🔔28」─1─自国民ファーストでグローバリズムは終わり、日本国憲法は形骸化した。〜No.83No.84No.85 

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 マルクス主義は時代遅れとなり、世界を共産化するイデオロギーは破綻した。
 何故なら、人民の正義で団結すべき万国の労働者は地球上から、諸外国から消えたからである。
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 2022年1月26日 YAHOO!JAPANニュース「グローバリズムは終わり、そして世界は自国民ファーストへ回帰する
 貿易のキーワードは「お得意様優先」
 大原 浩国際投資アナリスト
 人間経済科学研究所・執行パートナープロフィール
 グローバリストの正体
 一時期、グローバリズムという言葉が世界を席巻していた。しかし世界情勢の変化によってあまり聞かれなくなっている。この騒がれたグローバリズムとはいったい何であったのだろうか?
 確かに、2020年初めごろには世界に広がり現在に至るまで我々の脅威である、中国・武漢発の新型肺炎グローバリズムの「逆回転」を後押ししたのは間違いない。どのような国でも「細菌・ウイルスの入国」は歓迎しないから、多くの国々の国境通過は極めて不自由な状態である。
 by Gettyimages
 だが、グローバリズムの「負の効果」は、感染症の拡大だけとは言えない。グローバリストの多くは、かつての共産主義コミンテルン(各国共産党支部とする国際組織)的に世界を変えようとしているように思われる。つまり、「(彼らによれば)進んだ思想である共産主義」によって世界を統一しようというわけだ。
 もっとも共産主義思想だけでは世界にこれほどの影響を与えることが出来ない。その共産主義思想を後押ししたのが、共産主義の天敵と世間で思われている大金持ちの資本家・企業経営者である。
 彼らにとってはグローバリズムによる「最適地生産」の進展は魅力的である。「最適地生産」とは、簡単に言えば世界の中で最もコストが安い場所で生産するということになる。もちろんコストには人件費も含まれる。
 多くの先進国では、従業員の最低賃金や雇用継続に厳しい規制がかけられている。しかし、発展途上国を中心とする「最適地」では、そのような規制をあまり気にする必要が無い。また、元々の賃金水準が低い。
 したがって、資本家たちは「低賃金労働」によって劇的にコストを下げ、その一部を使って少しだけ製品価格を下げるから、多額の差益を得ることができる。
 例えば、共産主義中国で生産された、劇的にコストの安い製品を輸入した米国企業は販売価格を少しだけ下げて、膨大な金額の中抜きを行う。だから、多くの米国の資本家は、共産主義という思想に難色は示しても、「(低賃金労働による)低コスト」製品の供給元としての中国は手放したくない。したがって、金持ちの資本家に支えられている民主党金権派のバイデン大統領の対中政策も、肝心なところで腰砕けになるわけである。
 デフレ・低賃金モデルの終わり
 だが、米国の資本家が潤うのに対して、「低賃金労働」の圧力によって、いわゆる中間層を中心とした米国民は窮乏の一途をたどった。
 米国の貧富の産の極端な拡大の原因はたくさんあるが、「グローバリズムによる低賃金労働の普及」もその一つだ。輸入製品価格はある程度下がったが、肝心のその製品を買うための収入が劇的に低下したのだ。
 今や日本を含む多くの先進国で、中間層は「絶滅危惧種」になりつつある。
 また、共産主義中国の「低賃金労働」の恩恵を受けているのは、米国の資本家だけではない。日本でも多くの企業が共産主義中国に融和的なのは、「低賃金労働」のメリットを大いに享受しているからだ。
 2021年5月31日公開「日本企業はなぜ中国と手を切らないのか―やがて身ぐるみ剥がれるのに」、2019年12月24日公開「ウイグル人権法案、じつは『日本企業』が他人事とはいえない可能性」、でファーストリテイリングユニクロ)と良品計画無印良品)について触れた。
 これらの企業がウイグルにおける「強制労働」によるとされる新疆綿の排除に極めて消極的なのも、共産主義中国の「低賃金労働」が経営の根幹になっており一蓮托生であるからだといえよう。
 もちろん、この現象は前記2社に限らず、日本企業の多くに見られる現象だ。その日本企業が、国内の日本人従業員に対して「無慈悲なリストラ」を行って平然としている。
 我々は、少しばかり安い製品を買うことによって、共産主義中国の人権侵害を容認するだけではなく、日本における「低賃金労働」の蔓延にも加担しているのだ。
 インフレが低賃金の若者を直撃
 日本における若者の「低所得化」がしばしば話題になる。確かに表面的な給与水準は低いが、先進国でも類を見ないデフレの進行で生活費が安いことは重要だ。今の若者は世間で言われているほど貧しくはない。
 だが、昨年11月30日公開「習近平ですら吹っ飛ぶインフレの脅威…2022年、世界『大乱』に立ち向かう7つのポイント」で述べたように、インフレが迫っている中では、若者の「低所得」は極めて重要な問題になる。
 安倍政権もそうであったが、岸田政権でもこの問題を各企業に押し付けて「賃上げの強制」を行っているが、そのような小手先の政策は結局効果を現わさない。
 世界に「低賃金労働」を広げているグローバリズムを根元から断ち切る必要がある。
 また、外国人の受け入れも「低賃金労働」を加速させる側面が強い。バイデン政権だけではなく、歴代の民主党政権が(不法)移民の受け入れに積極的なのは、金権派の重要な支持基盤である資本家が「低賃金労働者」を欲しているからである。
 正規の移民も「低賃金労働」に従事するケースが多いが、「不法移民」ともなれば、職場が限られるから、一種の「奴隷状態」で働かせることが可能だ。
 しかも、不法移民に正式な米国籍を与えれば、選挙の際に民主党に投票してくれるだろうという皮算用もある。
 だが、善良な米国民をないがしろにして、「低賃金労働」で資本家が潤うという仕組みがいつまでも続くはずがない。
 米国や日本の資本家は、女工哀史の低賃金労働で儲けていた人々と同じだ。人件費の安い海外での生産は、「低賃金労働の推進」なのである。
 地産地消が標準に
 最適地生産は、労働力の安売りの側面がある。それと同時に、エネルギーを浪費するシステムでもある。例えば、地球の裏側で生産された農産物や工業製品などを輸入する際に、どれほどのエネルギーが必要なのかをイメージすれば明らかだ。
 エネルギーを消費しないことは、基本的に環境にやさしい。
 昨年8月22日公開「脱炭素・EV推進、『合理的な科学的根拠がない』この方針は、もはや『宗教』だ」で述べた「脱炭素教」は南太平洋のトンガ諸島で、海底火山の大規模な噴火が発生したことによって雲行きが怪しくなっている。科学的に考えれば、今後地球が寒冷化するのは間違いないであろう(地球寒冷化)し、人類が排出する二酸化炭素が気候変動の要因のごく一部であることがますます明らかになっている。
 しかし、狂信的な「脱炭素」を含む地球環境保全に関しては、エネルギーを浪費しないことが望ましいのは明らかだ。
 したがって、地球の裏から運ぶことはできるだけ避けて「地産地消」の流れに向かうことは明らかだといえよう。
 結果、エネルギー効率が良い日本に製造業が回帰するのは当然だ。また、エネルギー効率が良く、物流でも省エネ・効率化が進んでいる日本の製品が世界を席巻するかもしれない。物流センターは、ほぼ工場だし、製造業と物流は一体のものともいえる。
密入国者を取り締まるのは当然だ
 例えば、A社の給料が高いからと言って、勝手に潜り込んで働くことなど許されるであろうか? A社の社員・幹部の仕事を「密入社者」が闇で引き受ければ不可能ではない。
 部長が「不法社員」に仕事を丸投げして、自分は給料と下請け費用の巨大な鞘を抜くのである。「違法社員」は闇だから買いたたかれる。これが、バイデン民主党密入国者(不法移民)を歓迎する理由と考えられる。
 やはり、きちんと入社試験を受けて入社すべきである。誰でも勝手に入社できないのが会社であり、勝手に入国できないのが国家である。国民には権利が与えられるとともに、義務も課せられる。その義務を果たすつもり(能力)が無い人々を入国させないのは、自国の国民を守るために当然のことである。
 「不法移民」という言葉に惑わされがちだが、彼らは「密入国者」であり、「密入国者」を野放しにすれば、国民に悪影響が及ぶのは当然である。「不法な移民」など存在しえない。移民は合法でなければならない。彼らは勝手に入国した密入国者である。
 結局、バイデン民主党政権に代表されるように、密入国者に甘い政治家は、国内の低賃金労働の確保を目的にしていると考えられる。
 信頼できる「仲間」が大事
 結局、これからの世界は「すべて一緒くたにして『統一』するグローバリズム」から、「信頼できる誠実な相手だけを相手にする『自国民ファースト』」への転換を迫られる。
 国家というのは、「人民の人民による人民のための政治」という、エイブラハム・リンカーンの言葉を実践すべき場である。ところが、「外国人の外国人による外国人のための政治」を行おうとする人々が少なからず存在するように思える。国民は、このような事態を許してはならない。
 そして、だれ(どの国)が「誠実で信頼できるのか」の見極めが、その国の命運を決める。
 第2次世界大戦の際に日本は「仲間」の選択を誤ったことが惨劇につながった。ファイブアイズから声をかけられている上に、安倍元首相が先導したTPP11が大人気なのだから、それを活用すべきだ。貿易協定は、経済だけではなく「国防」にもきわめて重要だ。戦前のABCD包囲網を考えればよくわかる。
 日本政府は、まず「自国民の繁栄を優先すべき」である。つまり「自国民ファースト」だ。
 もちろん、海外との連携や援助などが必要無いというわけではない。しかし、日本国民の多くが「日本は充分繫栄していない」と感じているのだから、まず日本国民を満足させることに注力すべきであるし、連携や援助も「長期的に国民の利益」になる範囲で行うべきだ。「恩をあだで返す国々」と連携したり援助したりするなどとんでもない話である。
 国民の選挙で選ばれた日本の政治家は、もっと日本国民を大切にすべきだ。
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 12月24日6:02 YAHOO!JAPANニュース 現代ビジネス「世界の分離・独立、「自国民ファースト」の流れは止められない
 「世界政府」は時代遅れだ
 写真提供: 現代ビジネス
 最近激しさを増している、共産主義中国の「台湾」「南シナ海」「尖閣」などにおける「領土拡張主義」は、まさに「帝国主義」といえよう。
 【写真】与しやすいバイデンがいる間に~習近平の台湾侵攻が2023年の理由
 だが、共産主義以前の中国大陸において、中国の王朝は「朝貢貿易」を主に行い、中国大陸以外の「辺境の地」は自らの国の一部にはしなかった。あくまで「偉大な中国」の「衛星国」=「朝貢国」として扱ったと言える。要するに「辺境の地」をわざわざ自国に組み入れることはしなかったのだ。
 実際、中国大陸では過去「万里の長城」に膨大なエネルギーを費やしてきたが、その目的は攻撃ではなく北方の騎馬民族などからの「守り」である。
 したがって、現在の中国の拡張主義は「共産主義」に起因するのかもしれない。
 ロシア革命の後、共産主義勢力が少なくとも第2次世界大戦中まで「インターナショナル」という組織によって「世界の共産化」を目指していたのは事実だ。
 その影響であろうが、1917年に世界初の共産主義国家である「ロシア社会主義ソビエト共和国」が誕生して以来、世界中に中国を含む共産主義国家が広がった。
 だが、「共産主義による世界統一」が行われなかったことは幸いであったと感じる。
 むしろ、1989年のベルリンの壁崩壊、1991年のソ連邦崩壊によって「共産主義は終わった」と多くの人々が思ったはずだ。
 ところが、その「終わった」はずの共産主義が、鄧小平が主導する1978年から始まった「共産主義に資本主義を取り込む=改革開放」によって、崩壊するどころか、一時は「中国が米国を追い抜く」と豪語するまでになった。
 だが、中国も11月11日公開「デフレの追い風はもう終わった、習近平3選で中国は『北朝鮮』になる」、という状況に追い込まれている。
 12月12日公開「与しやすいバイデンがいる間に~習近平の台湾侵攻が2023年の理由」で台湾侵攻について述べたが、2023年1月22日の旧正月(春節)あたりに決行される可能性も否定できないと思う。
 現在ゼロコロナ政策からの転換が失敗し、社会が混乱している。感染の広がりによって人手不足となり工場の操業停止も起こっているのだ。
 習近平氏としては、「台湾侵攻」によって早く「挙国一致」を演出しないと自らの立場が危うい。また、ベトナム戦争での「テト攻勢」のように、人々がくつろいでいる正月に軍事行動を起こすのは(奇襲)攻撃側に有利である。
 だが、たとえ台湾侵攻が成功したとしても、欧米や日本などとの貿易依存度が高い中国は、資源大国ロシアにはあまり効かなかった「経済制裁」によって「北朝鮮化」の道を歩むであろう。
 「インターナショナル」が目指した「世界統一」はまず実現できないということだ。
 それでは、ソ連崩壊後「勝利」したかに見えた資本主義はどうであろうか? 
グローバリズムも「世界統一」を目指すが……
 資本主義陣営では、これまで盛んに「グローバリズム」が喧伝されていた。これは、国境の壁を越え「資本主義」の思想で「世界統一」を目指すという意味で「共産主義インターナショナル」と同じ性質のものだといえよう。
 確かに、世界中の垣根を取り払って「世界が一つになる」という言葉には心地よい響きがある。
 だが「共産主義インターナショナル」が失敗したように、「資本主義グローバリズム」もうまくいかないと考える。
 1月26日公開「グローバリズムは終わり、そして世界は自国民ファーストへ回帰する」2ページ目「デフレ・低賃金モデルの終わり」で述べたように、「低賃金労働」で安く提供された商品やサービスを「グローバル企業」が中抜きを行って儲けるのがグローバリズムの定番だ。
 また、グローバリズムの象徴である「最適地生産」も大きな問題をはらんでいる。最近の食料・エネルギー危機、さらには供給網の分断によって、(たとえ少々コストが高くても)自国で必需品を生産しないで外国からの輸入に頼ることがどれほど危険であるかが認識されるようになってきた。
 さらに、グローバリズムとして押し付けられるルールの多くが「米国流」である。確かに「自由経済」が米国の流儀だが、それはあくまで米国が優位に立てる分野での話である。
 例えば12月15日公開「バフェットがTSMCに投資した真意-『半導体』は戦略兵器になる」で述べたように、「安全保障」に関わる分野はもちろん、かつて日本バッシングの中心であった自動車産業などにおいても米国は海外企業の自由な経済活動に制限を加える。
 フォーブス昨年12月18日「バイデンのEV補助金が米国の自動車業界を弱体化させる理由」もその一つだが、労働組合を持つ米国のメーカーが生産したEVだけに追加の税額控除を認めるプランである。また、ロイター10月20日「米政府、EVバッテリー国産促進で28億ドルの助成金交付へ」との報道もある。あくまで米企業優先ということだ。
 グローバリズムの旗手であり、トランプ氏の「自国優先主義=自国民ファースト」を激しく非難してきたバイデン民主党政権も、有権者である国民を優先せざるを得ないのである。
 結局、グローバリズムは世界を「縦支配」しようとする時代遅れの考えだ。世界の流れは、自治権、民意を尊重した分離独立へ向かっている。
 これは、「人間の個性や自由」を尊重すれば必然的な流れともいえる。
苛烈だった植民地支配
 戦後多くの国々が、欧米の植民地支配から独立した。日本は幕末・明治期の偉大な先人のおかげで、欧米の植民地化から逃れることができたからあまり実感が無いかもしれない。
 だが、欧米の植民地支配はまさに「鬼畜」であり、最近はネット上で「ブリカス」という言葉もよく使われる。「ブリ」とは英国の正式名称「グレート『ブリ』テン及び北アイルランド連合王国」からとられている。「カス」はあえて説明する必要が無いだろう。
 英国の植民地での虐殺は、「ブラック・ウォー」と呼ばれるタスマニアン・アボリジニをほぼ全滅させた事例以外にも数えきれないほど存在する。
 また、北米も先住民が楽しく暮らしていたのに、彼らの領土を侵略した上に先住民を大量虐殺して手に入れたことはあまりにも有名である。
 そして、英国の植民地から「白人国家」として独立した米国も、先住民虐殺の責任を負っている。それだけではなく、英国でさえ「奴隷貿易は非人道的だからやめよう」という方向に向っていた時代に、正々堂々と奴隷制度を維持したまま、恥ずかしげもなく「独立宣言」を起草した。
 バナナ共和国にされていないか?
 また、キューバも、米国CIA長官を務めたアレン・ダレスが関わっていたユナイテッドフルーツ社(チキータブランド)の苛烈な支配に対して、カストロゲバラが蜂起したことにより革命が起こった。
 キューバだけではなく、中南米には「バナナ共和国」と呼ばれる米国資本に牛耳られる国々が多い。
 バナナが典型だが、第1次産業の単一産品を集中的に栽培させて依存度を高めさせる。そして、米国が買い手としてその流通を支配し、それぞれの国々の独裁者と結託し、その国の国民から甘い蜜を吸い取るというわけだ。
 このような米英の所業を改めて振り返ると、戦時中日本政府がしきりに流した「鬼畜米英」というプロパガンダは実は真実であったのかもしれないと感じる。フランスやスペインなどの他の欧州諸国も五十歩百歩だから、正確には「鬼畜欧米」かもしれない。また、「ブリカス」だけでは無く、「アメカス」ということが言えるのではないだろうか。
 日本の大東亜戦争に対しては否定的な見解が多いが、少なくとも戦後多くの植民地が欧米の苛烈な支配から抜け出し独立する「きっかけ」をつくったということに関しては高く評価されるべきだと考える。
 「最適地生産」という聞こえの良い言葉は、「モノカルチャー依存の脆弱な経済」の裏返しである。つまり、グローバリズムとは、米国主導の新たな「植民地主義」ともいえる。
 かつて欧米の植民地主義に対して果敢に戦った日本は、今回どうすべきなのだろうか?
中国も米国も分割した方が良い
 中国大陸の歴史を振り返れば、歴史的に一つの国としてまとまっていたことの方が少ない。また、まとまっているときは皇帝や共産党の独裁政治であるのが通例だ。
 中国人の多くは、「どんな独裁政府でも戦乱よりはまし」と述べるが、確かにそれも一つの真実であろう。
 だが、中国大陸に存在する国は拙著「韓国企業はなぜ中国から夜逃げするのか」第4章「中国は強国になれるのか」の「繁栄の道は国土と人口を半分にすること」で述べたように、「大きすぎない」方が繁栄すると考える。
 例えば、北京、上海、深圳それぞれを中心都市とした3分割でも良い。これらの都市はそれぞれ気質が全く違う。
 あるいは、政治的に対立構図が明確な北京派(習近平派)、上海派(反習近平派)に2分するという手もある。
 たぶん、北京派は北朝鮮のような独裁国家となり、上海派は対照的にかつての韓国のような爆発的な成長を遂げるかもしれない。
 また、米国が南北戦争で分離しなかったことは、幸いであった(その後のマイナス面も多かったが……)。しかし、再び昨年2月25日公開「テキサス州が『大統領選挙不正との戦い』を牽引しているのはなぜ」、2020年10月27日公開「第2次南北戦争も―選挙結果がどうなっても米国の分断は避けられない」という状況だ。今回はもしかしたら分離した方が良いのかもしれない。
 元々、建国したときには13州であったのだから、無理に50州である必要は無いということだ。
 そして日本も、米国の51番目の州と揶揄されている場合ではない。
 米国が日本を占領したのは、1945~1952年の7年間だけだが、いまだにその影響は大きく、実は一種の「バナナ共和国」の状態にあるのではないだろうか。日本も米国からの完全独立を目指すべきだと考える。
 また、EU統合は、この「分離・独立」とは真逆のベクトルに向かっていることが明らかだ。
 世界を「分離・独立」というキーワードで見直すと、色々なものが浮かんでくる。
 大原 浩(国際投資アナリスト)
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