🦎29」─4・②─米・アリューシャン列島に中国の触手。氷上のシルクロード構想は中ロ連携。~No.95 

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 2025年5月21日 YAHOO!JAPANニュース テレビ朝日系(ANN)「米・アリューシャン列島に中国の触手 「氷上のシルクロード」構想とは? ロシアと連携
 アメリカ・アラスカ州アリューシャン列島という地域で、中国が進出を強めている。米中の新たな火種となるのではないかという懸念が高まっているが、その背景にはどのような思惑があるのだろうか。
 【画像】緊張高まる 米・アリューシャン列島とは?
■中国の軍事防衛ラインに設定?
 アメリカ領のアリューシャン列島は、ベーリング海と太平洋を隔てていて、西はロシア・カムチャツカ半島、東はアメリカ・アラスカ半島に至る。ロシア領とアメリカ領が目と鼻の先に位置する地域である。約150の小さな島が約2000キロにわたり連なる、弓なりに曲がっている列島だ。この列島は中国から見ると北極海への出入り口ともいえる。
 3月に発表されたアメリカ国家情報長官室の「世界の脅威に関する年次報告書」では、中国軍がグアム、ハワイ、アラスカを含む太平洋の中国本土周辺に対して長距離精密攻撃を行う能力を持っていると指摘されている。アラスカに中国が進攻する可能性を示唆し、警戒を強めている。
 実際、中国はアリューシャン列島への進出を強めている。
 アメリカの外交雑誌「フォーリン・ポリシー」によれば、2022年や去年7月など、たびたび中国軍の船がこの列島周辺で確認されている。去年9月には中国海警局とロシア沿岸警備隊が合同演習を行った。さらに、中国が拠点にしようとする動きも出ている。
 アメリカの海事業界紙「マリタイム・エグゼクティブ」によると、アラスカ州選出のサリバン上院議員は先月、上院議会の公聴会で「中国軍がバックにいるとみられる海運会社が、アリューシャン列島のアダック島を管理しているアメリカのアリュート社に接触し、リース契約の交渉に関心を示している」と証言したという。
 背景には、中国がこの列島を自国の防衛ラインに設定していることが関係している。
 中国は勢力圏を確保するため、独自の軍事防衛ラインを設定していて、「第1列島線」などと呼ばれている。
 「フォーリン・ポリシー」によれば、中国はアリューシャン列島を「第1列島線」の一部と見なしている可能性もある。そうなると、太平洋上の広大な地域を自らの軍事防衛ラインと考えていることになる。
 1980年代に第1列島線という防衛ラインを提唱したとされる、当時の中国海軍司令官・劉氏は、第1列島線について「アリューシャン列島から台湾、フィリピンへ金属の鎖のように連なっている」と定義していたともいわれている。この地域で影響力を強めることが長年の戦略だと見ることもできる。
■大幅コストカットが可能に
 中国は巨大経済圏構想「一帯一路」を推し進めているが、北極圏を巡る新たな構想も打ち出している。
 そもそも一帯一路では、中国からヨーロッパまで陸路でつなぐ物流ルートを「陸のシルクロード」と呼び、ヨーロッパまでを海上航路でつなぐ物流ルートを「海のシルクロード」と呼んでいる。
 これに加えて、北極海を経由した航路上の経済開発や、インフラ建設などをロシアなどと展開する「氷上のシルクロード」を構築する構想も打ち出している。
 「フォーリン・ポリシー」によれば、中国は北極圏に位置していないものの、自らを「北極圏大国」と宣言しているという。
 北極海を経由することで大幅なコストカットが可能になるという。
 日本の国土交通省が発表した日本のケースでは、ドイツのハンブルク港まで現在の航路だと約2万1000キロを移動しなければならないが、仮に北極海航路ができた場合は、約1万3000キロで済む。
 つまり航行距離は約6割に短縮でき、船舶の燃料費など輸送コストも縮小できるうえ、海賊に襲われるリスクも少ない。これは中国にも当てはまるといい、そのため中国が北極海ルートの開拓に力を入れているという見方もある。
 (「大下容子ワイド!スクランブル」2025年5月21日放送分より)
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