・ ・ ・
関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
2023年12月15日 YAHOO!JAPANニュース ニューズウィーク日本版「中国が「隣国の国内」を勝手に大規模開発、衛星写真で明らかに…「静かな侵略」に吞まれる小国の悲劇
<ブータン国境のジャカラング渓谷で大規模工事を行う中国。ブータンは圧倒的に弱い立場での交渉を強いられている>
中国の習近平国家主席(2023年11月) REUTERS/Carlos Barria/File Photo
近隣の多くの国を相手に、領土や領海をめぐる争いを繰り広げている中国だが、南西部の国境地帯では「係争地」であるはずの場所で、入植地の建設を急ピッチで進めている様子が、衛星写真によって明らかとなった。これは中国が、ブータン国境で進めている大規模な建設プロジェクト。その背景やブータン側の思惑をめぐり、憶測が交わされる事態となっている。
【写真】中国が「隣国の領土」に居住区を建設、衛星写真で明らかに...領有権を「既成事実」に
12月7日に米民間衛星画像会社マクサー・テクノロジーズが撮影した衛星画像には、ブータンの辺境ジャカラング渓谷で進行している大規模な建設工事がはっきりと写っていた。中国は、ブータン北部の2カ所において、係争地域での入植を進めており、ジャカラング渓谷はそのうちの一つだ。
英王立国際問題研究所(チャタム・ハウス)の南アジア専門家であるジョン・ポロックは、衛星画像に映る複数のプロジェクトを見て、「ブータンは国境取引によって、中国に土地を譲ることを考えている可能性がある」と推測している。ポロックは12月11日、X(旧ツイッター)で衛星画像を共有した。
インドのニュースチャンネルNDTVによる分析では、ジャカラング渓谷の集落で少なくとも129棟、別の集落で62棟の建物が確認された。いずれも居住区のように見え、この地域に相当数の中国人居住者がいて、永住する可能性があることを示唆している。
また中国は、ジャカラング渓谷の東にあるメンチュマ渓谷でも建設工事を進めていた。ポロックはこちらについても、ブータンが中国に土地を譲ろうとしている可能性があると考えている。
■土地の領有権について「既成事実」を積み上げてきた
ブータンの意思決定者は、北部国境での取引に集中しているようだ。ブータンは東南西の三方をインドに囲まれ、残る北側だけが中国と接している。この北方は、ブータンの「庇護者」であるインドにとって重要度の低い地域と言える。
その場所で中国は長年にわたって入植計画を進め、それによって土地の領有権について「既成事実」を積み上げてきた。もはやブータンは、交渉のテーブルに着かざるを得ない状態に追い込まれている。
オープンソース分析の専門家ダミアン・サイモンは本誌の取材に対し、中国はブータン北部に村の「エコシステム」を構築していると述べた。ジャカラング渓谷の上流には、最初の入植地としてつくられた集落が存在している。
「この開発規模を見れば、これらの村が、単なる孤立した開拓地ではなく、中国の領土的野心を支える包括的なエコシステムの不可欠な一部だということがわかる。ブータンの景観が、さらに中国化することになる」とサイモンは説明する。
侵入を食い止めるには領土を譲る取引しかない?
チベット専門家のクロード・アルピは、ブータンが中国の侵入を阻止する能力を持つかについて懸念を表明した。アルピは11日、NDTVで、「ブータン国王軍の力では、(中国人民解放軍や)国境防衛部隊を押し戻すことはできないし、新しい入植地の建設を阻止することもできない」と語っている。
このような状況によってブータンは現在、自国をはるかに上回る大国である中国との国境紛争で苦戦を強いられている。
この状況を受けてインドは、自国と中国の国境問題にどんな戦略的影響があるかを分析するためにも、ブータンと中国の動向を注視している。中国とブータンの間で土地取引が行われれば、インドにも直接的な影響が及ぶ可能性があるためだ。
ブータンは長年、非同盟中立政策を外交の基本方針としており、国連安全保障理事会の理事国とは正式な外交関係を持たないという政策をとり続けている。そのためインドは伝統的に、アメリカとの関係を含むブータンの外交問題のパイプ役を務めてきた。しかし、中国政府は現在ブータンに、直接的な外交関係を結ぶよう働き掛けている。
ブータンのロティ・ツェリン首相は就任以降、中国との会談を積極的に推進している。ツェリンが国境交渉に関心を示していることは、中国の侵入を止めるには、取引を行う以外に選択肢がほぼないことを示唆している。
サイモンによれば、現在進行中の交渉は、ブータン北部の渓谷の状況を大きく左右する可能性があるという。ブータンが、ジャカラング渓谷とメンチュマ渓谷を中国に譲れば、ブータンの主権と領土保全が大きく損なわれる可能性がある、とサイモンは指摘する。
英ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)の教授で、チベット史を専門とするロバート・バーネットは、NDTVの取材に対し、ブータンにとってこの地域は、宗教的・文化的に重要な意味を持つと述べている。
「ブータンの人々にとってジャカラング渓谷は、文化的・宗教的に重要な地域であるベユル・ケンパジョンに隣接している。つまり中国は最近、はるかに力の弱い隣国の文化的に重要な地域について、その隣国が対応の選択肢をほとんど持たないのをいいことに、根拠の疑わしい主張を強弁しているということだ」
(翻訳:ガリレオ)
アーディル・ブラール
・ ・ ・
12月19日 MicrosoftStartニュース アサ芸biz「中国が「世界一幸せな国」との国境で大規模開発!「静かなる侵略」の手口とは
中国が「世界一幸せな国」との国境で大規模開発!「静かなる侵略」の手口とは
© アサ芸biz
国連が2012年から毎年発表している「世界幸福度ランキング」で、発展途上国ながら2013年には世界150以上の国と地域の中で8位を獲得。一躍“世界一幸せな国”としてその名を知らしめたのが南アジアにある人口80万人の国、ブータンだ。
現在はSNSの普及による情報流入で、国民が感じる人生の自由度や他者への寛容さ、さらに社会保障制度のあり方についての国民の考え方が変化したこともあり、ランキング外になったものの、自然に囲まれたのどかな国といったイメージは変わらないだろう。
ところがそんなブータンに対し、じわじわと忍び寄る国がある。それが、隣国の中国だ。
中国とブータンはおよそ500㎞の国境を接しているが、中国と国交を結んでいないブータンは40年に渡り、国境画定のため中国と粘り強く交渉を続けてきた。だが、その一方で中国は、国境地帯である「係争地」に入植地を建設するなど、領土や領海をめぐる毎度おなじみの強引なやり方で既成事実を積み上げてきた。
そんな中、米民間衛星画像会社「マクサー・テクノロジーズ」が、両国の国境係争地域で中国が居住区建設のための大規模工事を行っているとみられる衛星写真を公開。これを15日付のニューズウィークが伝え、波紋が広がっている。
「中国は近年、ブータン北部の2カ所の係争地域への入植を急ピッチで進めているとされてきましたが、今回、衛星により撮影されたのは、ブータンの辺境にあるジャカラング渓谷で行われている大規模な建設工事の様子。写真を見る限り集落は129棟、別の集落でも62棟の建物が確認されています。写真だけなので現時点では、ブータンが中国に土地を譲り渡したのか、中国が勝手に建設を進め、既成事実化しようとしたのかはわかりませんが、はっきりしているのは、そこが明らかに居住区であることと、すでに相当数の中国人居住者がいるであろうということ。つまり、このまま建設が進めば、大きな“中国人の街”が誕生する可能性があります」(中国の領土問題に詳しいジャーナリスト)
ブータンが中国と接しているのは北側だけで、残る東南西の三方を囲う形で隣接するのは、中国の天敵であるインドだが、となればこの状況はインドとしても頭の痛い問題だろう。
「もちろんインドとしても、これ以上ブータン北部国境の“中国化”が進めば、自国にも影響が及ぶ可能性があるため、両国の動向を注視しているはずです。加えて、ブータンの外交基本方針は非同盟中立政策、つまり国連安保理事会理事国とは関係を持たないというスタンスにあるため、対米関係を含めた外交問題はこれまでインドがそのパイプ役を担ってきました。なので、今後もインドがブータンを庇護する立場であることは間違いありません。そうなると、中国がこれ以上、強引な隣国開発を進めるようであればインドが動かざるを得なくなるでしょうね」(同)
いずれにせよブータンは、軍事力、経済力、外交力すべてにおいて、自国をはるかに上回る大国・中国と対峙していかなければならない。
(灯倫太郎)
関連するビデオ: 字幕:中国からの融資受け入れ慎重に パプアニューギニア首相 (AFPBB News)
・ ・ ・
中国の領土拡大における伝統的侵略とは、陣地獲得の囲碁と自分の駒で相手の駒を挟んで自分の駒にするオセロ・ゲーム、つまり幾つものチャイナ・タウンを築いて支配面積を広げる「点から面」への拡大戦略である。
・ ・ ・
中国は侵略する国の領土をサラミの様に切り取って奪い、多くの中国人移民を送り込み地域の少数派を形成して地元の多数派を支配し、最後にはその国を自国領、保護領、属国の何れかにする。
共産主義の5%支配理論。
中国共産党の国防動員法、国家情報法、国家安全法、反外国制裁法、改正反スパイ法、対外関係法。
・ ・ ・
中国共産党に侵略されるブータンは、明日の日本である。
・ ・ ・