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2021年3月20日06:00 産経新聞「【日々是世界 国際情勢分析】高まる不信で米国が本音吐露か 背景に中国の“約束”違反
沖縄県・尖閣諸島付近で、中国海警局の船(左)に対応する海上保安庁の巡視船=2月15日(仲間均氏撮影)
バイデン米政権が日本との関係強化や中国への対抗を狙い尖閣諸島(沖縄県石垣市)に関する発言を繰り返している。米国は尖閣が日本の施政下にあるとして防衛する意思を表明する一方で、中国が主張する尖閣の領有権については「特定の立場を取らない」と配慮する。だが、横暴な海洋進出を続ける中国への不信は強まっており、思わず本音も漏れだした。
「尖閣の主権に関する日本の立場を支持する」
米国防総省のカービー報道官は2月23日の記者会見で、中国海警局の船が尖閣周辺で領海侵入を繰り返していることを批判し、こう述べた。米政府がこれまで踏み込まなかった領有権の判断を示したことで、多くの日本メディアが取り上げた。
これに対し、中国政府は強く反発。カービー氏は同26日の記者会見で、自身の発言について「尖閣の主権をめぐる米政府の方針に変わりはない」と発言を訂正した。ただ、元米政府高官は尖閣の領有権について「日本の領土だと多くの人が思う」と指摘しつつ、「領土の議論となれば、第三国の米国が立場を示すのは難しい」と話す。
シュライバー元国防次官補は、日本国際問題研究所(東京都)が主催した同26日の国際会議で、尖閣をめぐる争いに関する質問が出ると、「政府の人間はこういった質問に答えるなといわれている」と指摘。米政府で尖閣をめぐる発言を慎重に行うよう徹底されていることを明らかにした。
だが、カービー氏はオバマ政権で国務省の報道官も務め、記者会見のプロともいえる。尖閣に関して慎重な発言が求められることを知らないはずがない。カービー氏の発言について、日本政府高官は「中国の軍事覇権に対する警戒感や不信の表れで、本音が出たのだろう」と分析する。
米国で高まる中国への警戒感や不信の背景には、2015年9月の米中首脳会談後の共同記者会見で、習近平国家主席がした“約束”がある。習氏は中国が南シナ海で進めていた人工島建設に関して「軍事化の意図はない」と発言した。しかし中国はその後、人工島を軍事拠点化し、当時のオバマ大統領との「約束を破った」との声が米政府内で高まった。中国に対する信用度は大きく損なわれ、オバマ政権で副大統領を務めた現大統領のバイデン氏の対中政策にも影響を及ぼしている。
もともと米国には、尖閣で日中の軍事衝突が起きた場合、「岩(尖閣)を守るために米国が血を流す必要があるのか」という声もあった。そうした中でバイデン氏は今年1月の政権発足直後の日米首脳電話会談で、日本防衛の義務を定めた日米安全保障条約第5条の尖閣への適用を表明。オースティン国防長官も5条適用を明言するなど、日米同盟の強固さを示して中国を牽制(けんせい)している。中国は2月に海警局の武器使用権限を明確化する海警法を施行して東・南シナ海での軍事的な圧力を強化しており、米国の対中不信が改善する気配はない。(坂本一之)」
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3月20日12:18 産経新聞「尖閣周辺に中国船 36日連続
沖縄県・尖閣諸島
尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の領海外側にある接続水域で20日、中国海警局の船3隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは36日連続。
第11管区海上保安本部(那覇)によると、1隻は機関砲のようなものを搭載。領海に近づかないよう巡視船が警告した。」
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3月20日23:38 産経新聞「インド太平洋連携強化確認=米印国防相、中国けん制
20日、ニューデリーで、笑顔を見せるオースティン米国防長官(左)とインドのシン国防相(AFP時事)© 時事通信 提供 20日、ニューデリーで、笑顔を見せるオースティン米国防長官(左)とインドのシン国防相(AFP時事)
【ニューデリー時事】アジア歴訪中のオースティン米国防長官はインドのシン国防相と20日、ニューデリーで会談し、連携強化を確認、中国をけん制する姿勢を鮮明にした。米印両国は、日本とオーストラリアを含む4カ国の枠組み(通称クアッド)で今月12日、初の首脳会談を実施し、中国の海洋進出などについて協議したばかりだ。
バイデン米政権の閣僚が訪印するのは初めて。オースティン氏は会談後、記者団に対し「インドとの包括的で未来志向の防衛協力は(インド太平洋)地域における米国の取り組みの柱だ」と述べ、連携をさらに強める姿勢を示した。
シン氏は「幅広い防衛協力や、情報共有、相互補給支援などの分野での軍同士の関係拡大が議論の焦点だった」と説明。「米国のインド太平洋軍や中央軍、アフリカ軍との協力を強めることで合意した」と成果を強調した。
インドのメディアによれば、両氏は、45年ぶりの死傷者を出した昨年の国境地帯での中印両軍の対立について協議したもようだ。米国からの無人攻撃機購入などをめぐっても議論したと考えられている。
また、和平プロセスが停滞しているアフガニスタン情勢に関しても意見交換したとみられる。米国は、国連主導のアフガン和平協議を開くことを提案。4月にトルコで開催予定の会議には、アフガンに強い影響力を持つ隣国パキスタンの存在を念頭に、インドも参加を予定している。
航行の自由の保障や法の支配の確立を目指す「自由で開かれたインド太平洋」構想を日豪と共に掲げる米印は、2018年に初の外務・国防閣僚協議(2プラス2)を実施。高度な軍事機密を共有するための通信互換性保護協定(COMCASA)を締結した。20年には、両国関係を包括的グローバル戦略パートナーシップに格上げすることを決めた。 ・ ・ ・
3月21日11:23 MicrosoftNews 共同通信社「南シナ海に中国漁船200隻集結 フィリピン「海上民兵が配備」
南シナ海で隊列を組んで停泊する中国漁船=7日(フィリピン政府提供・共同)© KYODONEWS 南シナ海で隊列を組んで停泊する中国漁船=7日(フィリピン政府提供・共同)
【マニラ共同】フィリピン政府は21日までに、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島のサンゴ礁周辺に今月初旬、約220隻の中国漁船が集結していたことを確認したと発表した。政府は中国の海上民兵が漁船を配備したとみており、動向を注視している。
政府の20日夜の発表によると、西部パラワン島バタラザの西約175カイリ(約324キロ)にあるサンゴ礁周辺海域で7日、漁船群が隊列を組んで停泊しているのが確認された。政府はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内としている。
晴天だったが操業せず、夜間は白色光を点灯させていたという。領有権の示威行為だった可能性がある。
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