💥43」─1─西欧諸国の外国人移民・難民政策失敗とテロ・暴動・犯罪。2015年。~No.162No.163No.164 @ ㉘

フランス暴動----移民法とラップ・フランセ

フランス暴動----移民法とラップ・フランセ

   ・   ・   ・   
 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。  
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・    
 西欧諸国での人種・民族・宗教・言語などの差別と社会に対する不平不満が原因で起きるテロ。
   ・   ・   ・   
 2015年 中国共産党政府は、アメリカにおける情報戦の為に毎年1兆円の予算を使っている。
 中国マネーが、世界の金融を支配する。
   ・   ・   ・   
 フランスにおける労働力確保の為の移民政策は破綻し治安は悪化した。貧困化した一部の移民二世や三世は社会への不満から宗教テロに走った。
   ・   ・   ・   
 1月7日 産経ニュース 「フランスで風刺週刊紙事務所襲撃、少なくとも死者11人という情報も【フランス週刊紙銃撃テロ】 .
 7日、パリの銃撃現場で担架を搬送する救助隊員ら(ロイター)
 【ベルリン=宮下日出男】英BBC放送が7日、フランス・メディアの報道として伝えたところによると、銃を持った複数の男が仏風刺週刊紙シャルリー・エブドのパリ市内の事務所を襲撃した。オランド大統領は、少なくとも11人が死亡し、4人が重傷と語った。同紙に対しては2011年、イスラム預言者ムハンマドを表紙に扱ったことを受け、火焔瓶が投げられたこともある。」
   ・   ・   ・   
 1月8日 産経ニュース「仏風刺新聞社で銃乱射 12人死亡 大統領、テロと非難 イスラム風刺画原因か 犯人「預言者のかたきを討った」
 7日、パリの銃撃現場で担架を搬送する救助隊員ら(ロイター)
 【ベルリン=宮下日出男】フランスの風刺週刊紙シャルリー・エブドのパリ市内の本社で7日、覆面をした複数の男が銃を乱射した。ロイター通信などによると、同紙の編集者や風刺画家を含む12人が死亡、20人が負傷した。犯人が「(イスラム教の)預言者ムハンマド)の敵を討った」と、乱射しながら叫んでいたとの報道もある。男らは車で逃走し、当局が行方を追っている。ロイター通信などは「フランスで起きた最悪のテロ事件」だと伝えた。
 男らは、編集者や記者らが定例の編集会議を行っていた部屋に向けて銃を乱射。記者らのほかに死亡したのは、男らと撃ち合った警察官2人だという。負傷者のうち数人が重体で、死者は増える可能性がある。
 犯人は2人もしくは3人とみられ、銃のほかロケット弾も所持していたとの情報もある。目撃者などによると、男らは襲撃後、路上で通行人に発砲し、車を奪って逃走した。
 オランド仏大統領は事件発生後、急遽(きゅうきょ)現場を訪れ、「テロリストによる襲撃に疑いはない」と表明。緊急閣議を招集した。政府はパリ周辺の警戒を最高レベルに引き上げた。
 シャルリー・エブドは時事問題を風刺画と記事で伝える週刊紙。7日に発売された最新号は「若者はジハード(聖戦)を好む」と題して、イスラム教の聖戦を風刺する漫画と記事を掲載していた。7日の襲撃前には、イスラムスンニ派過激組織「イスラム国」の指導者、バグダーディ容疑者を題材とする風刺漫画をツイッターに掲載していた。
 同紙をめぐっては、2011年にムハンマドの風刺画を掲載後、事務所に火炎瓶が投げ込まれ全焼する事件が発生。これ以降、警察当局が警備を強化していたが、本社が現在の場所に移転してから警備が手薄になっていたとの情報がある。
   ・   ・   ・   
 SAPIO 2015年2月号「『移民政策』を推し進めれば日本はフランスの二の舞いになる
 いまや仏では基本的安全さえ危ぶまれている
 ジャン=マリー・ル・ペン『日本は少子高齢化によって移民労働力が必要との声があがっていると聞く。しかし、労働力不足の解決策として労働者を外から連れてくるのではなく、長期的な視座に立って子供を作る政策を考えるべきだ。国が移民政策に逃げるのは、我々仏が辿ってきた道同様、あまりに安易である。
 仏は戦後、雇用者たちの労働力補強の一環として、移民労働政策を取り入れてきた。それは、経済成長と低賃金労働を見込めたからだった。
 しかし、74年まで、我々は、それが国家の安定を揺るがすことになるとは気づかなかった。当時、ジスカールデスカン大統領の下で、74年に移民労働者の「家族呼び寄せ」が可能になり、国内に大きな変化が起きた。労働移民として入国した外国人が、さらに家族を仏に呼び寄せ、仏政府は労働者ではない人々にも仏国籍を与えたのだ。
 それから40年が経過した今、移民は我が国において日常化、あるいは大衆化した現象となった。数にするとおよそ30万人の外国人が毎年、仏に入ってくるようになった。平均2人の子供を持つ仏の家族に対し、移民によっては、5人の子供を持つことも稀ではない。
 現在、人口6,500万人のうち、1,500万〜2,000万人はムスリム移民で占められている。
われわれは、二重国籍を許可しているため、たとえば、アルジェリアで選挙が行われる際には、仏国籍を持つアルジェリア人80万人が投票する。しかも、彼らは、仏大統領を選ぶ権利も持ち合わせるのだ。
 このような事態を防ぐために、移民には制限を与えることが必要なのは明解だった。労働者として入ってきた移民と、家族呼び寄せで入ってきた移民がいるが、我々は彼らの衣食住、教育、医療の面倒まで見ている。失業者も、現在、数百万人に上る。これは文明上、「グラヴィッシム(深刻な問題)」と言えるだろう。
 最終的にテロに協力することになる
 モントルイユ(パリ郊外)のマリ移民は、パマコ(マリの首都)に次ぐ大きなコミュニティーを持っている。彼らにしてみれば、同じ人種で同じ言葉を話すため、仏に適応することなく、共同体を作り上げることができる。こうなると、同じ国の中で、構造的な危機を抱え込むことになる。
 さらに、イスラム化現象は、仏国内で止むことをしらない。
 私は、こう思う。
 殺戮を繰り返すテロリストに、ムスリム移民は最終的に降伏し、テロに協力することになるのではないか、と。なぜならテロリストは人々を簡単に殺すため、降伏するか殺されるかの選択になるからである。今日の仏社会は、基本的安全さえも侵されている。
 日本の現状は、まだ仏とは比較できない。人口1億2,500万人のうち、外国人移民が200万人。私は92年(小誌92年5月28日号)、日本が仏のように移民を大量に招くことを反対した。いま一度、やめた方がいいと進言したい。
 10年8月14日、靖国神社を訪問した。私は常に、ナシオン(国家)を念頭に置いている。それぞれの国における歴史やナシオンは侵されてはならない。ナシオンの下では、国の治安、自由、アイデンティティー、文化や言語は、永遠に守られていくべきなのだ。』
   ・   ・   ・   
 日本でも、起きないとは誰も言えない。
 それは、今の大人達が死んだ後の40年か50年後に起きる。
 今の大人は大金を手に入れて幸な生涯を終えるが、その後を生きる子供や孫はそのツケとして災難に見舞われる。
 幸せに死んだ人間には、痛くもかゆくもない、我関せずの災難に過ぎない。
 それが。今の大人である政治家や官僚や企業家が推進している、日本の1,000万人移民計画である。
 日本の子供や孫は、「経済の為」という大義で、今の自分だけの金儲けに奔走する嬉しそうな大人の顔をしっかりと覚えておく事である。

   ・   ・   ・   
 3月1日 イギリスのウィリアム王子は、日本に立ち寄ってから中国を訪問した。
 3月12日 イギリスは、中国主導のAIIBへの参加を表明した。
 ロンドン金融シティは、アメリカと日本が参加しないAIIBを梃子にして国際金融界の主導権を回復するべく、イギリス政府に参加する様に強く要請した。   ・   ・   ・   
 5月2日 産経ニュース「「歴史に終止符ない」とメルケル独首相 戦後70年で決意示す映像公開
 ドイツのメルケル首相(ゲッティ=共同)
 ドイツのメルケル首相は2日、同国にとって第2次大戦終戦から70年となる8日を前に、過去と向き合う決意を示す映像を政府ホームページで公開した。ナチスホロコーストユダヤ人大量虐殺)などを念頭に「われわれには注意深く敏感に対応する責務がある。歴史に終止符はない」と述べた。
 メルケル氏は、ドイツにあるユダヤ系の学校や幼稚園を警官が警備しなければならない現状は「恥」だと指摘。「歴史の知識は学校や社会で広めなければならない」と、歴史教育の重要性を強調した。戦後に移り住んだ移民に対しても、ドイツの「過去を共有する」よう求めた。
 また、10日にロシアのプーチン大統領とモスクワの無名戦士の墓を訪れることに言及。ウクライナ危機でロシアと対立していても「第2次大戦の犠牲者を追悼することは重要だ」と強調した。(共同)」
   ・   ・   ・    
 5月3日 産経ニュース「ホロコースト収容所で追悼式典 メルケル独首相「私たちは忘れない…」 
 3日、ドイツ南部ダッハウの収容所跡で献花するメルケル首相(ゲッティ=共同)
 ドイツ南部ダッハウにあるナチス強制収容所が米軍に解放されてから70年を迎えたことを記念し、収容所跡で3日、ドイツのメルケル首相や元収容者などが参加して追悼式典が行われた。メルケル氏は「私たちは忘れない。当時の犠牲者、私たち自身、そして次世代のために」と演説し、過去と向き合う姿勢を強調した。
 また、昨年起きたベルギーのユダヤ博物館のテロ事件などを例に、今もユダヤ人への憎しみが存在すると指摘。「決して目を閉じてはならない」と呼び掛けた。ダッハウの施設は、ナチスが政権掌握後の1933年に初めて設置した強制収容所。のちに設置された収容所のモデルになったとされる。
 鉄製の門扉にはドイツ語で「アルバイト・マハト・フライ(働けば自由になる)」との表示が取り付けられていたことでも知られる。表示はユダヤ人大量虐殺の収容所の象徴的なスローガンとなった。(共同)」
   ・   ・   ・   
 5月6日 産経ニュース「ドイツを揺さぶる戦後処理 財政危機のギリシャ賠償額36兆円と試算 独政府は「解決済み」
 【ベルリン=宮下日出男】ドイツは8日、第二次大戦での無条件降伏から70年を迎える。ナチス・ドイツの犯罪に対する謝罪や補償で国際社会の信頼を回復してきたが、ギリシャと賠償問題が再燃。背景には財政危機をめぐる駆け引きもあるとされ、政治状況に揺れる戦後処理の難しさを浮き彫りにしている。
 「法的に有効だ」。ギリシャのパブロプロス大統領は4月末、戦時中の占領に伴う損害の賠償請求について独メディアで語り、国際司法の場を含めた対応の必要性を強調した。ギリシャのチプラス政権は1月の発足後、「道徳的義務」として賠償請求の検討を表明しており、賠償額を約2787億ユーロ(約36兆円)と試算する。
 パブロプロス氏はガウク独大統領と早期に協議したいとも述べた。だが、ガウク氏は2日、別の独メディアで、何らかの対応の検討には賛意を示しつつも、賠償問題で「政府と異なる見解は述べない」とした。
   ◇
 独政府は1990年の統一時に旧東西ドイツが米英仏ソと結んだ「ドイツ最終規定条約」に基づき、賠償問題は「法的、政治的に解決された」との立場だ。
 ドイツは戦後分断されたため平和条約が結ばれず、国家間賠償の請求は延期されたが、規定条約は「ドイツへの権利と責任を終結させる」などと規定。ギリシャを含む当時の全欧安保協力会議(CSCE)も同年採択した「パリ憲章」で規定条約に同意したというのが、根拠となっている。
 ドイツは一方で国内法や2国間協定で、ナチスの迫害の被害者に多額の補償を実施。ギリシャにも支払っており、補償も決着済みとする。だが、ギリシャは請求権を放棄していないと主張。パリ憲章が規定条約を「考慮する」と表現するなど、ドイツの専門家でも法的に問題が解決したか否かについては議論が割れる。
 ただ、独側や国際司法機関がギリシャの要求を認めれば、他国に影響しかねない。「パンドラの箱を開ける」(専門家)ことは独側としては避けたい事態だ。
   ◇
 ギリシャの賠償問題は過去にも持ち上がったが、現政権は一時、国内のドイツ資産差し押さえをちらつかせる強硬さを見せた。欧州連合(EU)の金融支援再開に向けた協議が難航し、影響力を持つドイツを揺さぶったとの見方が大勢だ。
 独側は沈静化のための対応を模索し、歴史研究を目的とした両国間の基金拡充などが浮上。メルケル首相は2日、「歴史に終止符はない」とギリシャへの道義的責任を強調して配慮した。独誌シュピーゲルは「歴史は消えず、今後も利用される」とし、「政府は冷静かつ理解を持って応える方がよい」と指摘する。」
   ・   ・   ・   
 ギリシャは、2004年のアテネ五輪開会に向け開発ラッシュとなり、無計画的公共事業によってバブル景気に涌いた。
 バラマキ的放漫財政は、オリンピックが終わるや一転して不況となり、開発資金として海外に売った国債の返済が滞り始めた。 
 吉田健一郎(みずほ総合研究所上席主任エコノミスト)「ギリシャは01年、ユーロを導入し、資金を調達する環境が一気に改善した。つまり、ドイツなど他のユーロ圏諸国並みに金利が下がったのです。ギリシャではちょうど04年のアテネ五輪が決まった事もあり、バブル的な支出になった。その上、政治家が公務員の給料や年金を増やすポピュリスト(衆愚)的政策を取った事も財政収支の悪化に拍車をかけました」
 ギリシャ政府は、国際信用問題に発展する事を恐れて財政赤字を隠蔽しながら再建に努めたが、09年に財政統計の改竄が明らかになりギリシャ国債の信用をなくしギリシャ危機を招いた。
 オリンピック不況によって、開発ラッシュで借金をして事業を拡大していた企業は倒産した。
一見安定した優良企業と見られていた会社は、経費削減としてリストラを行い、平均給料を4割近くカットした。
 ギリシャ政府にいる過去5年間の財政緊縮策を行った結果、人口1,100万人の内121万人が失業した。
 国際通貨基金IMF)から融資を受けていた約15億ユーロ(約2,000億円)の返済期限は、6月30日であった。
 観光立国のギリシャには、国外に売る国有資産が少なかった。
 国際競争力のある技術を持たなければ、一見華やかで優雅に見えても、一瞬にして最貧国に陥る。
 観光だけで、国を豊かにし、国民に富をもたらす事は不可能である。
 チプラス首相は、銀行の取り付け騒ぎを防止する為に、6月28日に銀行の一斉休業を発表し、銀行窓口を閉じるように命じ、預金者がATMで引き出せる金額を1日60ユーロに制限した。
 柳田富美子「貯金から1日60ユーロしか引き出せないのは確実に不自由ではありますが、生活にそれほど変化はありません。ただ、パスタや豆、米を備蓄する人が増えており、スーパーの在庫が品薄になった商品もあります。ギリシャは小麦や牛乳も自給できない国。今後も銀行が再開されなければ、ますます物不足になるのでは、と心配です」
   ・   ・   ・   
 6月4日 産経ニュース「国連、疑惑放置で外部調査 仏軍兵士ら子供に性的暴行か
 フランス軍兵士らが駐留先の中央アフリカで子供に性的暴行を加えた疑いを持たれている問題で、国連が早い段階で疑惑を把握していながら迅速に対応しなかった可能性が浮上、国連は3日、外部調査を行うと発表した。
 AP通信によると、国連の調査官が昨年半ば、男児らから性的暴行に関する証言を得ていたにもかかわらず、人権担当の国連高官らは半年以上放置していたとみられる。一方、フランス当局に昨年7月に証言資料を提供した国連職員は、個人情報を漏らしたとして内規違反に問われているという。フランス当局はその後、性的暴行疑惑について捜査を始めている。
 潘基文事務総長は報道官を通じた声明で、国連の対応に問題があったとの指摘に「大変困惑している」とし、外部調査を通じて組織的な問題点を検証したいとしている。仏軍兵士らは国連の指揮下にはなかったという。(共同)」
   ・   ・   ・   
 6月23日号 ニューズウィーク誌日本版「フランスの子供は5人に1人が貧困状態
 フランスの子供の5人に1人が貧困ライン(1日1.25ドル)以下の暮らしを強いられている──そんなショッキングな統計が発表された。
 仏ユニセフ協会が先週発表した報告書には衝撃的な数字が並ぶ。貧困下で暮らす子供は300万人、スラム同然の地域に住む子供は9,000人、学校を中退する子供は毎年14万人にも上るという。
 なかでも移民の子供たちの生活は『容認し難いレベル』だとして、報告書はオランド政権に対策を迫っている。『報告書は、今すぐすねての子供たちのために、もっと効率的な対策を講じる必要があると警鐘を鳴らすはずだ』と、同協会のミシェル・バルザック会長は語る。
 1月に発表されたEUの統計機関ユーロスタットの統計でも、フランスの子供の貧困率は21%という結果が示された。
 ただ、EUの中にはもっとひどい国もある。スペインとイギリスの子供の貧困率は32.6%に上る。最下位のルーマニアに至っては48.5%の子供が貧困下で暮らしている。
 ダミアン・シャルコフ」
 世界のグローバル化によって、富の貧困格差は広がり、社会の弱者、特に移民の貧困下は各国でも酷い。
 その被害を受けるのは、何の罪もない幼気な子供達であった。
   ・   ・   ・   
 イタリアには、毎年1万人以上の難民が押し寄せている。
 国連の難民対策では、経済難民は強制送還してようが、政治難民は迫害の恐れがある為に人道上から受け容れる事を求めていた。
 イタリア経済は不況で、失業率は13%、若年失業率は46%に達していた。
 イタリア政府は、EU各国に対して、応分の負担として各国別の難民分配案を提案した。
 各国は、総論として難民救済には賛成するが、各論としては国家エゴとして難民引き取りを渋った。
 将来、イスラム過激派テロリストに成かもしれない難民の受け容れを恐れていた。
 人道的常識派は、ボニズモ(良い子主義)から、難民を受け容れてイタリア人並みの待遇を保証し、自活できる給料が得られる職を与えるべきだと訴えていた。
 イタリア政府は、難民が溢れて犯罪が多発し治安が悪化する事を防ぐ為に、難民一人につき1日35ユーロ(約5,000円)を国民の税金から支出して一般家庭に引き取って貰う案を検討した。
 つまり、難民を家庭で面倒を見てくれれば補助金を出すという案であった。
 だが。幾ら補助金を貰っても、職もなく、言葉も通じず、信仰・価値観・食文化・生活習慣など何から何まで異なる異民族の貧しい難民を受け容れる一般家庭は少なかった。
 特に。年頃の娘を持つ家庭は、身の安全が確保できないとして拒絶した。
 家族を抱えて失業している国民にとって、自国民救済に税金を使わず、縁もゆかりもない難民救済の為に国費を使うのは納得がいかなかった。
 国が富、国民が豊かであったら、誰も文句をいはないどころか進んで困っている人々を助けるが、国が貧しく、国民が苦しい時は他人どころではなかった。
 人道派有識者と一般国民との考えは異なり、イタリアが右傾化したのではなく、現実生活問題として排他的風潮が広がっている。
 イスラム教過激派による狂気的惨殺事件や歴史的文化遺産破棄などが報じられるや、一般国民の難民拒否反応は強くなる一方であった。
   ・   ・   ・   
 6月25日 産経ニュース「【ボストン爆弾テロ】死刑を宣告 「取り返しつかない」…被告は初めて謝罪
 24日、ジョハル・ツァルナエフ被告を乗せて走る車両(AP)
 【ニューヨーク=黒沢潤】2013年に3人が死亡し260人以上が負傷した米ボストン・マラソン大会での爆弾テロ事件で、ボストン連邦地裁は24日、大量破壊兵器使用などの罪に問われたチェチェン系移民、ジョハル・ツァルナエフ被告(21)に死刑を正式に宣告した。陪審が5月、量刑評議で死刑を決定していた。被告は控訴する見込み。
 被告は死刑宣告に先立ち、「人々の命を奪い、(遺族らに)苦痛を与え、取り返しのつかない被害を与えたことを申し訳なく思う」と法廷で初めて謝罪した。
 判事は「あなたの名前が話題になるたびに人々が思い起こすのは、あなたが犯した悪事にほかならない」と断罪した。
 爆弾テロで左足を失った女性のレベッカ・グレゴリーさんは「(事件で)人々は団結し、ボストンはより強くなった」と強調した。」
   ・   ・   ・   
 7月7日 ニューズウィーク誌日本版「難民到来に悲鳴
 スイスがイタリアを非難
 スイス南部ティツィーノ州のゴビ知事が、イタリアとの国境封鎖も辞さないと息巻いている。アフリカ大陸からイタリアに渡った難民たちが、スイスに押し寄せいることが原因だ。そんな事態を招いたのは、イタリア政府がEUの規則を遵守していないためだとゴビは訴える。
 ゴビによれば、イタリアの国境を越えてスイスに入国している難民認定希望者と不法移民の数は、昨年に比べて2倍に増えた。急増した理由の1つは、フランス政府がイタリアとの国境の警備を強化し、入国者を制限する措置を決定したことだ。
 フランスやスイスをはじめ欧州の多くの国が署名しているシェンゲン協定に基づけば、欧州の国家間はパスポート検査なしで移動できる。しかし、イタリアが遵守していないとゴビが批判するのはダブリン条約だ。同条約では、難民認定希望者がEU内で最初に入国した国に認定手続きの義務をかしている。今回の場合は、アフリカ難民が最初に足を踏み入れたイタリアがその責任を負う・・・はずだが、数の多さに対処が追い付いていない。あふれた難民がスイスなどに押し寄せている。
 国境間での難民の押し付け合いにならなければいいが」
   ・   ・   ・   
 7月29日 産経ニュース「英仏海峡トンネルに不法移民殺到、豊かさ求めて英国へ
 29日、フランス北部カレーで、ユーロトンネルの近くを歩く移民ら(AP)
 【ジュネーブ=内藤泰朗】フランスから英国に渡ろうとする中東やアフリカからの不法移民が、英仏間のドーバー海峡を通る鉄道用トンネルに連日のように殺到している。英政府は29日に緊急対策会議を開いたが、深刻化する移民問題に出口は見えない状況だ。
 英BBC放送などによると、フランス側の港町カレーでは29日未明から早朝、約1500人の不法移民が列車に積まれて英国に向かうトラックの荷台に乗り込もうとするなどし、警備に当たる警察との間でにらみ合いとなった。
 この騒動で、スーダン人の若い男性がトラックにひかれて死亡した。7月だけで、計9人が渡英しようとして死亡した。
 28日未明から早朝にも、過去最多の約2千人の不法移民が殺到。トンネルは一時麻痺状態に陥った。
 移民たちの多くは、エチオピアエリトリアスーダンアフガニスタンなどから戦乱を逃れてきた人たちで、豊かさを求めて英国を目指す。人身売買を行う英国の犯罪集団が手引きしている場合があるという。
 トンネルに集まる背景には、ドーバー海峡を横断するフェリーへの乗り込みが警備強化で困難になったこともあると指摘される。
 英政府は仏当局に700万ポンド(約14億5千万円)を支払い、フェンス強化を図ることで合意したが、取り締まりに英軍派遣を求める声も出ている。」
   ・   ・   ・   
 8月4日号 ニューズウィーク誌日本版「難民への襲撃をあおるドイツの不寛容
 難民の急増が地域住民との軋轢を生んでいる
 7月半ば、ドイツ・ミュンヘン北部の村で以前ホテルだった建物を狙った銃撃事件が発生した。この建物はドイツへの移住を希望する難民67人が暮らす収容施設(襲撃時には全員が外出中)。事件が起きたのは、近隣住民1,200人が難民受け入れに反対する願書を提出した直後のことだった。
 今年ドイツに流入する難民の数は昨年の2倍以上の45万人に達するとみられており、ドイツ国民の反移民感情は高まる一方だ。難民収容施設への攻撃は12年には年間24件だったが、今年は1〜3月だけで71件に達している。
 反移民を掲げるネオナチ系組織が、グーグルの地図サービスを利用した難民居住地の位置情報をネット上に流布させたことも襲撃が増加している一因かもしれない。グーグルは『憎悪をあおる』コンテンツは認めないとして、『わが家の裏庭に難民収容施設はいらない』と題された問題の地図を既に削除したとしている。だが、いったん燃え上がった反移民感情の火を消し去るのは容易ではない。」
   ・   ・   ・   






   ・   ・   ・