✰254」255」─1─世界の潮流。欧州で徴兵制復活の動き。~No.680No.681No.682No.683      

経済的徴兵制をぶっ潰せ! 戦争と学生 (岩波ブックレット)

経済的徴兵制をぶっ潰せ! 戦争と学生 (岩波ブックレット)

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   ・   ・   【東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博】・ 
 日本人市民団体は、「自分の身は武器を持って自分で守る」という世界の潮流に逆らい、如何なる理由があろうとも殺し合う事を否定し、徴兵制に猛反対している。
 「人を殺すくらいなら人に殺された方が」人間的であると。
 所詮は、日本人は何時になっても世界が理解できない人間である。
 彼らは、自分が助かり為に誰かが殺される事を好まない。
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 2018年2月2日06:28 産経ニュース「欧州で徴兵制復活の動き 仏、テロ多発に危機感
 欧州で徴兵制復活の動きが出ている。スウェーデンは1月から、ロシアの脅威を念頭に8年ぶりに復活させた。フランスでもイスラム過激派テロの脅威増大を背景にマクロン大統領が「復活」を宣言。ナチスの“過去”を持つドイツでも、近年の治安情勢悪化を踏まえ、復活の是非をめぐる議論がくすぶっている。
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 フランスのマクロン大統領は1月19日、南仏トゥーロンの海軍基地で軍幹部向け「徴兵制を復活させる」と宣言した。イスラム過激派テロの脅威増大で、国防を強化するためだ。
 マクロン氏は演説で、シリアなど地中海岸の中東からアフリカ中部に広がる対テロ作戦の重要性に触れ、「グローバル化が進展し、国土や周辺地域の防衛だけでは国益を守れない。国防とは、数千キロ離れた地域から攻撃をあおるテロリストと戦うことでもある」と強調した。
 徴兵制復活は昨年春の大統領選でのマクロン氏の公約だった。18〜21歳の男女に約1カ月間、軍務を経験させ、毎年約60万人の参加を見込む。危機の際に国軍を補佐する予備役を確保し、軍や関連産業の人材を確保する狙いがある。
 徴兵制が廃止されたのは2002年。シラク元大統領が1996年、段階的廃止を宣言していた。東西冷戦の終結で、国軍は東からの侵略戦争に備えた大量動員が不要となり、紛争地に緊急展開できる「プロ軍団」への脱皮をめざした。冷戦後の欧州では、ベルギーやオランダ、スペインなど北大西洋条約機構NATO)加盟国が相次いで義務兵役を廃止し、フランスもその流れに乗った。
 しかし、2015年にテロが相次ぎ、機運が変わった。同年1月、風刺週刊紙シャルリー・エブドなどの襲撃テロで17人が死亡後、オランド政権(当時)はテロ警戒にあたる軍・警察配備を1万人規模に増強。補助人員を確保するため、新たな志願兵制を導入した。11月に130人が死亡する同時多発テロが発生すると政府は非常事態を宣言。国民の危機意識は高まった。
 徴兵制復活には宿舎や教育施設の新設が必要で、上院では経費が5年間で300億ユーロ(約4兆円)にのぼるとの試算が示された。国軍内には「国防予算が圧迫される」との懸念も強い。それでも、マクロン氏は「必要なら憲法を改正する。国家の結束のために重要」だとして、徴兵制復活に強い決意を示す。昨年7月の世論調査で、徴兵制復活への支持は59%にのぼった。(パリ 三井美奈)
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 北欧の中立国、スウェーデンは、ロシアの軍事的脅威を念頭に8年前に廃止した徴兵制を1月から復活させた。また470万全世帯を対象に、戦争に巻き込まれる事態を想定したパンフレットを今年半ばに配布し、備えを呼び掛ける。
 スウェーデン(人口約1千万人、出生数毎年11万人)の徴兵制は、1999年以降に生まれた18歳の男女約10万人からまず1万3千人を選び、適性検査を経て毎年4千人を約11カ月間、兵役に就かせるもの。女性の徴兵は初めてだが、「兵役訓練」の意味合いもある。徴兵を拒絶すると罰則が科される。4千人には志願兵も含まれる。
 同国政府は国民皆兵の理念の下に、全国民に軍事訓練を施し戦争に備えていたが、冷戦終結を受け2010年に徴兵制を廃止。ウクライナ危機以降、バルト海域などで軍事演習を繰り返すロシアの脅威に対し、昨年8月、今後3年間で防衛費を計約10億ドル(約1100億円)増額すると発表した。また、冷戦終結で05年に廃止していたバルト海の戦略的要衝ゴトランド島に昨年から部隊を再配備した。
 今年半ばに配布するパンフレットは、「戦争が起きた場合」と「戦時体制」を想定したもの。パンフはもともと、第2次大戦中の1943年に発行され、冷戦終結まで国民に配布された。27年ぶりに作成された最新版では、水や毛布などの備蓄を呼び掛けるとともに、イスラム過激派などによるテロやサイバー攻撃、偽ニュースによるプロパガンダパンデミック(伝染病などの爆発的流行)など複雑化する「脅威」への対応策も記している。
 一方、ロシアと国境を接するエストニアでは、8カ月もしくは11カ月の徴兵制を維持している。08年に廃止したリトアニアでも15年に徴兵制を再開させた。対象は19歳から26歳の男子で、軍務は9カ月。(ロンドン 岡部伸)
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 ドイツでも近年の安全保障・治安情勢の悪化などを踏まえ、徴兵制復活の是非をめぐる議論はくすぶっている。再開を求める声は少数派だが、制度上、早期の再導入は可能とされ、政府も危機時の選択肢として、その可能性を排除していないとされる。
 ドイツではメルケル政権下で2011年、西ドイツ時代を通じ、第二次世界大戦後の再軍備以来続いた徴兵制を停止した。東西統一と冷戦終結による安保環境の安定化を受け、財政赤字を削減する目的もあった。
 近年は対テロ戦など国外派遣の増加もあって連邦軍の役割が増大し、政府は統一時の50万人超から16万人余りに減った兵力を増員する方針に転換。十分な兵員確保には、徴兵制が有効との声も上がる。
 昨年5月には難民に寛容な政界要人らに対する暗殺を連邦軍兵士が計画していた事件が発覚。軍内部での極右的思想の浸透に警戒が強まると、兵士の出身が一部社会層に偏りかねない公募制でなく、徴兵制を支持する意見も上がった。
 だが、メルケル氏は「連邦軍の問題解決にならない」として徴兵制再開に反対。党として徴兵制を掲げるのは昨年の総選挙で台頭した右派政党「ドイツのための選択肢」(AfD)のみだ。再開を支持する声は今のところ広がっていない。
 ただ、徴兵制の規定は基本法憲法に相当)で維持されており、簡単な立法で再導入が可能とされる。独メディアによると、政府が一昨年、外部からの侵略の脅威など危機時の民間協力をまとめた計画では、徴兵制再開も想定した内容が入る一方、フォンデアライエン国防相は「現時点では徴兵制回帰は大きな価値をもたらさない」との見解を示した。(ベルリン 宮下日出男)」
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 2月2日14:00 産経ニュース「【国際情勢分析】揺れるスウェーデン NATOと協力強化か、核兵器禁止条約か
 1月14日、スウェーデン中西部のセーレンで講演する北大西洋条約機構NATO)のストルテンベルグ事務総長(AP)
 北欧スウェーデンで1月14日、北大西洋条約機構NATO)のストルテンベルグ事務総長が講演し、ロシアによる脅威を念頭に、核抑止の重要性を改めて強調した。軍事同盟であるNATOの事務総長としてはごく当たり前の認識だが、講演場所がNATO非加盟のスウェーデンだったことで、強いメッセージ性を持った。伝統的に中立政策をとるスウェーデンでは近年、NATOへの加盟論議が巻き起こる半面、2017年に採択された核兵器禁止条約への参加をめぐる議論も高まっているからだ。
(外信部 岡田美月)
 「核廃棄しても安全にならない」
 米紙ワシントン・ポスト(1月14日、電子版)によると、ストルテンベルグ氏は講演で、「NATO核兵器のない世界という考えを支持するが、それは(加盟国に)核兵器禁止条約(への参加)を課すことで達成できるとは信じていない」と述べた。
 同氏は「NATO軍の抑止戦略は核兵器と通常兵器の併用によるものだ」と強調。そのうえで「加盟国が保有する核を廃棄したとしても中国やロシアなどの国々は持ち続ける」と指摘し、「(同条約で)世界がより安全になっていくわけではない」と断言した。
 ストルテンベルグ氏のこの発言について同紙は、「明らかにスウェーデン政府に向けて発せられたものだ」と伝えている。NATOの事務方トップが、非加盟国に対して、同条約への参加を思いとどまるようくぎを刺した形だ。
 背景には、スウェーデンがここ数年、NATOとの協力を深めてきたという事情がある。
 スウェーデンは従来、中立的な外交政策を取ってきた。ナポレオン(1769〜1821)率いるフランス軍が欧州各国と戦争を繰り広げた19世紀初め以来、戦争には参加せず、2014年には「平和維持200周年」を祝った。欧州連合(EU)には1995年に加盟したが、単一通貨ユーロは導入せず独自の立場を貫く。
 兵力は陸軍1万3000人、海軍5000人、空軍4000人を擁するが、NATOには加盟せず、ほかのどの国とも軍事同盟を結ばない「軍事非同盟」政策を堅持してきた。
 ところが2014年、ロシアがウクライナ南部クリミア半島の併合を宣言したことなどで、状況は一変した。ロシアの影響力拡大に対抗するため、スウェーデンでもNATOへの加盟論議が活発化した。
 3週間の大規模合同演習
 スウェーデンは昨年9月、米軍などNATO加盟国と、過去23年で最大規模となる合同軍事演習「オーロラ17」を3週間にわたって実施。同時期にはロシアとベラルーシが合同軍事演習「ザパド(西方)2017」を実施しており、スウェーデンとしても、NATOと連携することで「高まるロシアの脅威に対応する」(同英紙フィナンシャル・タイムズ)姿勢をみせた格好だ。
 NATOにとってもスウェーデンは重要な意味を持つ。
 オーロラ17の実施地域のひとつ、スウェーデン領ゴトランド島は、米軍高官が「不沈の航空母艦」と呼ぶバルト海の戦略的要衝であり、そこから南東250キロにはロシアの飛び地カリーニングラードがある。2016年にロシアが核弾頭を搭載できる戦術ミサイル「イスカンデル」を配備したと伝えられる、露軍の重要軍事拠点だ。
 「ここを統制すればバルト国家の海洋、航空路を支配することになる」(スウェーデンのフルトクビスト国防相)というゴトランドは、NATOとしても、ロシアににらみを利かせる上で何としても影響下に置きたい場所なのだ。
 外相は条約参加に前向き
 NATOと実質的な協力関係を深めるスウェーデンだが、もう一つのベクトルも作用している。核兵器禁止条約と、その採択実現に尽力した功績で2017年のノーベル平和賞を受賞した非政府組織「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)などからの働きかけを受けた世論の動向だ。
 特にICANのフィン事務局長はスウェーデン出身であり、同国はICANが重点的に条約参加を促してきた国でもある。また同条約は、中立を貫いてきたスウェーデンの外交姿勢と親和性もある。ワシントン・ポストによれば、同国のワルストロム外相は条約に前向きだという。
 フィン事務局長は来日中の1月16日、東京都千代田区の日本記者クラブでの会見で、「核抑止が平和を創るならわれわれは北朝鮮核兵器を歓迎すべきだ。そうすれば今すぐ平和になるのでしょう? しかし、(実際は)そうではない」と強調。国際社会が核兵器禁止条約の早期発効に向けて努力するべきだと強く訴えた。
 しかし、核抑止の有効性を否定するICAN側のこうした議論に対し、NATOのストルテンベルグ事務総長はあくまでも冷徹だ。
 「スウェーデンがもし(核兵器禁止)条約に署名すれば、NATOとの協力関係は弱まるだろう」。同紙によると、ストルテンベルグ氏はストックホルムでの講演に先立ち、スウェーデンの地元紙にこう警告した。
 北大西洋条約機構NATO) 米国、英国、アイスランド、イタリア、オランダ、ベルギーなど計12カ国で1949年に発足した軍事同盟。本部はベルギーの首都ブリュッセル。現在の加盟国は29カ国。2014年10月、ノルウェーのストルテンベルグ元首相が事務総長に就任した。核と通常兵力の調和を維持し、核兵器が存在する限りNATOは「核の同盟」との戦略を取る。
核兵器禁止条約 核兵器の開発、実験、保有、使用、ならびに威嚇としての使用などを禁じる条約。米ニューヨークの国連本部で昨年7月、国連加盟国の約6割に当たる122カ国の賛成で採択された。条約交渉会議にNATO加盟国として唯一参加したオランダが反対。また、米中露などの核保有国や米国の「核の傘」に入る日本などは交渉に参加していない。50カ国が批准してから90日後に発効する。


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