🐀4」─5─日本好きな「民主の女神」周庭さんが亡命したのは日本ではなくカナダであった。~No.30No.31 

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 歴史的事実として、中国や朝鮮の反体制派革命家が亡命したのは近代国家日本であり、日本の民族主義者は中国の孫文や朝鮮の金玉均を庇っていた。
 現代の日本人には、昔の日本人のような国際的信用度はゼロである。何故なら、日本は中国共産党に忖度するリベラル左派の親中派やエセ保守の媚中派に支配されているからである。
 反中国共産党活動家が日本に亡命すると命の危険があるからである、つまり現代の日本人は彼等を見殺しにする事が知られているからである。
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 2023年12月14日 MicrosoftStartニュース ダイヤモンド・オンライン「日本好きな「民主の女神」周庭さんが亡命できない、スパイ天国・日本の残念な現状
 勝丸円覚
 © ダイヤモンド・オンライン
 2020年に香港で逮捕され、カナダで亡命を表明した「民主の女神」こと周庭さん。メディアのインタビューに日本語で受け答えし、日本の音楽やアニメが好きだという彼女はなぜ日本を選ばなかったのか。元公安でセキュリティコンサルタントの勝丸円覚さんに「亡命先としての日本の現状」を解説してもらった。さらに、いまカナダにいる周庭さんが中国共産党から身の安全を守る方法をアドバイスしてもらった。(セキュリティコンサルタント 勝丸円覚)
 周庭さんが大好きな
 日本に亡命しなかった理由
 周庭さんはカナダに事実上亡命して一生帰らないと宣言しました。亡命先としてカナダがふさわしいかどうかを説明します。
 確かに言えることは、日本よりはカナダの方が亡命に向いているだろうということです。日本は亡命する国としてあまりふさわしくありません。まずは、日本に亡命しない方がいい理由を説明します。
 一番の理由は、日本は亡命を積極的には受け入れない国だからです。亡命する人はもともと住んでいた国を何らかの理由で追われてきている人ですから、受け入れる側にも外交上のリスクがあります。ましてや周庭さんの場合は、中国を相手にすることになりますから、日本も摩擦を産みたくないと弱腰になってしまうでしょう。これは過去の事例から見てもそうです。移住するならまだしも、亡命となるとそもそも受け入れてもらえない可能性があります。
 また、設備の面でも日本はカナダのように十分なものを提供できません。通常、亡命者を受け入れる際は、セーフハウスという安全が確保された住居と警備を提供する必要があります。これまで積極的に亡命を受け入れてこなかった日本には、そうした施設や警備を提供するノウハウ、過去の蓄積がほとんどありません。仮に日本が周庭さんを受け入れたとしても、安全が確保される保証はカナダより低くなります。
 カナダはこれまでも多数の亡命者を受け入れてきているので、設備や警備の面では日本より優れていると言えます。今後、周庭さんにセーフハウスが提供される可能性が非常に高いです。
 日本と比較した時のカナダの優位性については、説明した通りです。では、カナダが最も安全な国かと言うとそうではありません。たとえば、隣国のアメリカであれば、CIAやFBIがいるので、周庭さんを中国共産党から守るという目的であれば、アメリカの方がより優れていると言えます。
 ではなぜアメリカを選ばなかったのでしょうか。カナダのほうが国籍やビザが取りやすかったのではないかと推測します。また、カナダは国籍ロンダリングでよく使われる国の一つです。国籍ロンダリングとは、主にアメリカ国籍などを取得する際にまずカナダ国籍を取得するというもので、中国のスパイの協力者などもよく使う手段です。
 というわけで、より安全な国はあるものの、最初に亡命する国としてカナダは優れていて、少なくとも日本に来るよりは安全を確保しやすいということができます。
 中国政府から逃げる方法は
 「逃げないこと」?
 カナダにも中国共産党の息がかかった人間は数多くいます。周庭さんに何らかの危害が加えられ、場合によっては不当に圧力をかけられるというようなケースも考えられます。彼女に身を守るためのアドバイスをするとすれば、自分の行動予定表を把握してくれる人を作ることを勧めます。おそらくカナダ政府が買って出ると思いますが。
 さらに、活動を完全に隠すのではなく、オープンにする方が望ましいでしょう。なぜなら姿を隠してしまうことで、陰で危害が加えられる可能性もあるからです。通信社やメディアを使うのも一つの手ですが、SNSや個人メディアなどより手軽な手段で活動を発信し続けた方がいいでしょう。そうすることで、何かあったときに異変が公になるスピードが早まり、深刻な危害が加えられる可能性も少なくなります。
 関連するビデオ: “民主の女神”周庭さん「香港に生涯戻らない」 事実上の亡命…留学先カナダから発表 (テレ朝news)
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 12月24日 YAHOO!JAPANニュース FRIDAY「亡命宣言!周庭さんが語る空白の3年「『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』で何度も泣きました」
 トロントからインタビューに応じる周庭さん
 それは苦悩を重ねた末の、重すぎる決断だった。
 「祖国である香港には戻らず、留学先であるカナダ・トロントに留まる」とSNS上で発表したのは、香港の民主化を求める「雨傘運動」で中心的な役割を担った周庭(英名アグネス・チョウ)さん(27)。〝香港民主化運動の女神〟と呼ばれた彼女は、自身の27歳の誕生日に事実上の“亡命”発言を行った。
 【画像】Tシャツには習近平国家主席を揶揄するイラストが…"香港民主化運動の女神" 周庭さん
 亡命宣言から2日後、フライデーデジタルに周庭さんが祖国の現状を語った。
 「政治活動どころではなく、私は普通の生活すらできなくなりました。私達の選挙制度は中国政府に全面的に支配されています。民主派の候補者が排除され、親中派しか立候補すらできない状況。本当の選挙ではありません。私はカナダに留学するためにパスポートを返還してもらわねばならなかったのですが、返還の条件として提示されたのが中国行きでした。そんな法律、どこにもないのに。一国二制度を香港政府が対外的にアピールすることもなくなりました。三権分立だったり、司法制度や政治制度だったり、香港には誇るべき制度がありましたが、それらは全部壊されるんだろうなと感じています」
 国家安全維持法違反容疑で’20年8月に香港警察に逮捕・収監された周庭さん。’21年6月に釈放された後は、頻繁に更新されていた彼女のSNSは香港政府の監視対象となった。パスポートを申請する際も「政治活動に関与してきたことを後悔し、今後かかわらない」こと、「民主活動家たちと連絡を取らない」ことなどを誓う書面の提出を求められた。3ヵ月に1度行われる尋問のような取り調べ、愛国教育に加えて、仕事や家族まで厳しい管理下に置かれていたという。
 「例えば、どこかの会社が私を雇うと、その会社の社員まで警察の取り調べを受ける可能性があります。仕事や家を探すのに苦労しました。私は民主派とみなされていましたから、雇う側もリスクがある。自分で会社を立ち上げるのも困難でした。収入や家族、友人関係のことまで細かく聞かれ、ずっと監視されているような感覚。香港にはいい思い出もあり、私は大好きですが、同時に恐怖をもたらす場所にもなってしまった。結果的に鬱のような状態になり、PTSDパニック障害、不安障害を患い、カナダに渡った今でも投薬が必要な状態が続いています」
 周庭さんが、SNSで“亡命”を公表した後、各メディアの取材を受けているのは、香港の現状を憂いているからだ。’20年6月に施行された国家安全維持法違反で密告制度ができた影響は大きく、政権に対して批判的な言動は厳しく取り締まられ、民主派思想を持つ者は逮捕されるようになった。
 「この3年間、私は友人や海外の人々との連絡を絶っていましたが、それは逮捕を恐れてのことでした。ネット上のコメントやSNSでの書き込みで逮捕された方がたくさんいます。基本的な人権や地位保全を求めて収監される人も増えました。収監される期間もどんどん長くなっていっています。もはや香港に言論の自由はありません。カナダには香港警察はいませんが、中国の秘密警察がいる可能性はあり、恐怖は今も消えません」
 少なくとも今後2年間はトロントの大学院に在籍する予定だという周庭さん。カナダは物価が高く、決して金銭的に余裕があるわけではない。アルバイトをしながら勉学に励む日々が続くが、将来的に行ってみたい国として周庭さんは真っ先に日本の名前をあげた。
 「日本には仕事で東京、大阪、京都に行ったことがあるだけなんです。今は円安でチャンスだし、普通に日本を観光してみたい。欅坂46など、日本のアイドルや楽曲も大好きでしたし、近年は日本のアニメにもハマっています。京都アニメーションの『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』が好きで、単純にめちゃくちゃ泣きましたね。『愛』がテーマで、周りの人にどうやって愛を伝えるかという物語で、もう4回くらい観てますが、毎回泣いちゃう。自分の中の好きなアニメランキングでトップ3には入りますね」
 そして、アニメ『進撃の巨人』の存在は、弾圧された3年間からの決断を後押ししたと続けた。
 「警察との交渉や、中国本土の愛国展覧会への参加を余儀なくされ、大好きな香港に帰らないという決断をするなど、’23年は難しい選択の連続ですごく苦しい1年でした。その中でずっと考えていたのが『どうすれば自由を獲得できるか』でした。いちアニメファンとして観ていた『進撃の巨人』は、10年間の物語が終わったということもあって、主人公たちに自分の“影”を重ねていたんです。彼らは壁の外に出るために戦い続けます。アニメの最終回を観て、『進撃の巨人』の本質的なメッセージは『自由を求める戦い』だったんだ、と改めて考えさせられることが多く、勇気づけられました」
 取材の最後、周庭さんは日本の人々に向けてこんなメッセージを送った。
 「『恐怖からの自由』という言葉がありますが、この3年間でそれがどれほど貴重なことか、すごく理解できた。それを日本の皆さんに伝える難しさはありますが……安全に、自由に生きられるということは、当たり前ではないのです。だからこそ、自分が持っている権利や地位を大切にしてほしい。『祖国に戻らない』と発言したことで、もちろん恐怖はありましたが、無関心より怖いことはないんです。引き続き、香港の現状に関心を持っていただけると嬉しいです」
 取材・文:栗岡史明
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