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令和4年5月号 正論「中華考現学 天沼康
女性蔑視から抜け出せない社会
『我在美国是美国人 我在中国是中国人 我在烏克蘭是日本人(私は米国では米国人、中国では中国人、ウクライナでは日本人)』。最近こういうネットジョークが流行ったそうだ。前半の2つはこのほど北京冬季五輪に出場した米中に両親を持つ谷愛凌選手の言葉で、彼女は国籍問題を曖昧にしたまま中国チームとして出場し金、銀メダルを獲得した。
では『ウクライナでは日本人』とは何か。これはロシアのウクライナ侵攻が始まり、同国内に残っていたある中国人が残した言葉だ。中国のSNS、微信(ウェイボー)に公開された3分ほどの動画で、この男性はウクライナで中国人と名乗ると危害が加えられる恐れがあるため、『(私は)日本人』と嘘をついたと話している。
なぜそうなったのか。ロシアの侵攻を受け、中国のネットでは『幸災楽禍(他人の不幸を喜ぶ)』コメントが多数登場した。そのほとんどの内容は、『〝人道主義〟から戦争で家族を失ったウクライナ女性を引き取りたい、ただし18~25歳の美女に限る』といった、破廉恥極まりない内容だった。
ところがこの書き込みが、ウクライナのメディアでも報じられたため、反中感情が高まってしまった。この男性は、『戦争でどんどん死ねばウクライナ人の嫁さんが手に入るなどと書き込んだ連中よ、お前らは畜生だ!もし中国人が殺されたら、全てお前らのせいだ!』と語った。
一連の書き込むの中には、最近中国で社会問題化した女性の人身売買事件に関するものもあった。いわく『ウクライナの美女を受け入れて、嫁不足の問題を解消しよう。豊県の独身男も妻を買う必要がなくなるだろう』というものだ。
江蘇省徐州市の豊県という村で首に鎖をつながれた女性が見つかり、女性が村の男に売り飛ばされ8人の子どもを産まされて精神を病んでしまって、という衝撃的なニュースは海外メディアも注目した。ウクライナの女性にせよ、鎖につながれた女性にせよ、女性を男性の所有物のように扱う男尊女卑の文化が深く中国社会に根付いていることが図(はか)らずも露呈した。
この問題で中国出身の女友達の意見を聞くと、こんな答えが返ってきた。
『根底には中国の女性蔑視の文化があると思います。ただ自国より強そうな国、例えば米国の女性に関してはこのような品のない発言はほとんど見られません。一方、日本の女性に対してはよくあります。この風潮は日本で自然災害が起きるたびに、中国のネットで「日本人難民を受け入れるべきか」が飽きないわだいとして繰り返され、なかでも「若い日本女性だけはもらう」という意見が目立ちます』
『中国のネット民は常習的に、自国より弱い立場にあると思われる国の女性に対して品のない言葉を浴びせることを楽しんでいるのです。今回、ウクライナが「強いロシアに叩かれる」ことを面白がり、以前から日本人女性に吐いてきた言葉をウクライナの女性にも吐いたことがネットで伝わり、ウクライナ人の怒りを買ってしまったのです』
もちろん、蔑視の矛先は、自国の弱い立場の女性に向けられている。『鎖につながれた徐州のあの女性は中国人男性が心の中にこのように女性を自分の所有物のように支配する相手の象徴的な存在のように思います』と、彼女は語った。
中華民国期の有名な思想家、胡適は『女性もまた人である』との文章を残したと、最近ある微信の文章が紹介している。この中で『中国が今日のようなひどい状況になったのは、我々の祖先が女性に対してすまないことをしてきたからだ。我々は女性を牛馬のように、更には奴隷のように働かせているのだ』と述べている。
胡適は纏足(てんそく)の廃止を主張、教育を通じて女性の解放と地位向上を呼びかけたが、これが100年前の発言とは思えないことに、中国の伝統社会の宿痾(しゅくあ)が見て取れる。」
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1945年の敗戦時、日本に帰る為に中国内を逃げ回った日本人引揚げ女性を襲ったであろう悲惨。
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日本人は、「論語読みの論語知らず」で、中華儒教の本当の怖さを知らない。
日本の儒教は論語儒教で、中国や朝鮮の正統儒教からすれば異端儒教である。
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中国の常識は、「仇を恩で報いる」は嘘で、「恩を仇で返す」が本当である。
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令和3(2021)年に放映された「令和版日本沈没」で、中国共産党が数千万人の日本人難民を受け入れる決断をしたが、中国が日本人難民を受け入れたのは人道主義からではなかった。
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中国、中国共産党の恐ろしさは、ウイグル・チベット・内モンゴルだけではなく香港や法輪功を見れば明らかである。
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