💠7」─1─マルクス主義者のマイノリティ・ファシズムは民族・歴史・文化・宗教を破壊する。〜No.41No.42No.43 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   

 左翼・左派・ネットサハとポリコレ、アイデンティティ・ポリティクス。
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 日本の一部のマルクス主義者が「平等社会実現の為の差別反対」で行っている民族・歴史・文化・宗教・伝統・言語・その他の破壊は、マイノリティ・ファシズムである。
 彼らは本気で、社会を良くしたい、住みやすい社会をつくりたいとは思ってはいない。
 何故なら、破壊はあっても「新しくつくる」がないからである
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 日本におけるマイノリティ・ファシズムとは、新コロナ禍で社会を混乱させた自称・正義派が自己満足に行った同調圧力、マスク警察、その他は少数派によるマイノリティ・ファシズムであった。
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 ロシアのプーチン大統領は、ユダヤ人のウクライナ大統領ゼレンスキーをネオナチと決めつけ、ファシストの弾圧・迫害からロシア系ウクライナ人や親ロシア派ウクライナ人を助けるとしてウクライナを侵略した。
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 2022年7月7日号 週刊新潮「ポリコレに拍車
 新たな差別を生む
 『アイデンティティ・ポリティクス』
♦『ウエストサイド物語』の配役で物議
♦白人がメキシコ料理を売ったら『文化の盗用』⁉
♦女性刑務所でレイプしたトランスジェンダー女性
♦当事者らが反対なのに埼玉県で『LGST条例』へ
 『ポリコレ』と同時進行で、いま社会を覆いつつあるのが、人種や性的指向など個人の属性に過剰なまでこだわり、その利益を主張する『アイデンティティ・ポリティクス』である。これによりマイノリティの主張が多数派の人権を侵害するケースが多発している。
 福田ますみ
 移民大国である米国は言わずと知られた多民族国家である。そして西ヨーロッパも、近年の移民の大量移入でやはり多民族国家になりつつある。そんな欧米は今、個人の属性、アイデンティティに過剰なまでにこだわる社会になった。平たくいえば、男か女か、白人か黒人かアジア系か、民族的にマジョリティかそれとマイノリティか、異性愛者か同性愛者かといったことを自他ともに常に気にしなければならないのだ。これを怠ると思わぬ地雷を踏むことになる
 具体例を挙げれよう。
 映画や舞台等エンターテイメントの世界で深刻になっているのは、配役についての人種差別だ。あるSF小説がネットフリックスでドラマ化されることになり配役を発表したところ、囂々(ごうごう)たる非難が起きた。原作では主人公の男性はアジア人だったのに、ドラマではスウェーデン生まれの白人男性が起用されていたからだ。『このドラマは、人種やジェンダー、階級の表現において後退している。アジア人を起用すべきだった』と多くのメディアが槍玉に上げた。白人俳優がアジア人の役を取り上げてしまったというわけだ。
 イギリスで『ウエストサイド物語』をコンサート形式で上演しようとしたところ、プエルトリコ人の設定されている主人公のマリア役に、白人のミュージカル女優が抜擢されたというのでSNS上で物議を醸した。『有色人種の俳優から役を奪うな』『この役を演じたがっているラテン系の女性を使うべきだ』。これも白人女優を優遇しているというのである。結局このミュージカル女優は自ら降板を申し出、フェイスブックで釈明に追い込めれる事態となった。
 この騒ぎは、LGBT役のキャスティングにも及んでいる。……要するに、キャスティングにおいて俳優の演技力は必要ない。人種などの属性がすべてというわけだ。
 人種的、民族的マイノリティの文化への常軌を逸した反応にも驚く。たとえば歌手のジャスティン・ビーバーがドレッドヘア(縮れた髪を細かく編みこんだ髪型)にしたところ、非難が殺到した。アメリカでドレッドヘアは黒人特有のものと考えられているからだ。2017年、米国のファッション誌『ヴォーグ』が、白人のモデルに日本の着物を着せて写真を撮ったところ、編集部とモデルが非難に晒された。白人が日本の着物を着ることは、マイノリティである日本人の文化を盗むことになるらしい。こうしたヒステリックなまでのマイノリティへのこだわりが、『文化の盗用』という攻撃になる。
 グルメを巡る『文化の盗用』騒ぎもすさまじい。
 オレゴン州ポートランドで、白人の夫婦がキッチンカーでメキシコの料理ブリトーの販売を始めた。すると、この夫婦はメキシコ人でもないのにブリトーを売ってメキシコの文化を盗んだと誹謗中傷され、殺害予告までされた挙句、廃業に追い込まれた。
 白人なら人種差別主義者
 人種を巡る一連の騒動の背景にあるのは、『アイデンティティ・ポリティクス』という政治的運動である。多様性やポリティカル・コネクトネスと重なる概念だ。
 ウィキペディアには、『ジェンダー、人種、民族、性的指向、障害などの特定のアイデンティティマイノリティに基づく集団の利益を代弁して行う政治活動』とあり、『国内外の左派はマルクス主義社会民主主義の限界が明らかになる中で、新たな主義としてアイデンティティ政治を受け入れた』との言及もある。
 アイデンティティ・ポリティクスはまた、批判的人種理論に基づく『白人研究』という人気の学術分野を生み出した。その属性を好意的に捉える『黒人研究』や『ゲイ研究』などとは対照的に、『白人研究』の目的はひたすら白人種をけなすことであり、白人はみな、自らが持つ白人特権に気づいておらず、無意識の人種差別主義者であると断定する。白人たちを委縮させるには十分な学問である。
 欧米に蔓延するこのイデオロギーを痛烈に批判した本がある。イギリス人のジャーナリスト、ダグラス・マレーが著した『大衆の狂気 ジェンダー・人種・アイデンティティ』(徳間書店)だ。ちなみにマレーはゲイである。彼は、現在のイギリスやアメリカほど人権意識が進んだ国がほかにあるだろうかと問い。『人種間格差や人種差別的な意見がもう存在しないというわけではない。それでも、状況がかつてないほど改善しているように見えるにもかかわず、状況がこのうえなく悪化しているかのように言うのが、この時代の奇妙な特徴である』という。
 そして、1963年8月にマーチン・ルーサー・キング牧師が行った有名な演説を引用する。キング牧師は、『自分の子供たちがいつか、肌の色ではなく人格により判断される国で暮らせる未来を夢見ている』といった。それ以来、多くの人々がその実現に尽力したが、最近では、『「肌の色に比べたら人格などものの数ではない」と主張し、キング牧師の夢を阻(はば)もうとする有害な思潮がまかり通っている。つまり、肌の色こそがすべてだという思潮である』と批判する。
 アイデンティティ・ポリティクスが支配する社会は、『人種にとらわれないどころか、あらゆるものが人種にとりつかれた世界である』『マーチン・ルーサー・キングの主張が完全に逆転してしまった』『いまでは、人種に目を向けないのは人種差別的だと言われている。私には、これが進歩だとは思えない』とマレーは嘆息(たんそく)する。
 左派が、古典的なマルクス主義からアイデンティティ・ポリティクスに舵を切ったことで、あらたな共産主義の潮流が生まれている。2年前、警察官の不適切な拘束により黒人男性が命を奪われたジョージ・フロイド事件を機に世界的なうねりとなったBLM(ブラック・ライブズ・マター)運動については、大方が純粋な人種差別反対運動と見なしているが、その実態は過激な反体制運動である。2013年に『ブラック・ライブズ・マター』のフレーズをSNS上で最初に発信したBLM運動の創始者である3人の黒人女性はこう公言している。
 『私たちは、マルクス主義の訓練を受けたマルクス主義者である』
 マルクスレーニン毛沢東などを読み漁ったという彼女たちは、米国は白人至上主義の国であり、あらゆる制度に制度的人種差別が組み込まれていると主張。また、黒人を殺す警察、不当に黒人を収監する監獄を歯廃絶すべしと叫んでいる。
 そのBLM活動家が先導した大暴動は全米の主要都市に波及し、警官25名が死亡し2,000名が負傷。2,000億円に上る被害を出した。しかし、『黒人の命は退大事だ』というスローガンはすべてを正当化し、BLMをわずかでも批判したり異議を唱えれば、『人種差別主義者』の烙印を押され、激しいバッシングが起こった。大企業は先を争ってBLMに賛同。BLMが設立した財団には巨額の寄附金が流れ込んでいる。
 ところで、BLM運動の創設者のひとりパトリス・カラーズは、激しく白人を攻撃していたというのに、ロサンゼルスの白人ばかり住む高級住宅街に3軒もの豪邸を購入していたことがわかった。アトランタ近郊にも不動産を所有し、総額320万ドルにも及ぶ金の出どころに疑惑の目が注がれている。
 相次ぐ『元男性』の犯罪
 アイデンティティ・ポリティクスはLGBTの権利拡大にも力を発揮したが、その思わぬ副産物がトランスジェンダリズムだ。これは、自分の性は身体的な性別に関わりなく自分で決めるという、以前の常識ではありえないイデオロギーである。トランスジェンダーの権利として欧米先進国で広く認められているが、いまや、普通の女性たちの安全を脅かす事態になっている(トランスジェンダーの中でも、性同一障害と診断され、性別適合手術、戸籍の変更を行っている人々は区別して考える必要がある)。
 2021年6月、ロサンゼルスのコリアンタウンにあるサウナ施設で事件が起きた。体は男そのもののトランスジェンダー女性が女性専用スペースに侵入して、女性や子供の前で男性器を露出したのだ。驚いた女性達が、『彼は男よ。女じゃない!』と叫んで店に抗議したが、店は『企業による差別を禁じた州法を遵守する』として何の対応もしなかった。怒った女性立ちは後日、店の前で抗議行動を行ったが、過激なLGBT活動家らが乱入し、負傷者や逮捕者を出す騒ぎとなった。
 そもそも、見知らぬ女性立ちの前で男性器を晒す行為はれっきとした性犯罪である。ところがいまや女性を自認しさすればこうした犯罪行為も権利として認められ、抗議した者が差別者として、告発されるかもしれないのだ。善悪が逆転した恐るべき世界である。
 後日、このトラ女性は公然わいせつ罪の常習犯だったことが判明した。地元警察はこの男を、『女子更衣室、シャワー室に出入りするために女性を自称している』危険人物であると認めている。
 ……
 司法の頂点に立つ最高裁の判事が、『女性の定義』を答えられなかったのだ。下院教育労働委員会でも、ハビアー・ベセラ厚生長官が共和党議員から同じ質問をされたが、答えをはぐらしていた。この時、議員からは『男性は妊娠できるのか』という質問まで飛び出したそうだ。
 女子トイレは誰のものか
 トランスジェンダリズムを巡るトラブル日本でも起きている。
 ……
 そもそもなぜ、生物的なな性別を全く無視し、本人の認識次第とするロジックがまかり通るのか。これは、最近のフェミニズムの理論が影響しているようである。すなわち、生物学的な2つの性(セックス)も、社会的・文化的に異なる2つの性(ジェンダー)も実在するものではなく、『社会的構成概念』に過ぎない、私たちの体はグランデーションでしかないという過激な理論だ。
 この理論をトランスジェンダーに当てはめると、生物学的にも社会的にも2つの性の存在は証明できないのだから、自分の主観で性別を決めてもいいということになる。しかしこの思想は、回りまわって従来のフェミニズムと敵対することになった。トランスジェンダー活動家は、フェミニストが大切にしてきた女性だけの安全なスペース、女性トイレや女性シャワー室を自分たちにも使わせろと主張したのである。フェミニストたちがこれを拒否すると、トランスジェンダー活動家は、『フェミニストは差別主義者』と噛みつき、両者の間で激しい論争が起きている。
 『性自認』と『性自称』
 今、米国社会では、トランスジェンダーをもてはやす世相を背景に、性別違和を訴える少女が急増している。そもそも思春期は精神的にも肉体的にも不安定であり、性の揺らぎも起こりやすい。ところが米国のいくつかの州では、少年少女がそうした性別違和を訴えた場合、周囲はその訴えを尊重しなくてはいけないのだ。
 ……
 ところが、身体上も男になった少女たちはほとぼりが冷めると、その多くがこれを後悔するようになり、元の性別に戻る手術を受ける例も少なくない。とはいえ、子宮や卵巣を失った身では元の完全な女性に戻るわけもなく、心身ともに深刻な後遺症に悩まされるようになる。
  ……
 ことほどさように、自らの性の自己決定はさまざまな矛盾を孕んでいる。さすがにイギリスや米国の一部の州では、本人の主観ではなく生物学的な性で判断すべきという見直しが行われている。ところが我が国では、欧米の周回遅れで、性自認の尊重を条例に盛り込む動きが出ている。
 埼玉県議会お自民党県議団は、性的少数者への理解増進を図る条例案を6月定例会に提案することを決めた。危惧されるのは、『何人も、性的指向又は性自認を理由とする不当な差別的取扱いをしてはならない』と差別禁止がはっきり明記されたことだ。これは、昨年、法案の提出が見送られた自民党のLGBT理解増進法をさらに強化したような内容である。
 こうした動きに対し、当事者である性的少数者や女性の意見を伝えようと、『性別不合当事者の会』『白百合の会』『平等社会実現の会』『女性スペースを守る会』が5月17日、国会内で集会を開き、条例案の危険性を訴えた。
 『大きな都市で条例ができたら次は法律になり、海外のように、女装して女子トイレに入ろうとした男性を警察に通報した女性が逆に捕まるという世の中になる』
 『「性自認」ではなく「性自称」と言い換えられるべきものだ。「性自称」を尊重するあまり、身体的な性区別をないがしろにすることは危険だ』
 強調するが、当の性的少数者がこう批判しているのだ。日本という国は長く同性愛も寛容だった。我が国には我が国なりのやり方がある。欧米の行き過ぎた政策の猿真似をして同じ轍を踏むのは愚の骨頂だ。」
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