🔯43」─2─ペストが中世を終わらせ封建制度を解体した。ルネサンスと宗教改革。国民国家と資本主義社会。~No.154No.155No.156 ⑳ 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・    
 日本人が、無宗教有神論なわけ。
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 疫病は、平等に人びとを襲う。
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 感染爆発は、神から与えられた試練か。
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 疫病に罹れば、如何に厳しい修業を長年耐えて高位の聖職に就いた聖者であっても、悲惨な症状に襲われ、高熱を発し、呻き苦しみ、悶絶して死んでいった。
 覚りを開いた名僧や高僧はもちろん、神に愛され祝福をえ神託を授かった教祖であっても、疫病で死ぬ。、
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 宗教を持たない日本人には、ユダヤ教の「ヨブ記」、カルヴァンの「神の絶対的権威と予定的恩寵」、イスラム教の「神の思し召し」が理解できない。
 日本人は、新約聖書を熱心に読むが、旧約聖書はあまり読まないし、コーランにいたっては読まないどころか手に取る事もない。
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 2020年4月9日号 週刊文春池上彰のそこからですか!?
 『コロナ対策は宗教か科学か』
 新型コロナウイルスの感染拡大が止まりません。イタリアの悲惨な状態が連日報道されていますが、中東のイランも連日多数の死者が出ています。イランはイスラム教の国。毎週金曜日には集団礼拝で多くの信者がモスクに集まりますが、感染拡大防止のため、集団礼拝が禁止されました。
 またマレーシアから周辺の国に感染者が増えているのは2月末から3月にかけて同国で行われたイスラム教の大規模集会が原因であることがわかりました。
 さらにインドネシアでは当初、患者発生のニュースがなく、『アッラーのおかげ』という声が出ていたのですが、いまや感染が拡大しています。患者の拡大を、アッラーは防いでくれないのでしょうか。
 ここで私が思い出すのは、かつてヨーロッパを襲ったペストによって、キリスト教社会が大きく変化した歴史です。ヨーロッパでは少なくとも3回の爆発的な感染拡大が起きています。6世紀には東ローマ帝国で感染拡大が起き、帝国が衰退する原因となりました。
 14世紀と17世紀にもヨーロッパで感染が拡大し、多くの犠牲者が出ました。これらのペスト菌は、シルクロードを通って中国から運ばれていたことが、最近の研究で判明しています。
 シルクロードといえば、習近平国家主席が推進している『一帯一路』政策は現代版シルクロードと呼ばれています。一帯一路は、陸路はイラクを通り、海路の終点はイタリア。イランにもイタリアにも大勢の中国人が訪れていました。現代版シルクロードもまた、現代版『病原体の行路』になっていたのです。
 それはともかく14世紀の感染拡大では『死の舞踏』と呼ばれる壁画が各地に描かれるようになりました。高校世界史の副読本にも掲載されている絵です。
 死を象徴する骸骨が人間たちの手を取ったり、人間たちに襲いかかったりしています。この絵の特徴は、その人間たちがローマ教皇だったり、司祭だったり、皇帝だったり、商人や農民など、あらゆる身分にまたがっていることです。死はすべての人間に平等にやってくる、というわけです。『メメント・モリ』(死を想え)というラテン語が、この当時よく言われるようになりました。
 当時のヨーロッパの全人口の3分の1から4分の1が犠牲になったといいます。多数の農民が死亡し、ヨーロッパは労働力不足に陥ります。その結果、領主から独立した自営農民が増え、領主は衰退し、やがて封建社会から資本主義社会へと変わっていきます。春秋の筆法をもってすれば、『ペストの拡大が資本主義を用意した』というわけです。
 もうひとつ重要な点は、教会の権威の失墜です。神父がいくら祈ってもペストの感染は止まりませんでした。ローマ教皇クレメンス6世の場合は、滞在先のフランス・アヴィニヨンでペストが流行して避難する有様でした。
 ペストが宗教改革を準備
 さらに16世紀になると、ピエトロ大聖堂の再建費用を調達するために贖宥状({しょくゆうじょう}免罪符)を売りつけます。ペストにおびえていた人びとは、競って購入します。これに異議を唱えたのが、ドイツのマルティン・ルターであり、スイスで活躍したジャン・カルヴァンでした。こうしてご存じ宗教改革が始まります。『ペストが宗教改革を準備した』のです。
 また、古い教会の束縛から逃れて生を楽しみたいという運動も起きます。これが『ルネサンス』です。人間中心の生き方を重視するようになったのです。
 14世紀のペスト拡大では、『ユダヤ人が井戸に毒をいれたのではないか』というデマも飛び、ユダヤ人が虐殺される悲劇も起きました。原因がわからないと、人は不安になり、誰かに責任を擦り付けたくなるのです。
 やがてペストはペスト菌によって引き起こされ、ペスト菌はネズミに取りついた蚤が人間に感染させたことがわかり、衛生対策を取った結果、人間はペストに勝利します。祈りではなく、科学的な研究成果が勝利したのです。
 その観点から見ると、今回の新型コロナウイルスは、宗教行事が感染を広げています。たとえば韓国・大邱市で行われた新興宗教『新天地イエス教会』の集団礼拝が爆発的感染をもたらしました。
 そしてマレーシア。イスラム教徒の大規模礼拝集会には国内外から1万6,000人もの人たちが参加しました。大きなテントに身を寄せ合って寝泊まりしながら礼拝をしたそうです。これが感染爆発の要件を満たしています。
 ブルネイで最初の感染者が見つかり、この感染者がマレーシアでの集会に参加していたことから、マレーシア政府に通があり、感染拡大が明らかになりました。
 神への祈りが感染を拡大する。実に皮肉なことです。信者たちは、これを『神に与えられた試練』とでも受け止めるのでしゅか。
 新型コロナウイルスによる感染者は、イスラムシーア派のイランばかりでなく、スンニ派の国々にも拡大しています。これを機に、イスラム教でも現代版の〝宗教改革〟のようなことは起きるのでしょうか。
 3月23日付の『イランラジオ』のウェブサイトによると、イランの最高指導者ハメネイ師は国民にこうよびかけたそうです。
 『忍耐力や辛抱強さが、知性や考案、相談という行動と一緒になれば、勝利は確実となる』『崇高なる神が、一刻も早くこの災厄をイラン国民やイスラム教徒の諸国民、さらには全人類から払拭するように希望する』
 まずは知性。それから神への祈りの順番なのでしょう」
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 「14世紀のペスト拡大で『ユダヤ人が井戸に毒をいれたのではないか』という 〝デマ〟も飛びユダヤ人が虐殺された」と「関東大震災で『朝鮮人が井戸に毒を入れて日本人を殺している』とい う〝デマ〟が10万人以上犠牲になった被災地に流れ朝鮮人が惨殺された」には、似かよった点があった。
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 幾ら熱心に神に祈ったところで、疫病は突然消えないし、感染で重篤となり死ぬ寸前の病人が一瞬に回復して元気になり立って歩くなどという事はない。
 つまり、疫病・伝染病に対する神の奇跡や恩寵などない。
 それこそ、病原菌の毒素に負けて死ぬか自己免疫が勝って助かるかは、「神のみぞ知る」である。
 神が、助けたいと思えば生きられるし、助けたくないと思えば死ぬだけでる。
 生き残った者は、助けられた事に対して神に感謝する。
 それが、宗教である。
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 世界史的な疫病の感染爆発は、中国で生まれた病原菌が中国人の移動によって世界に運ばれて起きていた。
 それが、昔のシルクロードであり、現代の一帯一路である。
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 江戸時代まで、日本は鎖国で中国人の入国を長崎の唐人屋敷の中に閉じ込め、自由な移動を禁止していた。
 それ以外のオランダ人・朝鮮人琉球人・アイヌ人の江戸入府は許した。
 オランダ人の入府は、世界情勢を知る為に頻繁に命じた。
 対して、朝鮮人の入府は制限し、最後は対馬までとして帰国させた。
 徳川幕府は、オランダとの友好を望んだが、中国と朝鮮との友好を望まず礼節を以て敬して遠ざけた。
 それでも、時折、海の外からの疫病が侵入して感染爆発が起きて夥しい人びとが死んだ。
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 日本にとって、疫病・伝染病の巣窟である中国と朝鮮は穢れた土地で、そこに住む中国人や朝鮮人は入国させてはならない穢れた人間であった。
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 西洋医学と衛生学は、夥しい死者を出しながらも、感染者を治療し、病原菌を研究し、発生源を調査し封じ込める事で、世界基準となった。
 医学の世界基準の基底にあるのは、身分・地位・階級や人種・民族に関係なく、命を等しく大事にする人間中心の普遍的価値、つまり赤十字精神である。
 発生源の中国の医学や衛生学は、古典医学の優位性を盲信して、時代によって、研究・治療を絶えず変化させていく西洋の医学や衛生学を排除していた。
 硬直した中国医学は、古典医方から抜け出せず、まして赤十字精神を持たないがゆえに世界基準にはなれなかった。
 日本の一部の漢方医は、中国医学を基礎に蘭学を学び、その時代における西洋の医学や衛生学で優れている診断・治療を積極的に取り入れた、柔軟性豊かな「ハイブリッド医」であった。
 赤十字精神は、中華儒教とは相容れないが、日本の皇道や神道・仏教に通じるところがある。
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 チベット・モンゴル・ウイグル・その他少数民族に対してジェノサイドを行う中国共産党は、世界の中枢には立てないし、世界基準など作れない。
 が、国連はそれを知りながら拒否権を持つ常任理事国としている。
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 疫病多発蔓延地帯では、神の奇跡や救済や恩寵を売り物にする信仰宗教は生まれない。
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 儒教孔子は、神や神秘と言った宗教を信用せず、風習・因習・迷信・験担(げんかつ)ぎ・言い伝えなど世の不条理を否定した。
 中華儒教は、仏なって現世に現れ衆生を救うという弥勒菩薩信仰の救済仏教を血を以て弾圧した。
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 宗教とは、生きている者の為にあるのでって死んだ者の為に有るのではなく、運良く生き延びた者の後ろめたい罪悪感を消し去る為にある。
 それ故に、宗教は弱者の味方である。
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 宗教とは、後ろにあるのでって前にはない。
 前に出ようとする宗教は、カルト宗教、狂信派宗教、宗教原理主義である。
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