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2022年5月21日06:49 MicrosoftNews Reuters「米、国連人権弁務官の新疆視察を懸念 「正確な検証かなわず」
© Reuters/Denis Balibouse 米、国連人権弁務官の新疆視察を懸念 「正確な検証かなわず」
[ワシントン 20日 ロイター] - 米国務省のプライス報道官は20日、バチェレ国連人権高等弁務官による新疆ウイグル自治区を視察を巡り「深く懸念している」と述べた。
中国外務省は、バチェレ氏が23─28日の日程で訪中すると発表した。国連人権高等弁務官が中国を訪れるのは2005年以来となる。
これについて同報道官は「中国が新疆ウイグル自治区の人権状況について、完全かつ操作されていない検証を行うために必要なアクセスを認めるとは思っていない」とした。
米国はこうした懸念を中国とバチェレ氏側に伝えたという。」
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5月21日11:12 MicrosoftNews KYODONEWS 共同通信「米、中国の新疆訪問制限を懸念 国連人権弁務官の沈黙批判
© KYODONEWS バチェレ国連人権高等弁務官
【ワシントン共同】米国務省のプライス報道官は20日の電話記者会見で、バチェレ国連人権高等弁務官が予定している中国新疆ウイグル自治区訪問について、中国政府に行動を制限されるとの懸念を表明した。バチェレ氏についても「中国政府が新疆で人権侵害をしている疑う余地のない証拠があるのに沈黙している」と批判した。
中国外務省は20日、バチェレ氏が中国政府の招待で23~28日に訪中すると発表。米政府や人権団体は、人権侵害はないとする中国側の宣伝に利用される恐れがあると警戒を強めている。
プライス氏は「完全な評価のために必要な立ち入りを中国が認めるとは思えない」と述べた。」
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5月24日13:01 MicrosoftNews 毎日新聞「「逃げる者は射殺」 中国のウイグル族「再教育施設」内部資料が流出
© 毎日新聞 提供 テケス看守所内部を撮影したとされる写真。収容者が手錠、足かせ、覆面をつけられ連れ出されている。訓練とみられる。画像データによると、撮影は2018年9月25日午後4時31分=「新疆公安ファイル」より
中国新疆ウイグル自治区で少数民族のウイグル族らが「再教育施設」などに多数収容されている問題で、中国共産党幹部の発言記録や、収容施設の内部写真、2万人分以上の収容者リストなど、数万件の内部資料が流出した。「(当局に)挑む者がいればまず射殺せよ」などと指示する2018年当時の幹部の発言や資料からは、イスラム教を信仰するウイグル族らを広く脅威とみなし、習近平総書記(国家主席)の下、徹底して国家の安定維持を図る共産党の姿が浮かぶ。
今回の資料は、過去にも流出資料の検証をしている在米ドイツ人研究者、エイドリアン・ゼンツ博士が入手した。毎日新聞を含む世界の14のメディアがゼンツ氏から「新疆公安ファイル」として事前に入手し、内容を検証。取材も合わせ、同時公開することになった。
幹部の発言記録は、公安部門トップの趙克志・国務委員兼公安相や自治区トップの陳全国・党委書記(当時)らが会議で行った演説。特に陳氏の発言記録は「録音に基づく」とあり、正式な文書にまとめられる前の感情が交じった言葉が並んでいる。
収容政策で重要な役割を果たした陳氏は17年5月28日の演説で、国内外の「敵対勢力」や「テロ分子」に警戒するよう求め、海外からの帰国者は片っ端から拘束しろと指示していた。「数歩でも逃げれば射殺せよ」とも命じた。
また、18年6月18日の演説では、逃走など収容施設での不測の事態を「絶対に」防げと指示し、少しでも不審な動きをすれば「発砲しろ」と命令。習氏を引用する形で「わずかな領土でも中国から分裂させることは絶対に許さない」と述べ、「習総書記を核心とする党中央を安心させよ」と発破を掛けていた。
内部の写真が流出したのは、自治区西部イリ・カザフ自治州テケス県の「テケス看守所(拘置所)」とされる収容施設。抵抗や逃走防止の訓練とみられる様子などが撮影されている。
写真では、手錠や足かせ、覆面をつけられ連れ出された収容者が、「虎の椅子」と呼ばれる身動きができなくなる椅子で尋問を受けている。また、銃を持つ武装警察らが制圧訓練をしているとみられる写真や、収容者が注射のようなものを受けている写真もある。
これらは、中国当局が過激思想を取り除くためなどとして運用した「再教育施設」の元収容者が証言した内容とも一致した。
収容者のリストには、身分証番号や収容の理由、施設名などが記されている。主に自治区南部カシュガル地区シュフ県在住のウイグル族など少数民族のもので、ゼンツ氏は、数千人分を含む452枚のリストを検証。17〜18年の時点で、シュフ県の少数民族の成人のうち12・1%(2万2376人)以上が「再教育施設」、刑務所、拘置所に何らかの形で収容されていると推計した。別に警察署などで撮影された収容者約2800人の顔写真も流出した。
資料を見ると、1980、90年代にモスクでイスラム教を学んだなどとして17年に拘束され、テロ行為の準備罪で懲役15年の判決を受けたケースなど、テロとの結びつきが疑問視されるものが目立つ。中国当局が少しでも宗教色があると判断すれば「再教育施設」や刑務所に収容しているケースが多いとみられる。
この問題をめぐっては、国連のバチェレ人権高等弁務官が23日から6日間の日程で中国を訪問中だ。欧米諸国が人権侵害を指摘する自治区を訪れる。しかし、中国側は「政治的に利用することに反対する」として、人権問題の調査が目的ではないと強調している。国連外交筋は「(何も問題はないという)中国側の宣伝に利用される危険がある」と警戒を示している。
中国政府は「職業技能教育訓練センター」と呼ぶ「再教育施設」について、イスラム教の過激思想の影響を受けた人物によるテロ行為を防ぐために設置し、19年後半に運用を終えたとしている。中国語の学習や食品加工などの職業訓練を行ったとも主張。欧米からの「ジェノサイド」との指摘には「荒唐無稽(むけい)で、下心あるデマだ」と反論している。
流出文書を検証した14のメディアは、内容について共同で中国外務省にコメントを求めた。
日本時間24日午前9時段階で回答はないが、在米中国大使館の報道官は問い合わせに対し「新疆に関する問題は本質的に反テロ、脱過激化、反分裂主義にあり、人権や宗教問題ではない」と強調。「深刻で複雑なテロ対策の状況に直面し、新疆は、断固とした強固で効果的な脱過激化の措置を多数講じてきた。その結果、新疆では数年間連続して暴力的なテロ事件は発生していない。新疆は現在社会の安定と調和、経済の発展と繁栄を享受している」と回答した。個別の質問には答えなかった。【ニューヨーク隅俊之】
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流出した内部資料は、情報提供を受けた世界の14のメディアが取材・確認を進めた上で、取材結果を共有して検証の精度を高めた。
ゼンツ氏によると、資料は新疆ウイグル自治区南部カシュガル地区シュフ県と西部イリ・カザフ自治州テケス県の公安当局のコンピューターに保存されていたもので、第三者がハッキングを通じて入手し、ゼンツ氏に提供したと説明している。
14のメディアは、収容者リストに載っている人の家族への取材や流出写真の撮影情報の確認、衛星写真との比較、専門家への鑑定依頼などを行った。毎日新聞は検証で確認された情報の信ぴょう性と社会的意義から報道する価値があると判断した。
今回の報道に参加したメディアは以下の通り。
BBC News(英)▽ICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)▽USA TODAY(米)▽Finnish Broadcasting Company YLE(フィンランド)▽DER SPIEGEL(独)▽Le Monde(仏)▽EL PAIS(スペイン)▽Politiken(デンマーク)▽Bayerischer Rundfunk/ARD(独)▽NHK WORLD-JAPAN(日本)▽Dagens Nyheter(スウェーデン)▽Aftenposten(ノルウェー)▽L'Espresso(イタリア)▽毎日新聞」
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5月24日19:56 MicrosoftNews KYODONEWS 共同通信「新疆収容施設の建設、習氏が指示 英BBC報道、目標200万人
© KYODONEWS 高い塀や鉄条網、監視塔を備えた施設=2021年5月、中国新疆ウイグル自治区アルトゥシュ(共同)
【北京共同】英BBC放送電子版は24日、中国新疆ウイグル自治区で少数民族の収容施設を建設するよう習近平国家主席が指示していたとする内部資料の内容を報じた。2018年当時の記録で、「過激な思想」を持つ200万人を収容することが目標だったという。中国の人権状況に関する国際社会の懸念がさらに高まりそうだ。
内部資料は政府幹部の発言記録など複数あり、新疆の警察のコンピューターから流出したという。趙克志公安相が18年6月に新疆を訪れた際に演説し、収容のための施設建設や資金増額の「重要な指示」を習氏が出したと称賛していた。」
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5月31日12:38 MicrosoftNews 時事通信「中国に利用された国連高官=ウイグル視察に批判噴出
© 時事通信 提供 中国の習近平国家主席(右)とバチェレ国連人権高等弁務官のオンライン会談の様子を伝える国営中央テレビの画面=25日(同テレビ電子版より)
【北京時事】バチェレ国連人権高等弁務官による中国・新疆ウイグル自治区の視察に対して、国際社会から批判が噴出している。米欧は少数民族ウイグル族に対する人権侵害を問題視するが、習近平国家主席はバチェレ氏との会談で「人権を口実に内政干渉するな」と言明。バチェレ氏は、人権侵害を否定する中国の宣伝工作に利用された格好となった。
バチェレ氏は23~28日に訪中し、自治区の区都ウルムチと西部カシュガルを視察した。自治区トップの馬興瑞・共産党委員会書記と会談したほか、刑務所などを見て回った。中国外務省によれば、綿花畑の視察や宗教関係者との対談も行った。
ただ、バチェレ氏が自治区に滞在したのは2日間だけ。視察の様子は非公開で、人権侵害の実態は全く明らかにされなかった。
米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、中国政府はバチェレ氏の訪問に先立ち、ウイグル族らに対し、拘束や抑圧など「国家の秘密」を話さないよう指示。海外在住のウイグル族にも、新疆に残る家族を通じ、行方不明者に関する情報発信をやめるよう圧力をかけたという。
中国政府はバチェレ氏の訪問受け入れに当たり、「交流と協力の促進」が目的だと説明していた。バチェレ氏は28日のオンライン記者会見で「今回の訪問は調査ではなく、直接対話を持つ機会だ」と述べ、中国側への配慮を隠さなかった。
これに対し、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチのケネス・ロス代表はツイッターで「密室での(バチェレ氏との)会話はまさに中国側が望んでいるもので、ウイグル族らへの激しい抑圧を終わらせる圧力にはならない」と非難。ブリンケン米国務長官は声明でバチェレ氏の視察に不満を示し、松野博一官房長官も「国際社会から異論が多く出ている」と苦言を呈した。
習政権は今回の視察で自治区での人権侵害が否定されたと位置付けている。中国外務省の馬朝旭次官は28日の声明で「虚偽情報による中国への中傷や攻撃に断固反対する」と主張した。」
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