🗽21」─1─インディアン戦争。第二次産業革命。中国人苦力。エジプトは国際借金の為にスエズ運河を奪われた。1867年 ~No.79No.80No.81 @ 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・    
 1867年 メキシコの内戦で、フランス軍撤退。 
 欧州各国は、アメリカにメキシコの内乱収拾とマクシミリアン皇帝の救出を要請した。
 アメリカは、当初はモンロー宣言から拒否したが、後に受諾した。
 メキシコは、アメリカの要請を拒否してマクシミリアン皇帝を処刑した。
 モンロー宣言は、絵に描いた餅で、実効性がなかった。
 イギリスは、ロシアの侵略からカナダを防衛する為に、アメリカに720万ドルを融資してアラスカを購入させた。
 連邦議会は、アラスカ購入には賛成ではなかった。
 アメリカは、ロシア帝国からアラスカを購入した。
 アメリカ貨物船ローバー号は、難破して台湾にに漂着した。台湾人は、乗組員を虐殺して品物全てを掠奪し、清国商人に売った。
 11月 清国は、アメリカを味方に付けるべく、アメリカ人で前清国駐在アメリカ大使アンソン・バーリンゲームを外交使節団長に任命し、アメリカに派遣する事を決めた。
 バーリンゲームの父親ジョエルは、フリーメイソンの会員であった。
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 1868年 ロシア帝国サンクトペテルブルクロシア皇帝は、「戦争では何をしても良いのか」という提案をして国際会議を開催し、「戦争の必要が人道の要求に譲歩すべき技術上の限界」として「戦闘外に置かれた者の苦痛を無益に増大し又はその死を不可避ならしめる兵器の使用は、この目的の範囲を越える」事を、全会一致で決定し宣言とした。
 つまり、お互いが持っている兵器で戦う事、武器を持たない非戦闘員に危害を加えない事などである。
 重要な点は、この宣言の対象は白人キリスト教徒であって非白人或いは非キリスト教徒は除外されている事である。
 その証拠に、ロシア軍は1899年の義和団事件後に北京で虐殺や掠奪を正当行為として行った。
 6月6日 ワシントン。清国使節団のバーリンゲームは、ジョンソン大統領と謁見し、清国から外交交渉の全権を得ている事を伝えた。
 清国は、国際外交に不慣れな為に、信用できる外国人に全権を与えた。
 アメリカは、世界人口の3分の1の人口を持ち、巨大な市場である中国との貿易拡大を望んでいた。
 カリフォルニアの製造業は、奴隷解放とゴールドラッシュで労働不足に陥っていた為に、新たな労働力として中国人苦力を合法的に移住できる様に要請していた。
 後の明治政府は、外国人を心底から信用せず、国運は自ら判断して決断するとして、外国人を顧問として雇ったが全権を与えなかった。
 その後の。日本と中国の運命は、誰が全権を持つかで決まった。
 7月28日 スワード国務長官バーリンゲーム使節団長は、八箇条からなる条約を締結した。条約文は、表向きは清国に有利になる様に書かれているが、注意深く読めばアメリカに有利に解釈できる様になっていた。
 清国は、中国人がアメリカで他国の移民同様の保護を受けられる事を出来るとして、アメリカへの移住を解禁した。
 アメリカの条約の多くは、アメリカが不利益を被らない様な条文が解りにくい様に巧妙に挿入されていた。
 宗教的人種差別主義者は、中国人移民が増える事に猛反対していた。
 中国人は、アメリカに行けば大金が稼げると知るや、アメリカへの移住希望者が増加した。
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 1869年 インディアン戦争。
 ウィリアム・シャーマン将軍「彼等には、徹底的な報復措置を取らねばならない。男も女も子供の容赦すべきではない。殲滅する事も厭わない」
 「兵士が戦闘の最中に立ち止まって、男か女かを確かめる事などできやしない。ましてや、年齢を確認する事など無理に決まっている」
 「この国に、バッファローがいる限りインディアンは集まってくる」
 10年間で1,800万頭いたバッファローが40万頭に激減し、インディアンは食糧を失い飢えた。
 プレンティー・クー(クロウ族酋長)「バッファローが平原から消えた時、私達は悲しみのどん底に突き落とされた。その悲しみから、我々は二度と立ち上がる事はできなかった」
 インディアンの多くは、生き残るために住み慣れた大地を捨てて狭い居留地に移り住み、部族の言葉を捨てて英語を学び、祖先から受け継いできた土着の民族宗教を捨ててキリスト教に改宗し、自然のままに生きた来た民族的生活や部族的風習を捨て西洋的習慣を受け入れた。
 キリスト教宣教師らは、神聖な使命として、未開にいる野蛮なインディアンを文明人としてま生れ変わらせ、絶対神の隣人愛信仰という正しい道に立ち返る様に啓蒙活動を行っていた。
 ハンガリーユダヤ人ヘルツルは、『ユダヤ人国家』を出版した。
 迫害されるユダヤ人を収容する国家を建設し、ユダヤ人の土地を守る強力な軍隊を編成するという、政治シオニズムが生まれた。
 それは、異教徒の迫害に耐え、神への信仰によりメシアに導かれて宗教的ユダヤ王国に移り住むべきだと主張する、宗教関係者と対立した。
 欧米の政治シオニストは、深刻化する東方ユダヤ人問題を解決する為に、西欧文化キリスト教的生活習慣への同化を拒否するユダヤ教徒ユダヤ人を、ヨーロッパ以外の土地にユダヤ人国家を建設しそこへ移住させる計画を模索した。
 政治シオニズムは、ユダヤ教改革派と非ユダヤ人が中心となり、非宗教的啓蒙運動から生まれた。
 ユダヤ教正統派などは、政治シオニストの科学的進歩思想と経済的合理主義思想を嫌い、政治シオニズム運動に宗教的指導者を加えるべきだという宗教シオニズムを創設した。
 スエズ運河が開通したとき。エジプトの国家財政は破綻し、国際金融資本からの借り入れ金の利息が重く伸し懸かっていた。
 イギリスとフランスの両国は、スエズ運河の安全運営の為にエジプトへの支配を強化し、た。
 敬虔なイスラム教徒で誇り高いエジプト人は、異教徒のイギリスやフランスの支配が強まる事に反発し、パン・イスラーム主義による民族運動を活発化させた。
 5月10日 アメリカの大陸横断鉄道敷設工事は、低賃金で働く中国人苦力が大量に動員されて完成した。
 賃金を払いたくない白人雇用主は、中国人苦力達を1か所に集めてダイナマイトで殺した。
 チャールズ・クロッカー「この事業が予定された工期を大幅に短縮して完工できたのは、ひとえにチャイニーズ労働者の御陰である。チャイニーズは嫌われて気の毒だが、彼等の工夫と努力で完成を見たのは間違いない事である」
 鉄道工事という職を失った中国人苦力達は、仕事を求めてサンフランシスコに流れ、街に溢れた。
 中国人は、排他性が強く、血族的絆を重視する為に、白人社会に溶け込まず乖離した集団生活空間としてチャイナ・タウンを形成していた。
 幾つもの犯罪組織的秘密結社が、チャイナ・タウンを取り仕切り、中国本土同様に酒、アヘン、博打、売春で大金が動き異様な活気に包まれていた。
 儒教価値観の強い中国人は、祖先崇拝の為に、アメリカで大金を稼ぐと中国に帰り、アメリカに定住しようとはしなかった。
 宗教的人種差別主義者は、薄汚く騒々しい中国人苦力を毛嫌いした。
 東海岸で、低賃金労働者として差別されていたカトリックアイルランド人は、新天地を求めて西海岸に移住し始めた。
 発展途上にあった西海岸にはそれ程多くの職がなかった為に、ゴールドラッシュの夢に破れた無法者に近い白人労働者と中国人苦力とアイルランド人労働者が対立した。 
 白人労働者とアイルランド人労働者は、同じ白人でキリスト教徒という共通点から、中国人苦力への暴力的差別を過激化させた。
 サンフランシスコは、急速に人口を増やすと共に人種の坩堝となり、白人による人種差別の激しい街となった。 
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 A・ピンクニー「わずか100年の間に人口の3分の2が大虐殺された」(『アメリカ暴力史』)
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 1870年代から90年代にかけて、アメリカは史上最悪な労働争議が各地で起きていた。
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 1870年 ロックフェラーは、スタンダード石油会社を設立。
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 2017年4月14日 週刊ポスト「『ビジネス新大陸』の歩き方  大前研一
 ジャングルで勝ち抜く戦闘力をつけろ
 『第四次産業革命』時代は〝突出した個人〟が巨富を生む
 第4次産業革命(インダストリー4・0)が進行中だ。第一次産業革命(18世紀後半)では蒸気機関による『機械化』、第二次産業革命(20世紀初頭)では電力・石油による『重工業化』と『大量生産』、第三次産業革命(1970年〜21世紀初頭)ではコンピューターによる『自動化』が起きた。そして第四次産業革命(2010年)ではAI(人工知能)やビッグデータ、IoT(モノのインターネット)による『自律化』が推進していく産業構造の大転換が始まっているのだ。
 実は、第四次産業革命下における21世紀の『成功の方程式』は、第二次産業革命の時代と似ている。突出した『個人』が新しい事業を興(おこ)して革命を牽引し、莫大な富を創出するという点では共通しているのだ。
 たとえば第二次産業革命の牽引役はスタンダード・オイルを創業いた『石油王』ジョン・ロックフェラーカーネギー鉄鋼会社を創業した『鉄鋼王』アンドリュー・カーネギー・、フォード・モーターを操業した『自動車王』ヘンリー・フォード、GEの始租トーマス・エジソンといった人たちだった。
 それと同様に、今の第四次産業革命では、グーグル共同設立者のセルゲイ・ブリンラリー・ペイジフェイスブックを創設したマーク・ザッカーバーグ、ペイパルやスペースX共同設立者のイーロン・マスクらが革命をリードし、富を創出しているのだ。
 この状況は、19世紀後半のアメリカの西部開拓時代とも似ている。西部開拓時代はボストンやニューヨークなどの東部の都市に安住しないで危険な西部に向かい、金鉱を発見したり、荒野を切り開いて牧場や農場を作ったりしたパイオニアが大きな富を手に入れた。つまり『リスクを取って先に動いた人』だけが莫大な利益を得たのである。
 ……
 実際、現在の第四次産業革命では、リスクを取って先に動いた人たちがAIやビッグデータ、IoTを駆使して見えない新大陸を懸命に開拓している。日本企業は第二次産業革命と同じく、まだ『太平の眠り』を貪っている状況……
 21世紀の見えない新大陸を開拓していくのは従来のエスタブリッシュメント層(大企業)の外側にいる突出した個人だ。アイデア一つで世界を変える。一方、衰退著しい百貨店業界を見てもわかるように、今までの秩序に従順な人間はリスクを取って新しい世界に飛び込もうとしないから、そもそも新大陸に杭は打てないのだ。
 にもかかわず『働き方改革』で同一労働同一賃金などと〝鎖国〟のような内向きの政策を続けている日本政府や経団連は完全に時代遅れだ。彼らは、黒船を見て『たった4杯で夜も眠れず』となった江戸時代の人間と同じように、第四次産業革命を目の当たりにして眠れなくなるだろう」
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 1871年 アパッチ族のジェルニモの抵抗。先住民の最後の抵抗。
 先住民は、勝てないと分かっていても、無駄と分かっていても、戦士として戦わずにはいられなかった。
 ドイツ帝国の成立。ベルリンのゲルソン・フォン・ブライヒレーダーは、イギリスのロスチャイルド家の代理として鉄血宰相ビスマルクの軍備増強政策に資金を融資していた。
 ドイツ帝国は、ユダヤ人問題の解決策として、ユダヤ教徒ユダヤ人を同化させドイツ人同様の公民権を与える為に、キリスト教徒との異宗婚を奨励した。
 ユダヤ教徒キリスト教徒と結婚した場合、ユダヤ教徒の配偶者と生まれた混血児がキリスト教に改宗する事が多かった為に、キリスト教会は異宗婚を歓迎した。
 キリスト教は「男系」を尊重したが、ユダヤ教は「女系」を神聖化していた。
 フランスで、労働者の蜂起によってパリ・コミューンが樹立した。
 8月19日 日本とハワイは、日布条約を結ぶ。
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 1872年3月4日 岩倉具視大使、グラント大統領に謁見。条約改正交渉の最初。
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 1873年 ウィーンの金融恐怖に端を発する不況が起きるや、社会主義運動が活発化した。不況に苦しむ下層階級は、貧困生活の原因をユダヤ人資本家による陰謀のせいだと信じた。
 保守的貴族階級や非ユダヤ人上流階級は、無国籍ユダヤ人革命家が主導権を握る社会主義運動に警戒した。
 非ユダヤ人による反ユダヤ主義運動が、全ヨーロッパに広がり、無国籍ユダヤ人への暴動事件が頻発した。
 同化ユダヤ人も、国民の義務として異化ユダヤ人への反ユダヤ運動を支持した。
 資産家は、搾取され社会の底辺で生きる下層階級の不満や敵意をそらす為に、使い切れない資産のうち極々わすかな端だね金を、「利益を社会に還元する」との美名から社会に寄附した。
 心ある資本家は、他人が見ている前で社会奉仕などのボランティア活動に参加し、自分が経営する報道機関を総動員して宣伝し、名前を刻んだプレートなどの記念碑を人の目がとまる所に残した。
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 1875年 パリ・ロスチャイルドは、エジプト王国と協力してスエズ運河を完成させ、運河会社を共同で設立して株を分け合った。
 エジプト政府は、国内整備資金を外債に依存した為に、76年には膨れ上がった外債によって国家財政は破産した。
 運河会社の持ち株17万7,000株を売却したが、売却益以上の外債が依然として残っていた。
 イギリス政府は、スエズ運河航行の優先権を確保する為に、ロンドン・ロスチャイルドから400万ポンドを借用して担保株を取得した。
 債務国のエジプト政府は、債権者である国際金融資本の要求を拒否できずに外国人財務監督官を受け入れ、外債の返済に為に貧困状況にある国民に重税を課した。
 多くの農民は、重税によって農地を失い、農奴に転落して悲惨な生活環境に追い遣られた。
 王族や世襲官僚などの支配階級は、国民の惨状を気にすることなく、国際金融資本から与えられる捨て扶持的な生活費でゴージャスな生活を満喫していた。
 イギリスは、エジプト政府の計画性のない放漫財政に付け込んで、さらなる外債発行を促し、それを引き受けて内政干渉を強めた。
 民族派は、強制された借款でイギリスに従属させられる事に反感を持ち、これ以上の外債募集は国家の破滅につながるとして反対運動を起こした。
 債権国のイギリスは、各地で暴動を起こす民族運動の鎮圧に手間取るエジプト政府の統治能力を疑い、イギリスの権益とイギリス人の保護を名目として軍事介入を強めた。
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 1877年 アメリカの鉄道労働者による大規模なゼネストが起き、更に多くの職種の労働者が支援ストを決行して、国内の鉄道機能が大幅にマヒした。
 シカゴやセントルイスなどの都市では市全体が影響を受け、経済活動が停止してしまった。
 ワシントンのナショナル・リパプリカン紙「アメリカン・コミニューン…… 鉱山、工場、鉄道で働くアメリカの労働者が広く共産主義思想を抱いている事が明らかになった。……共産主義の最悪の形にほかならず、政府の転覆を目論む違法行為であるうえに反アメリカ的な行動でもある」
 ラザフォード・B・ヘイズ大統領は、州兵ではストライキ鎮圧は不可能と判断して、連邦軍に暴徒鎮圧を命じた。
 鉄道王ら資本家は、断固たる処置を執るヘイズ大統領を支持し、多額の政治活動費を献金した。
 アメリカ軍は、各地のストライキを鎮圧し、100人以上の労働者を殺害し、夥しい数の負傷者を出した。
 だが、労働運動は沈静化するどころか、政府の暴力的鎮圧に激怒して激しさを増した。
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 1878年 オーストリア=ハンガリー帝国議会は、改宗どころか同化しない頑迷なユダヤ教徒ユダヤ人を、帝国内から追放する為にパレスチナユダヤ人国家を建設する事を協議した。
 正統派ユダヤ教徒は、政治シオニズムユダヤ教の敵であり、シオニストの行動は数千年にわたり守られてきた民族神による選民主義を否定すろものであると表明した。
 ユダヤ人は、国家への忠誠よりも神への信仰を優先し、神への忠誠の為なら国王への不忠も国家の不利益も厭わなかった。   
 改革派ラビによるアメリカ律法学者中央会議は、ユダヤとは民族ではなく普遍的教義を信仰する宗教集団であると定め、救世主によらず俗人によるユダヤ国家建設には全面的に不賛成であると決議した。
 アメリカ・ユダヤ人の大半は、ユダヤ教徒である為に政治シオニズムには関心がなかし、良心的徴兵忌避者として軍隊に入隊する事を拒否した。
 アメリカは、個人の人権を尊重して良心的徴兵拒否を認めた。
 1917年にようやくアメリカ・シオニスト機構(ZOA)が誕生したが、非宗教的ユダヤ人は共産主義に走って暴力革命を目指した。
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 1878年 イギリスのロスチャイルドは、食糧市場の独占を目論んだ。その為に、世界最大の穀倉地帯ウクライナの小麦輸送ルートを確保するべく、黒海と地中海をつなぐボスボラス海峡を支配下に置こうとした。
 イギリスは、巨万の富を生み出す植民地インドを守る為に、ロシア帝国の民族的悲願である南下政策を封じ込める必要があった。 
 ヴィクトリア女王は、ロスチャイルドの援助を受けて帝国の繁栄を築いたが、宗教上の理由からユダヤ人に爵位を与える事を認めなかった。1885年に、ナサニエルロスチャイルドにロードの爵位を与え、上院議員として国政に参加する事を許した。
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 1879年 ドイツ帝国で、ルター派の宮廷説経牧師シュテッカーは、社会を蝕みつつあるユダヤ共産主義運動から民族国家を救い、善良な下層階級をキリスト教保守主義に取り戻すべくキリスト教社会党を結成した。宗教性が強かった為に、具体的な社会改革政策を持たず、もっぱら反ユダヤ主義運動を展開した。  
 1879年(〜84年) 太平洋戦争の勃発。世界戦史に於ける正式な太平洋戦争とは、この戦争の事である。
 チリは、硝石の産地であるアタカマ砂漠の支配権を手に入れる為に、軍隊を進駐させた。 ボリビアとペルーは、アタカマ砂漠を確保する為に、同盟し連合軍を組織してチリに対して宣戦布告した。
 両軍は、太平洋に軍艦を出動して激しく戦った。
 チリは、完勝はし、アタカマ砂漠を領有した。
 戦史に残る、硝石戦争である。
 1941年12月8日からの日米戦争は、第二次世界大戦の内の対日戦、太平洋地域の一局地戦に過ぎない。
 日米戦争を太平洋戦争と頑固に言い張っているのは、国際社会で日本だけである。
 この点に於いても、日本は世界の非常識である。
 軍国日本は、昭和16年12月12日の閣議で「今次対米英戦を支那事変をも含め大東亜戦争と呼称す」と決定した。



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神道と日本仏教

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