を十分刺激し、自爆テロを志願する者が列をなした。
 イランは自爆に必要な機材と遺族のための年金を用意し、今では国家予算の半分が対イスラエル工作に使われている。
 しかぢペルシャ人は基本イスラム教徒ではない。酒も不倫も大好きだ。ユダヤ人も別に憎くもない。今度の五輪では亡命イラン人柔道選手とイスラエル人選手が談笑していた。
 しかしイラン政府はイスラムの頂点を目指して国費を乱費し続ける。国民はそっぽを向く。今度の大統領選も大半が棄権した。
 一方のアラブ人もお節介に自爆テロを持ち込む余所者にうんざりしている。
 そんな中、NHKの豊原謙二郎アナが五輪開会式でイランを『アラブの国』に数えていた。
 当事者がみな顔を引きつらせた珍しい例だ。」
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 現代日本の中に「中立的な立場にある日本は中東の混乱、中東の戦争を調停する事ができる」という日本人がいるが、彼らは歴史・宗教・文化が理解できない日本人である。
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 同じイスラム教徒と言っても、アラブ系イスラム教徒とペルシャイスラム教とは100%同じではない。
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 褐色人種と言っても、ペルシャ人とアラブ人は違う言語系統を話す異なった人種であり民族である。
 ユダヤ人とアラブ人は、旧約聖書、ノアの息子であるセムの子孫である。
 セムは、アッシリア、アラビア、イスラエル、アラムなどの諸民族の祖。
 大辞林4.0 :ユダヤ人は、ユダヤ教を信仰する人々。古代ではパレスチナに居住していたイスラエル人の子孫である。
 ユダヤ人とアラブ人との戦争の原因は、宗教対立ではなく、民族のDNA遺伝子に刻まれた「神に愛された弟(イサク)と神に見捨てられ追放された兄(イシュマエル)」という物語による消し難い近親憎悪で、その原因を作ったのはユダヤ教アブラハムであった。
 広辞苑    :アブラハム旧約聖書で「諸国民の父」の意とされる)前2000年頃の人。旧約聖書では、子イサクを通じてイスラエルの民の祖、また、子イシュマエルを通じてアラブ人の祖。
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 イサクは絶対神に祝福された正妻の子で、イシュマエルは正妻が夫アブラハムに差し出した女奴隷の子であった。
 イサクはアブラハムの後継者とされ、イシュマエルは母親と一緒にアブラハムの元から荒れ野へと追放された。
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 広辞苑
 中近東  :中東と近東との総称。おおむねペルシアおよび旧オスマン帝国の領土に相当。
 近東   :バルカン諸国・トルコ・シリア・エジプトなど旧オスマン帝国領に対するヨーロッパの呼称。
 大辞林4.0
 中東   :ヨーロッパから見た名称で、極東と近東の間の地域。20世紀初めまではインド半島・イラン・アフガニスタンなどの総称として用いられた。
 ベドウィンアラビア半島内陸部を中心に、シリア・北アフリカの砂漠に生活するアラブ系遊牧民ラクダを中心に山羊や羊を飼育する。
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 広辞苑
 アラブ人 :本来はアラビア半島に住むセム系の遊牧民の総称。現在はアラビア語母語とし、イスラム勃興以降のアラブの歴史・文化遺産帰属意識を持つ人々を指す。西アジアから北アフリカにかけて居住。アラビア人。
 ペルシア :(イラン南西部の古代地名パールサP rsaに由来)イランの旧称。アケメネス朝・サファヴィー朝・カージャール朝などを経て、1935年パフレヴィー朝が国号をイランに改めた。
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 明鏡国語辞典
 アラブ  :アラビア語母語とする民族。アラブ人。また、サウジアラビアイラク・エジプトなど、アラブ諸国の総称。
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🔯37」─3─イスラム勢力は西欧キリスト教世界を2度も救った。~No.128 

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 イスラム教世界の超エリート階層であった賢者・イスラム法学者ウラマー)は、日本の武士ではなく朝鮮の両班に似ていた。
 イスラム世界が弱体化したのも、朝鮮が衰退化したのも、その原因は同じで自分とは異なる他者を認めず不寛容に排除する事を絶対正義とする「変わる事を嫌う原理主義」であった。
 イスラム教の原理主義とは、イスラム法学である。
 朝鮮の原理主義とは、朱子学儒教である。
 それに対して、日本には原理主義は存在せず、武士は狂信的猟奇的原理主義者ではなかった。
 近代化できた日本と、近代化できなかった朝鮮・イスラム教世界の違いはここにあった。
 朝鮮で近代化を成功させる可能性があったのは、金玉均ら開化派・独立党などの憂国の志を持った親日派知日派両班達だけであった。
 そして、イスラム教世界でも朝鮮でも原理主義者はテロリストになっていた。
   ・   ・   ・   
 2021年10月号 Voice「『次』の歴史と人類の新軌道 長沼伸一郎
 イスラム史の決戦場だった微積分学
 かつては西欧を救い、羨望の目で見られていたイスラム社会が、近代テクノロジーの世界から没落した理由とは
 イスラム社会への誤ったイメージ
 前回のエルサレムを巡る話では、この地方でいくつもの世界的宗教が生まれた理由は、砂漠という環境の商業的な退廃のなかで社会秩序を守るための〝ワクチン〟として宗教が求められたことが一因だったと述べた。しかし、とくにイスラム教の場合は顕著(けんちょ)なのだが、世界には歴史への誤解が非常に多い。たとえばイスラム教の起源についても、『砂漠の遊牧民族ベドウィンが、大自然への畏敬に祈ることから始まった』という誤ったイメージが存在し続けている。そうした誤解を正すことは将来の日本にとって重要なので、今回はそれについて述べたい。
 さてイスラム教誕生にはどのような国際情勢が大きな原因となったのかというと、それは西暦600年ごろに東ローマ帝国ササン朝ペルシャ帝国のあいだで勃発して、長く続いていた戦争である。この戦争によって、両国の国境が閉ざされて、2国間にまたがる交通路がすべて通れなくなり、通商ルートが南方に大きく迂回(うかい)して、一斉にアラビア半島を通るようになったのである。
 そのため、アラビア半島は思いがけず世界の通商路の大動脈になったのであり、そのルートの途中にあったメッカの町には、突如として巨大な世界の富が流れ込んできてしまった。
 ところがここで前回にも述べたような事態が起こってしまった。この地域はもともと農村地帯でもあれば、川沿いに生まれた王様や軍事貴族が治める都市だったわけでもなく、社会秩序を守る強力な番人がいない場所だった。そこに突如として巨大な金が流れ込んできてしまった。社会は『金の力がすべて』という状態になって、その力を社会的にコントロールする十分な経験や習慣も存在していなかったため、一足飛びに『何でもあり』の現代的な資本主義的社会にも似た状態に陥(おちい)ってしまったのである。つまり意外にもイスラム教誕生のゆりかごになったのは、じつは金さえあれば世界の最先端のどんなものでも手に入る、金銭万能の自由な都会とその富がもたらす退廃だったのである。
 さらにここでわれわれの常識的なイメージを覆(くつがえ)す端的な話を挙げると、それは当時のメッカの女性たちの社会的な立場である。たとえば預言者ムハンマドの最初の妻であったハディージャは、彼と結婚する前には意外にもいまでいう女性経営者だった。彼女は亡くなった前夫の財産と事業を受け継ぐかたちで、潤沢(じゅんたく)な資産を元手に隊商(砂漠地方などで隊を組んで旅する商人の一団)を組織してビジネスを行っていた。そもそも2人の出会いも、ムハンマドがその隊商の一つを率いて有能に切り盛りしたことを彼女に注目されたためだった。つまり両者はいわば女性社長と男性社員の関係にあったことになるが、こうした女性実業家はイスラム教誕生前のメッカではとくに珍しいものではなかったのである。
 西欧が『常識』として19世紀から世界に植え付けてきたイメージによれば、当時のイスラム世界の女性は、未開社会のなかでろくに読み書きもできない無知な存在として、完全に隷属状態に置かれているとされていた。それゆえにイスラム教などという抑圧的な制度を男性社会側が押し付けてきたとき、ただそれを盲従して受け入れるしかなかった、というストーリーになっている。
 しかしこの西欧の常識はどうも真実とは矛盾するのであり、当時のメッカの女性や女性実業家は、むしろ同時代の西欧キリスト教圏の女性立ちより強い立場にあって、もし意に染まぬかたちでイスラム教の制度を強要されたとすれば、それに抵抗するための社会的な力をある程度もっていたはずなのである。そのため女性が隷属的な立場でイスラム教の制度を押し付けられたというより、むしろ自分たちの意志でビジネス社会を捨てて、イスラム社会のなかに入ってきたと考えたほうが理屈に合う。
 それどころか、先述したような『砂漠の資本主義化』がもたらす退廃を目(ま)の当たりにした彼女たちが、その社会的な毒を中和する解決策としてイスラム教を認識し、自分たちから進んでそこに入るという点で、逆に現代より一歩進んだ高い見識に基づくものではなかったか、という想像すら成り立ってくるのである。
 だとすれば現代の西欧キリスト教側のリベラル勢力などが『自分たちが積極的に介入して、イスラム女性たちを無知と隷属から解放しなければならない』と考えたとしたならば、これほど馬鹿にした話はあるまい。それは短絡的な善意ではあるかもしれないが、根底には西欧絶対優位主義に凝(こ)り固まって、イスラム世界を高みから見下す態度が隠されており、無知で劣った田舎者を賢いわれわれが啓蒙して導いてやる、という一種の差別思想だとすらいえなくもないからである。
 つまり本来なら現代では多様性を連呼するリベラルこそ、こうした100年も前から続く頑迷な西欧至上主義に基づく固定観念を打破して、その差別思想的な側面を率先して暴(あば)く義務があるはずなのだが、実情をみるとどうも逆なのであり、逆にいえば、これはリベラルのいう『多様性』が本物か偽物かを判定する最大のリトマス試験紙であるといえるかもしれない。
 イスラム勢力に救われた西欧世界の泥沼的退廃
 歴史的に眺めると、イスラム教が国家の商業的・資本主義的退廃に対する『ワクチン』としての側面をもっていたことで、じつは西洋側は少なくとも過去に2度、コラサプサー化(縮退{しゅくたい})の危機をイスラムに結果的に救ってもらっていることは確かなのである。
 まず第1回目は、西ローマ帝国滅亡後の時期であり、教科書では西ローマ帝国は西暦476年に、ヨーロッパの東の辺境の、森の奥からやってきたゲルマン人たちと、その傭兵隊長オドアケルによって滅ぼされたとされているが逆にいえばそれは当時の西ローマ帝国が軍事的に退廃していて、ゲルマン人にも簡単に滅ぼされるほど弱体化していた証左でもある。しかしゲルマン人たちもすぐに資本主義的な退廃に染まって、次のような一種の泥沼のサイクルに陥(おちい)っていた。
 つまりゲルマン人たちがローマの廃墟に入城してくると、そこにはまだ地中海の商業システムと共に魅惑的な商業文明とその退廃も残っており、ゲルマン人たちはすぐに資本主義の魅惑に染まって軍隊の規律も熔解し、彼らの力の源泉であった軍事力そのものが、自ら滅ぼしたローマの軍隊と同レベルまで弱体化してしまう。
 そうなると、彼らは次にやってきた別のゲルマン人部族に滅ぼされて、ローマの廃墟の主人が入れ替わるのだが、その新しいゲルマン人もすぐに退廃に染まって、次のさらに別のゲルマン人部族に滅ぼされる、というサイクルが延々と繰り返される格好になっていたのである。
 そしてローマ帝国の廃墟にやってきたゲルマン人の最後の部族が、ランゴバルト族(イタリアの『ロンバルディア地方』の名はそこからきている)だったが、逆にいえばもうこれで新しいゲルマン人部族のストックも弾切れになり、彼らが退廃に染まった時点で次のゲルマン人部族はもはやどこからもやってこず、西欧世界のどこをみても腐って弱体化した勢力しかいない状態になる。そうなると誰も状況全体を動かすような大きな歴史的原動力をつくり出すことができず、世界全体がボトムの位置で停滞状態に陥ったまま恒久的に続くことになってしまう。これはまさに以前から議論してきた『コラプサー状態』そのものであり、ローマをはじめとした西欧世界はそこに追い詰められていたのである。
 ところがここでこの泥沼のサイクルに終止符を打って、結果的に西欧世界をコラプサー状態から引き出したのが、イスラム勢力の台頭だった。イスラム文明は先ほどから述べているように、宗教の力で商業的退廃に対する強い耐性を備えており、ローマ帝国の廃墟に残っている商業文明に接触しても、その退廃に染まって軍隊の腐敗や弱体を起こすことなく、腐ったゲルマン人の軍隊を一掃してたちまち地中海全体を勢力圏内に収めてしまったのである。
 そのため地中海を奪われた西欧キリスト教勢力は、もっと北の内陸部に勢力の中心を移さざるを得なくなったが、商業的繁栄の中心地から切り離されたことで、結果的に彼らは立ち直りのきっかけも摑(つか)むことになった。西欧は質素な農業社会のなかで、キリスト教的な道徳と封建制度で社会秩序と軍事力を立て直し、さらに『イスラム勢力の外からの圧迫にみなで対抗しよう』という共通意識が加わることで、シリンダーのなかの気体が圧縮されるように、新しい文明として再出発することができたのである。
 具体的には732年のツール・ポアチエの戦いがその契機となり、フランク王国イスラム軍を食い止めたことが、それに続くカール大帝による最初のヨーロッパ国家の成立を促すとともに、西欧全体がついにローマ帝国末期からのコラプサー状態から脱出することができたのである。
 しかし西欧世界は、必ずしもそれでコラプサー化の危機と永久に縁が切れたわけではなく、ルネッサンス末期、宗教改革の直前の時期に再びそれに直面する。先ほど見たように、西欧世界は中世時代にはイスラム勢力の台頭で地中海を失って商業の中心地から切り離されていたが、その後十字軍の時代に力をつけて地中海に再び進出し、商業的繁栄をとり戻した。しかし農業社会で育ったカトリック教会と西欧社会は、依然として商業的退廃に対する免疫が弱く、カトリック教会がいわゆる『免罪符(罪を免罪する証書)』の販売に染まったことに代表されるように、金銭による腐敗に蝕(むしば)まれていったのである。
 そして今回は前回とは逆に、ローマ教皇庁は世俗権力である神聖ローマ帝国の軍事力とタッグを組んで、十分な軍事力によってその状態を維持する能力を備えていった。つまり教会側はその気になれば、腐敗を正そうとして教会権力に逆らった改革者を、片端から異端者として火刑台に送って、宗教改革のすべての動きを芽のうちに摘み取るということが、本来ならできたのである。その一方で、金銭に染まり切ったカトリック教会は自分を改革する意志などさらさらなく、やはり歴史はどちらへも動けずに完全に停止することになり、西欧世界全体がコラプサー化の2度目の危機に直面していたのである。
 ところがこのときに、その逃げ場のない強固な体制の一角を崩して、結果的に宗教改革が生き残れる余地をつくったのが、イスラム勢力であるオスマン・トルコ帝国による東方からの圧迫だった。当時オスマン・トルコの軍隊は西欧の国境に迫って、その最前線はウィーン付近にまで達しており、神聖ローマ皇帝は手もちの軍隊をその迎撃に振り向けねばならず、新教圧殺のために十分な力を集中できなかったのである。たしかにそれは一種の結果論にすぎなかったが、それでもこのときに再び西欧がコラプサー化の危機に陥っていて、それがイスラム勢力のダイナミズムによって救われたという2回目の出来事であったことは否定できない。
 そしてわれわれの周囲を眺めると、現代世界は核兵器とコンピューターのなかで、再び短期的願望が繁茂(はんも)して、社会の価値観が溶解するようなコラプサー化の危機に接しており、そう考えると、現代世界はあるいはその『3回目』に差し掛かりつつあるのではないか、という想像が成り立たなくもないのである。
 立法権を掌握していた知的集団『ウラマー
 ところで現在の日本(というより一般に民主主義国)では、基本的に『主権在民』つまり『主権は一般市民がもっている』という建前になっている。この『主権』というのは、要するに、最終的に『立法権』をもっているのは誰か、ということである。立法権は、国や社会の姿を規定する権限として、国内社会の最終的な力であり、それをもつ者が国の主人である。中世国家や独裁国の場合、立法権は君主がもっているが、民主国では民衆が自身の代理人として選んだ議員や代議士が議会や国会で法律をつくるのであり、それゆえ立法権は最終的には民衆がもっていることになるわけである。
 その意味で、立法権を誰がもっているのかは、その国の社会構造をみるうえでもっとも重要なポイントとなるが、ではイスラム社会では誰が立法権をもっているのだろうか。原則論としていうならば、イスラム社会において立法権は人間の手にはない。イスラム法シャリーア)の場合、憲法制定に相当する作業は、ムハンマドによってイスラム法が定められたときにすべて行われたのであり、その根幹部分を人間が変えたりつくったりすることは許されていない。
 しかしそれでは時代や状況の変遷に対応できないことになるが、その際にはどうするかというと、法律の基本そのものには手を加えず、それを『どう解釈するか』によって、時代や状況の変化に対応している。その意味では『法の解釈権』が、立法権に準じる権限であり、それをもつ者が『主権者』にもっとも近い立場にあることになる。そして法の解釈権をもつものは、意外なことに、イスラム社会では伝統的に、君主ではなくイスラム法学者で、最盛期には彼らがその役割を担(にな)っていたのである。
 彼らイスラム法学者は『ウラマー』と呼ばれるが、彼らを『宗教家』ち呼ぶのは必ずしも妥当ではなく、むしろ彼らは一種の知識人なのであり、さらにいえば彼らは数学者や天文学者、地理学者などと同等のカテゴリーに属する存在である。イスラム世界では現代の産業社会と違って、単一の分野だけに職人的に精通しているだけの専門家は、必ずしも知識人としての高い地位を得ることはできず、いくつかの分野を修(おさ)めた者でなければ『賢者』や知識人とはみなされなかったが、ウラマーというのは、本来そうした知識人全般を指すものなのである。
 つまり言葉を換えればイスラム法学者は、それら複数の学問分野の一つとしてイスラム法学を修めた人物なのであり、現実にはさすがに天文学者イスラム法学者を兼ねている人物は稀(まれ)だったようだが、もしそういう人物がいたとしても何ら奇異なことではなかったのである。
 そして現代の科学用語のなかには、アルジェブラ(代数)、アルコール、アルゴリズムなど、アラビア語起源のものが多く残っており(これらの単語の頭の『アル』は英語の定冠詞の『the』である)、中世にはアラビア科学は西欧より高いレベルの世界最高水準の地位にあった。つまりイスラム法学もそれと同レベルの学問分野の一つであり、当時は世界最古の大学であったカイロのアズハル大学などで、それらをまとめて扱っていたのである。
 こうしてみると、彼らは西欧の知識人からみても羨(うらや)むべき立場にあった。西欧では知識人といえどもしばしば君主の主権に逆らうことはできず、その一方で大衆の圧迫からも脆弱である。ところがイスラムの最盛期には、じつは高度なレベルの知識人階層が、法の解釈権を手にすることによって、長期的には君主の上に立つという点で、より『主権者』に近い立場にいたのである。
 『微積分学』がイスラム文明を打ち負かした
 そしてこのウラマーという存在は『国や社会が何か未経験の危機に陥ってとき、それを担おうとする気概をもったエリートは誰か』という問題とも密接に関連している。それは国の存続の鍵であり、そういった良質のエリート集団や階層をもっている国だけが、いくつもの危機を乗り切って繁栄を手にしていくことができるのである。西欧の場合には軍事貴族がそれだが、日本の場合もその一種のバリエーションとして、武士階層というものがそれに相当しており、その存在があったればこそ、19世紀の西欧列強の力の圧迫下で国を守ることができたのである。ただ日本の場合、もしその武士階層が、伝統文化にしがみつく保守的な体育会系の武士だけで構成されていたとすれば、おそらくそれは何の役にも立たず、西欧のテクノロジーへの対応能力を備えた理数系武士団が存在していたことが、ほかのアジア諸国と違って日本が独立を守ることができた最大の要因である。
 そういう観点からみると、イスラム世界の場合、ウラマーこそがその点で日本の武士階層に相当する社会的立場にあるエリート階層だったというえる。そこでは伝統的に、単純な軍人階層や民衆は『主権者』であった経験をもたず、それを中心にして社会を構成しようとしても、真のエリートとしての経験がないため、どうしてもそれがうまくいかないのである。
 ところがそのウラマーは、現実には西欧の新しいテクノロジーに対応することができなかった。彼らは代数学などでは高いレベルを誇っていたが、西欧が生み出した画期的な新兵器である『微積分学』を受け入れることができなかったのである。その際には皮肉にもむしろ彼らが高いレベルの数字をもっていたため、そのプライドが逆に災(わざわ)いしたともいえるが、とにかく西欧の微積分学はそれまでの数学とはレベルの違う、新しいテクノロジーの決定的な鍵であり、それに乗り損ねたことは、イスラムのが近代テクノロジーから脱落する致命的な要因となってしまったのである。
 その点では日本の理数系武士団のほうが従順に最新技術を習得することができたが、とにかくここで日本の事例を参考に眺めることで、次のことがよくわかる。つまり日本の場合、たしかに武士階層というエリートの存在は大きな鍵だったが、もしそれが理数系武士団という特殊な集団をもたなかった場合、武士階層は単ある反動的な保守主義者で終わって、下手をすればテロリストに堕(お)ちて国の足を引っ張る存在になりかねなかったということである。
 これをイスラム世界のウラマーに重ねると、彼らは本当ならば、テクノロジーに対応できる『テクノ・ウラマー』と呼ぶべき集団を、理数系武士団に相当する存在としてもっているべきだったのである。そういう集団を実装しない限りイスラム世界は立ち直ることができず、表面的に西欧の民主社会を持ち込もうとしても、結局はそれは根無し草に終わり、むしろ攘夷浪士のようなテロリストを生み出す結果だけを招いてしまうのである。
 こう考えると、現在の中東世界の混乱もよくわかる。つまりこの種の『テクノ・ウラマー』を育成してそれを中核にする以外、やはりイスラムは立ち直ることができないという理屈になるのだが、欧米のこれまでの中東政策はその根本をまったく理解せず、そういった方針を実行したこともない。そのため失敗するのは当たり前の話だったのであり、筆者はこれを踏(ふ)まえていないうわべだけの中東の民主化は、今後もすべて失敗するであろうと断言してはばからない。
 日本はイスラム社会と手を組め
 ……
 もともとアラブ諸国親日的で、それを考えると両者が手を組まない手はないと思われるが、もしここで『立ち直った』イスラム社会と手を組める可能性が出てくるならば、じつはこれは中国に対する最強のカードとなりうるのである。
 ……」
   ・   ・   ・   
 イスラム教世界の立法権を持つ主権者は、君主、大統領、政治家、官僚ではなくイスラム法学者である。
 イスラム法学者は賢者であるが、聖職者・宗教家・宗教指導者ではなく、イスラム法を学問として修め、時代に合わせて研究し解釈しそして判定し運用する専門家である。
 よって、イスラム法学者は世俗の君主、大統領、政治家、官僚や神聖な宗教家や宗教指導者の上に立つ。
 イスラム法は、人間が取り決めた全ての法律よりも上位法で、国家憲法であろうが、国連憲章であろうが、国際裁判所の判決であろうが、国家間の条約や協定だろうが、個人的な約束や商取引だろうが、如何なる俗世にも制限される事はない絶対な存在である。
   ・   ・   ・   
 イスラム法の最大の敵は、異教のユダヤ教キリスト教ではなく、神を殺そうとする反宗教無神論マルクス主義つまり共産主義であった。
 その意味で、戦前のイスラム教勢力は、ソ連共産主義の侵略から信仰を守る為に、親天皇親日派となって軍国日本・日本陸軍と手を組み満州中央アジア・トルコに至る大陸縦断の防共回廊を形成していた。
 シベリア出兵時。日本陸軍・日本軍部は、赤軍に捕らえられていたイスラム教徒トルコ軍兵士捕虜を救出し責任を持って本国に送り届けた。
 昔の日本人は、現代の日本人に比べて地球規模で高度な世界戦略を立案し実行していた。
 日本の軍国主義は、天皇否定・皇室破壊でない限り如何なる宗教も弾圧せず、天皇に忠誠を誓えば個人の信仰の自由を認めていた。
 それ故に、昭和天皇や皇族を惨殺しようとした日本人共産主義者テロリストやキリスト教朝鮮人テロリストは捕らえ拷問にかけて仲間を聞き出し、そして未遂であろうと話を聞いただけでも「問答無用」で処刑した。ために中には無実の冤罪者もいた。
 その例が、幸徳秋水大逆事件である。
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 イスラム圏で親日派が多いのは、戦争放棄平和憲法を持ったいるからではなく、共産主義勢力と戦争していたからである。
 が、現代日本で反宗教無神論・反天皇反民族のリベラル派・革新派が増える事で反日派も増え始め、イスラム原理主義テロリストによる日本人殺害事件が起き始めている。
 つまり、イスラム世界では、日本人で神を信じない、自分は無宗教などと公言するリベラル派・革新派は悪魔の一味として嫌われ、殺しても罪に問われないどころか賞賛される。
 それは、如何に人の為、社会の為、平和の為に貢献しようと、日本人と言っても関係なく、信仰がなくてもコーランの一節を現地語で唱えなければ確実に殺される。
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🛳34」─1─米特殊部隊、台湾で軍訓練。日米英蘭加新6カ国共同訓練。~No.229No.230No.231 

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 台湾有事は日本有事で、中国軍の台湾侵攻によって日本は戦争に巻き込まれる。
   ・   ・   ・   
 台湾は親日で、日本は台湾を中国共産党から守る責任がある。
   ・   ・   ・   
 現代の連衡(れんこう)策とは、中国共産党の一帯一路構想。
 現代の合従(がっしょう)策とは、日米英蘭加新6か国による中国包囲網。
   ・   ・   ・   
 合従策とは(「従」とは「縦」で、縦に連合する事)、西方の大国・秦に対して韓・魏・趙・燕・楚・斉の6か国が連合して攻守同盟を結ぶ事である。
 連衡策とは(「衡」は「横 」で、横に連合する事)、秦は東方の6か国とそれぞれ個別に単独で同盟条約を結び、孤立させ、1つずつ滅ぼし、中国を武力統一した。
  ・   ・   ・    
 2021年10月5日20:40 MicrosoftNews 朝日新聞デジタル「海自護衛艦、台湾東側海域で共同訓練 米英空母3隻も参加
 © 朝日新聞社 海上自衛隊護衛艦「いせ」や米英の空母など17隻が参加した共同訓練=海上自衛隊提供
 岸信夫防衛相は5日の記者会見で、米英両国の空母計3隻と海上自衛隊護衛艦「いせ」などが2、3の両日に沖縄南西方面の海域で共同訓練した、と発表した。防衛省関係者によると、訓練は台湾の東側海域で実施されたといい、空母3隻が参加するのは異例。海洋進出を強める中国を念頭においたとみられる。
 訓練に参加した空母は、空母打撃群を構成してインド太平洋地域を航行中の「クイーン・エリザベス」(英国)と、「ロナルド・レーガン」「カール・ビンソン」(いずれも米国)。このほか、オランダ、カナダ、ニュージーランドの艦艇も加わり、計17隻の規模で行った。
 台湾をめぐっては、今月に入り、中国軍機が台湾の防空識別圏に相次いで進入している。」
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 10月6日18:15 MicrosoftNews KYODO 共同通信「政府、中国への懸念表明避ける 米と温度差、台湾防空圏進入で
 日本政府は中国軍の戦闘機などによる台湾防空識別圏進入に関し、中国への懸念表明を避ける構えだ。「(中台間の)平和的解決を期待する」(松野博一官房長官)と述べるにとどめ、中国を批判した米国との温度差を見せている。中国をにらみ多国間の防衛協力を強化する一方、日中関係も維持したい岸田新政権の狙いがにじむ。
 外務省の吉田朋之外務報道官は6日の記者会見で「当事者間の直接対話によって平和的に解決されることを期待する」と繰り返し強調。対中批判には踏み込まなかった。中国に「威圧」をやめるよう求めた米国の姿勢については論評しなかった。」
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 10月7日12:01 MicrosoftNews BBCニュース「中台関係は「過去40年で最悪」 偶発攻撃のリスクも=台湾国防部長
 © BBCニュース 提供
台湾の国防部(国防省)のトップは6日、中国との緊張関係が過去40年間で最悪の状態にあると述べ、両者の間で偶発的な攻撃が生じるリスクについて警告した。
 台湾が設定した防空識別圏には、中国軍機が4日連続で多数飛行している。防空識別圏台湾海峡と中国大陸の一部を含んでおり、非公式の境界線を越えて航空機が入り込んだ場合、台湾は侵入とみなしている。
 邱国正国防部長(国防相)はこの日、台北立法院(議会)委員会に出席。中国軍のこうした行動に関連し、「誤射」の恐れがあると述べた。
 また、中国が2025年までに、台湾を全面的に侵攻する能力をもつとの見方を示した。
 侵攻が容易になると警告
立法院の委員会では、ミサイルや戦艦を製造するための巨額の防衛予算案が検討されている。
 邱氏は、中国がすでに台湾侵攻の能力をもっているとしたうえで、ここ数年で侵攻はいっそう容易になるだろうと述べた。
 BBCのスティーヴン・マクドネル中国特派員は、邱氏の警告は想定内のもので、中国と台湾が戦争になる可能性はなお低いと思われると解説。ただ、緊張が高まっている状態で偶発的な攻撃が起こり得ると危機感を強めているのは、邱氏だけではないとした。
 台湾では1949年、共産党が権力を握った中国とは別の政府が樹立された。台湾は自らを独立国家とみなしているが、中国は自国の一部だとしている。
 中国は、武力による再統一の可能性を排除していない。
 アナリストらは中国について、台湾の正式な独立宣言への懸念を強めていると指摘。蔡英文総統が宣言に向けて動くのを阻止したい考えだとしている。
 台湾の西側友好国の多くは、中国がこのところ軍事力を示威していることに対し、懸念を表明している。
 米中首脳が台湾めぐり「同意」
 そうした中、アメリカのジョー・バイデン大統領は、中国の習近平国家主席が「台湾合意」の順守に同意したと述べた。
 バイデン氏は、米政府が長年維持する「1つの中国」政策に言及したとみられる。アメリカは同政策のもと、台湾ではなく中国を承認している。
 ただ、この合意では、アメリカが台湾と「頑強な非公式の」関係を保つことが可能になっている。アメリカは「台湾関係法」に基づき、台湾に武器を販売している。同法は、アメリカが台湾の自衛を支援しなければならないとしている。
 「1つの中国」政策は、中米関係の基礎になっている。しかし、台湾は中国の不可分の一部であり、将来は再統合されるとする、中国の「1つの中国」原則とは異なる。
 バイデン氏は、「習(氏)と台湾について話した。私たちは同意した(中略)ともに台湾合意を順守する」と述べた。
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 10月7日11:43 産経新聞尖閣周辺に中国船 24日連続
 尖閣諸島
 尖閣諸島沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で7日、中国海警局の船2隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは24日連続。」
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 10月8日 産経新聞「米特殊部隊、台湾で軍訓練 「中国侵攻」現実味に危機感
 台湾海峡を通過する米国のミサイル駆逐艦沿岸警備隊艇=8月(ロイター)
 【ワシントン=渡辺浩生】中国からの軍事的脅威が高まる台湾で米特殊部隊や海兵隊が極秘裏に現地の軍隊を訓練していると米紙ウォールストリート・ジャーナルなどが7日、報じた。中国が台湾を数年以内に武力侵攻する可能性が取り沙汰され、最近の中国軍機による挑発でバイデン政権は危機感を強めている。特殊部隊派遣は台湾の自衛力のテコ入れを急ぐ米国の積極的な関与の表れといえるが、中国の反発が台湾海峡の緊張を一段と高める恐れもある。
 同紙(電子版)によると、米特殊部隊や海兵隊の約20人超が少なくとも過去1年間、台湾の小規模な地上部隊を極秘で訓練している。ロイター通信も、小部隊が交代で台湾に駐留していると報じた。
 米当局者の証言により、台湾での米軍の存在が明らかになるのは異例である。
 朝鮮戦争(1950~53)を契機に、米国は極東の共産主義の伸長を防ぐため台湾に米軍を派遣した。1979年の米中の国交樹立に伴い、米台の同盟を定めた「米華相互防衛条約」は終了し、在台米軍は撤退した経緯がある。
 同年に米議会で成立した台湾関係法に沿って歴代政権は以後、「十分な自衛能力の維持を可能とするのに必要な」武器などを供与。今年8月にはバイデン政権で初めて820億円相当の武器売却が承認された。
 米台関係に詳しい専門家によると、軍事訓練も台湾関係法の想定内であり、長年米国の親台派議員らが必要性を訴えてきた。ただ、台湾を「不可分の領土の一部」とする中国の激しい反発は必至なため、秘密裏に行われてきたとみられる。
 報道をめぐり国防総省報道官は「特定の作戦、関与、訓練にはコメントしない」としながら「台湾との防衛関係は中国による最近の脅威に対抗して連携を保っている」と強調した。
 実際、台湾統一を悲願とする習近平政権は武力侵攻を辞さない構えで周辺での軍備増強を急ぎ、9月末以来、多数の軍用機を台湾の防空識別圏に進入させて威圧を強める。バイデン政権は「判断ミスが起きるリスクが高い」(ブリンケン国務長官)とし、偶発的な事故が衝突に発展する恐れに警戒を強めている。
 このところ米国内の政策研究機関も連日、台湾をめぐる米中の軍事衝突の可能性について論争している。「6年以内に起きうる」(前米インド太平洋軍司令官)という中国の台湾侵攻の時期が「数年以内に短縮される可能性」が指摘された。
 一方で、中国の侵攻を抑止する包囲網の構築は途上にあり、「台湾自らが防衛力増強の努力をもっと強める必要性がある」(コルビー元国防次官補代理)との声も根強い。小規模部隊といえども米軍の存在が表面化したのは、台湾の対中戦闘能力に対し米国が抱く「不安のしるし」(ウォールストリート・ジャーナル)といえるだろう。
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 10月8日17:00 MicrosoftNews 朝日新聞社「米軍特殊部隊、台湾に1年前からひそかに派遣 中国の脅威に対応か
 © 朝日新聞社 台北で5日、上空に掲げられた台湾の旗=ロイター
 中国が台湾への軍事的な威嚇を強めていることを受け、米軍が台湾に特殊部隊などを秘密裏に派遣し、少なくとも1年前から台湾軍の訓練にあたっていると、米紙ウォールストリート・ジャーナルが7日に報じた。
 同紙によると、台湾では米軍の特殊部隊ら20人あまりが台湾陸軍の少数部隊を訓練しているほか、海兵隊員は現地の海軍と小型船の訓練にあたっている。複数の米当局者が明らかにしたという。
 同紙の取材に対し、米ホワイトハウス国防総省台湾当局はコメントしていない。一方、中国外務省は「主権と領土の一体性を守るために必要なすべての措置をとる」としている。
 同紙は部隊の台湾派遣について「中国の軍事力強化と台湾に対する最近の威嚇的な動きを踏まえた、台湾の戦術的な能力に対する米国防総省の懸念の表れだ」と評している。
 米国は中国の台湾侵攻時の対応を明言しない「あいまい戦略」によって中国への刺激をできるだけ避けつつ、台湾への武器売却など軍事支援を続けてきた。ただ、米国では中国による台湾への軍事侵攻の懸念も議論されるようになっている。
 最近も中国軍機が台湾の防空識別圏ADIZ)への進入を繰り返し、緊張が高まっている。(ワシントン=高野遼)」
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 10月8日20:10 MicrosoftNews Reuters/ANN WANG「中国、米に台湾との軍事的関係停止を要求 米軍の台湾派遣報道で
 © Reuters/ANN WANG 中国、米に台湾との軍事的関係停止を要求 米軍の台湾派遣報道で
[8日 ロイター] - 中国外務省の趙立堅報道官は8日、米軍の特殊作戦部隊が台湾に派遣され台湾軍を訓練しているとの報道について、米国は米中関係の悪化を避けるために台湾との軍事的関係や武器売却を停止すべきだと述べた。
2人の関係筋は7日、米軍の小規模な特殊作戦部隊が台湾軍の訓練のため非駐留の形で台湾に派遣されているとロイターに明らかにしていた。」
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 10月9日16:14 MicrosoftNews 日テレNEWS24「中国・習主席「祖国の完全統一を必ず実現」
 中国の習近平国家主席は、清朝を打倒した辛亥革命から110年の記念式典で演説し、「祖国の完全統一を必ず実現する」と述べ、台湾統一に向け一切妥協しない姿勢を強調しました。
 習近平国家主席「祖国の完全統一という歴史的任務は必ず実現しなければならず、また、必ず実現できる」
 この式典は、辛亥革命の発端となった武装蜂起から10日で110年になるのを記念したもので、演説した習主席は、台湾問題について「中国の内政であり、いかなる外部からの干渉も受けない」と述べ、台湾統一に向け一切妥協しない姿勢を強調しました。
 その上で、「中国国民の主権と領土を守る確固たる決意と、強大な能力を見くびってはならない」と述べ、台湾への関与を強めるアメリカなどをけん制しました。
 一方で習主席は、「平和的な方式による統一実現は、台湾の同胞を含むすべての中華民族の利益に合致する」とも指摘し、平和的な統一を目指す考えを示しました。
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 10月9日20:40 MicrosoftNews 読売新聞「習氏「台湾問題は純粋な中国の内政」…中台統一へ「中華民族の偉大な復興」強調
 9日、北京の人民大会堂で開かれた辛亥革命110周年記念大会で演説する習近平国家主席=片岡航希撮影© 読売新聞 9日、北京の人民大会堂で開かれた辛亥革命110周年記念大会で演説する習近平国家主席=片岡航希撮影
 中国で清朝を打倒した辛亥革命から110年の節目を記念する大会が9日、北京の人民大会堂で開かれた。習近平(シージンピン)国家主席共産党総書記)は演説で、中台統一への強い意欲を示し、「台湾問題は純粋な中国の内政だ。いかなる外部からの干渉も許さない」と述べ、台湾海峡で軍事的緊張が高まる中、台湾との連携を強める米欧をけん制した。
 習氏は30分余りの演説で、中台統一を前提にした政権のスローガン「中華民族の偉大な復興」に18回言及した。「(偉大な復興は)後戻りできない歴史的プロセスに入っている」と主張した。「一つの中国」を受け入れない台湾の蔡英文(ツァイインウェン)政権を念頭に「台湾独立勢力が祖国統一の最大の障害となっている」と威嚇した。
 習氏の演説は、10日に開かれる台湾の「双十節」(建国記念日に相当)の式典での演説を控える蔡総統も意識したとみられる。
 習氏は台湾住民も「中華民族」に含まれるとの認識を示し、平和統一を呼び掛けた。辛亥革命の指導者、孫文が率いた国民党と共産党が「手を携え協力した」とし、国民党を台湾へ敗走させた第2次大戦後の内戦の詳しい経緯には触れなかった。台湾の最大野党・国民党と連携し、蔡政権を揺さぶる構えとみられる。
 台湾で対中政策を所管する大陸委員会は9日、習氏の演説について「辛亥革命の成功と(それによって成立した)『中華民国』(台湾の『国号』)が存在している事実を否定しており、歴史を歪曲(わいきょく)するものだ」との見解を発表した。中国が武力による威嚇で「一つの中国」原則などの受け入れを迫っているとも批判した。
 この日の大会には江沢民(ジアンズォーミン)元国家主席胡錦濤(フージンタオ)前国家主席は出席しなかった。江氏はすでに引退していた2011年の100年記念大会には出席していた。 (中国総局 比嘉清太、台北 杉山祐之)」
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 10月9日20:47 産経新聞「台湾「断固国家主権守る」 習氏の統一主張に反発
 台湾の蔡英文総統=台北(総統府提供・共同)
 台湾で対中政策を主管する大陸委員会は9日、この日の演説で中台統一実現に強い自信を示した習近平・中国国家主席に対し「台湾の未来と発展について決定権があるのは台湾人だけだ」と訴え、中国の圧力に対抗し「断固として国家主権を守る」と強調した。
 委員会は孫文が主導した辛亥革命について「中華民国(台湾の正式名称)の記念日だ」と表明し、習氏が演説で共産党が「(孫文の)最も忠実な継承者」と主張したことを「歴史の捏造(ねつぞう)だ」と非難した。
 さらに中国が「一国二制度」による統一を主張し、武力行使も辞さない姿勢を維持していることに対し「台湾人は明確に拒絶している」と指摘。侵入と破壊の挑発行為を放棄し、蔡英文総統が主張する「平和、対等、民主、対話」に基づく交流に応じるよう中国側に呼び掛けた。(共同)」
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 10月9日21:16 産経新聞「異例の空母3隻展開に中国反応か 日米英蘭加新6カ国共同訓練
 日米英など6カ国の艦艇が南シナ海で行っていた共同訓練が9日、終了した。2、3日には、沖縄南西の海空域で米英軍の空母3隻が参加する訓練も実施した。これに対し、中国は1日以降、戦闘機など延べ150機を台湾の防空識別圏(ADIZ)に進入させ、威嚇を繰り返した。空母3隻が集結する異例の展開に中国側が激しく反応したとの見方が広がっている。
 今回の訓練には、米軍2隻と英軍1隻の空母計3隻のほか、海上自衛隊からはヘリコプター搭載型護衛艦「いせ」を含む3隻が参加。これにオランダ、カナダ、ニュージーランドフリゲート艦が加わった。
 訓練は4日に沖縄沖から南シナ海に移動し、台湾を取り囲むようにして行われた。南シナ海での訓練に米空母2隻は参加していないが、6カ国が足並みをそろえて中国を牽制(けんせい)する姿を見せたことに防衛省幹部は「画期的だ」と強調した。
 日米両国がより多くの国との連携を重視する背景には、米中間の軍事バランスの変化がある。
 1996年には中国軍が台湾・総統選を威嚇するため台湾近海にミサイルを次々と撃ち込んだのに対し、米国は空母2隻を派遣して力の差を見せつけた。あれから25年がたち、中国は空母キラーと称される対艦弾道ミサイル「DF21D」など1250発以上の地上発射型中距離ミサイルを配備。米空母の接近を阻む能力を構築しており、米国は同盟国、友好国を巻き込んで中国を牽制する戦略を描く。
 6カ国共同訓練が行われていた3日には、もう一つの画期的な動きもあった。海自は四国沖で、甲板を耐熱化したヘリ搭載型護衛艦「いずも」に米海兵隊のステルス戦闘機F35Bが発着艦する検証作業を行った。
 航空自衛隊のF35B配備は令和6年度から始まる見通しで、「いずも」などへの搭載を視野に入れている。英最新鋭空母「クイーン・エリザベス」もF35Bを搭載しており、政府関係者は日英間でもお互いの空母にF35Bを発着艦させ、補給の効率化などを図りたいと期待を寄せる。
 とはいえ、25年前の台湾海峡危機では中国がミサイル発射をやめたのに対し、今回は台湾ADIZに戦闘機を執拗(しつよう)に進入させている。台湾をめぐる情勢はさらに緊迫化する可能性もあるだけに、日米英など関係国軍のより緊密な連携が必要になる。
(大橋拓史)」
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