🐼5」─1─中国共産党政府の“ウイグル強制収容所” 奇跡の生還者が日本で衝撃な証言を行う。~No.8 @ 

   ・   ・   ・   
 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 日本人とは如何なる人間なのか。
   ・   ・   ・   
 2018年12月8日 Mmsnニュース FNN.jpプライムオンライン「8カ月鎖で縛られ続けた日々 中国“ウイグル強制収容所” 奇跡の生還者が衝撃の証言 」
 ”動物のように”縛られ、壮絶な拷問
 中国・新疆ウイグル自治区で、100万人のウイグル族が再教育施設に拘束されているとする問題で、施設の元収容者が来日し、衝撃の実態を語った。
 「地面に固定された鉄製の椅子に手足を鎖で縛られ、24時間、4日間、拷問を受けた」
施設での状態を再現するため手足を鎖で縛ったオムル・ベカリさん(42)は、淡々と話し始めた。
 新疆ウイグル自治区出身でカザフスタン国籍のオムルさんは、2017年に8カ月にわたり中国当局に身柄を拘束されながら奇跡的に解放された。大阪市内でアムネスティ・インターナショナルが開いた講演会で、収容生活の実態を語った。
 2006年にカザフスタンに移住しカザフ国籍をとったオムルさんは、旅行会社の副社長を務めるなどビジネスに力を発揮していた。しかし、2017年3月、仕事で中国を訪れた際にそれは起きた。新疆ウイグル自治区トルファンにある実家に立ち寄ったところ、突然、現れた5人の警察官に手足を縛られ、頭に黒い袋をかぶされて連行されたのだ。
そこからは地獄の日々だったという。”国家分裂を図った””テロ行為に加担した”という罪を自白するよう責められ、拒否すると拷問が4日間も続いた。その後、”動物のように”コンクリートの壁に固定された鎖で脚をつながれた状態で3か月過ごした。
 精神的拷問もあった。中国国歌や中国共産党をたたえる歌を繰り返し歌わされたり、イスラム教が禁じる豚肉を食べるよう強制されたりした。
 施設には、同じように鎖で縛られた10代から90代までの男女がいたという。オムルさんは、自分はカザフ国籍で、大使館や弁護士、家族に連絡したいと訴えたが許されず、7カ月と10日、24時間縛られた状態で過ごすことになった。
 中国政府「テロを防ぐ教育施設」 
 ウイグル族は1,100万人いるとされるが、国連や人権団体などは100万人が拘束されていると指摘する。約10人に一人の割合だ。中国当局は施設の存在を否定してきたが、2018年10月、施設を職業訓練や中国語学習を行う”職業技能教育訓練センター”と定める条例を施行し存在を認めた。
 自治区高官は、中国メディアに対し「テロや宗教的過激主義がはびこる土壌を取り除くのが目的」とし、「職業訓練を通じ多くの人が自らの過ちを反省し、テロ主義や宗教過激主義の本質と危険をはっきりと認識し、過激主義の浸透に抵抗する能力を高めた」と拘束を正当化した。また、「異なる民族や信仰の、風俗・習慣を尊重し、栄養豊富な食事も提供され、最大限に人々の要求を満たすよう保証している。」と強調した。
 この条例は2017年に制定された、男性がひげを“異常に”伸ばすことや、女性が公の場で顔を覆うブルカをつけることなどを禁止した、”脱過激化条例”を改正したものだ。10月には区都ウルムチの検察当局が”イスラム化の氾濫を防ぐ決起大会”を開き、イスラム教の影響を排除すると宣言するなど、テロ防止の名の元でイスラムの文化や慣習を規制する動きが加速している。
 毎日、“共産党習近平礼賛”を強制
 オムルさんは、連行から7カ月後、“職業技能教育訓練センター”に移された。15㎡ほどの部屋に、手足を鎖で縛られた40〜50人がいた。シャワーはなく、食事も睡眠もトイレも同じ部屋だった。
 4時:起床。1時間ほど布団をきっちり四角に畳む練習。
 5時:共産党や国家をたたえる歌を歌う。
 6時:全員が壁に向かい一列に並び、スピーカーから流れる国歌を一緒に歌う。
 7時:朝食(饅頭1つとお粥か野菜スープ)
 8時:共産党を称える歌を繰り返し歌う。中国のウイグル政策の素晴らしさ、分離独立主義者や過激主義者の定義など、プロパガンダ政策を繰り返し勉強。
 12時:昼食(朝食と同じ)。食事前に「共産党がなければ新しい中国は無い。社会主義は素晴らしい」などの歌を繰り返す。食事が来ると全員で「党に感謝、国家に感謝、習近平に感謝、習近平の健康祈る、国家の繁栄祈る」など、大声で3回、きっちり声が出るまで繰り返し、食事。午後も、プロパガンダ学習を繰り返す。
 トイレには、決められた時間にしか行けず、2〜3時間待つこともあった。学習と会話は全て中国語。カザフ人のオムルさんは拒否したが、従わないと拷問を受けた。豚肉を食べることを拒否しても同様だった。
 拷問は、警官が持つ棒で20回ほど背中を殴られ、壁に向かって24時間まっすぐ立たされる。固定された鉄製の椅子に座り、手足を椅子に鎖で縛った状態で24時間。2日も3日も、反省の態度を示すまで縛られ、食事も水分も与えられない。5㎡ぐらいの真っ暗な部屋に24時間閉じ込められたり、真夏に暑い場所にパンツ1枚で立たされたり、冬に氷の上に裸足で立たされ水をかけられることもあった。天井から両手を吊るされ、汚水の池に首まで浸からされた人も見たという。
 頻繁に人が入れ替わったが、連れていかれた人がどうなったか、一切分からない。病気で亡くなる人もしょっちゅういた。同じ部屋の2人が目の前で死ぬのを見たという。
 生きて出られる人はほとんどいないとされる中、オムルさんはカザフ政府の関与で、2017年11月奇跡的に解放された。115キロあった体重は、8カ月で60キロにまで落ちていた。
 「ナチスによる迫害を描いた映画に登場する極度にやせた捕虜のようだった」
 家族も・・著名人も次々と拘束
 オムルさんの家族や兄弟も収容された。80歳の父親は、公務員を定年し年金生活をしていたが、収容された。中国語も話せる老人が“職業訓練、中国語訓練”の施設に収容されたのだ。父親は9月に施設内で亡くなったが、遺体は返されなかった。葬儀も、墓を建てることも出来ない。「なぜここまでやるのか」
 オムルさんは言う。「中国政府は、施設の映像をニュースで放送し教育センターだと宣伝したが、施設には、有名な大学教授、教師、弁護士、医師、成功したビジネスマンがいた。そんな人達に今さら何を訓練するのか」
 現代中国史が専門で、講演会でこの問題を解説した明治大学兼任講師の水谷尚子氏によると、元々はイスラム学を学んだ人、イスラムの宗教指導者などが収容されてきた。しかし、現在は、ウイグルの文化や学術を担う知識人、ウイグル人の中でもトップクラスの人達、例えば著名な学者、作家、音楽家、ジャーナリスト、詩人、ミュージシャン、スポーツ選手、経済を支える著名人が収容されているという。海外で学んだ人達も少なくなく、日本に留学し帰国して新疆の教育に携わった、日本とつながりの深い人もいる。
「多くの知識人やウイグル族の文化を支えてきた人が捕まっている。彼らがいなくなったら、今後、何十年経たないとウイグルの文化や社会が回復しない」。
 中国政府の強硬姿勢の理由は
 水谷氏は、強硬姿勢の背景に中国政府が進めるシルクロード経済圏構想”一帯一路”政策を挙げる。新疆ウイグル自治区は、石油など資源が豊富で、多くの国と国境を接する軍事・政治の要衝でもある。一帯一路のために支配権は欲しいが、ウイグル人に発言権は与えないと示すために強硬策をとっているのでは、と指摘する。
 国際社会の批判は強まっている。アメリカの議員グループが中国政府への経済制裁を求めているが、11月、中国の駐米大使はロイター通信に対し、「人権侵害を理由に当局者に制裁をするなら報復する」と答えるなど、国際社会の声に耳を傾ける様子はみられない。
外国で暮らすウイグル人も恐怖の中に
 日本にも多くのウイグル人が暮らす。あるウイグル人男性は、「家族や知人が今無事なのかどうか分からない」と話す。自分から連絡はしないという。それが原因で中国政府に目をつけられる恐れがあるからだ。それでも「家族への思いと、民族を思う気持ちは別だ」とも話し、この問題を多くの人に知ってもらおうと活動しているという。水谷氏によると、外国で暮らすウイグル人のほとんどの人が、家族か友人か知人が収容されているという。
オムルさんは、今も警官に追われ拷問される夢を見るなど、精神的影響は消えないという。
 「日本人は平和な時代、社会に暮らしているのでピンと来ないかもしれないが、こういうことが起きているのが現実。中国による民族浄化の犯罪を止めないといけない。中国は自ら止めることはないと思う。日本や国際社会は、人間として生きる権利が保障されるよう支援してほしい」(執筆:FNN上海支局 城戸隆宏)」
・・・