☭45」─2・A─東京五輪。中ロは合同軍事演習で準同盟化。矛先は日米安保、そして北方領土4島。~No.184 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・    
 現代の日本人は、民族的な歴史力・文化力・伝統力・宗教力がなく、地政学や戦争学はもちろん平和学さえ理解できない。
 ロシアは、中国共産党政府同様に日本の友好国にはなれない。
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 2021年8月10日14:12 MicrosoftNews 乗りものニュース「中国製“装輪戦車”に乗るロシア兵!? 合同演習で見せた砲弾積載から砲塔操作の様子まで
 © 乗りものニュース 提供 中国の11式105mm装輪突撃車とその前に整列したロシア陸軍の兵士。奥には08式歩兵戦闘車も(画像:ロシア国防省)。
 ロシアにはない105mm口径砲搭載の装輪戦闘車両
 ロシア国防省は2021年8月3日(火)、中国中央部にある寧夏回族自治区(ねいかかいぞくじちく)で行われている合同演習「シブ/インタラクション2021」における様子を公開、そのなかで中国側の各種装備を体験する様子をTwitterツイッター)やFacebookフェイスブック)などの公式SNSで公開しました。
 公開されたのは、11式105mm装輪突撃車や08式歩兵戦闘車などで、特に前者については砲塔内部の様子も披露されています。
 ロシア国防省によると、今回、中国軍と演習を行っているのは東武軍管区の部隊であり、両国は陸上部隊だけでなく、航空部隊についても複数の実践的な訓練を行っているといいます。
 「シブ/インタラクション2021」合同演習は両国から合計1万3000人程度の将兵が参加し、メインフェーズは8月9日から13日までの日程で実施されるとしています。」
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 8月10日16:00 MicrosoftNews JBpress「合同軍事演習で「準同盟化」する中ロ、いずれ矛先は北方領土
 近藤 大介
 © JBpress 提供 2016年9月に広東省沖の南シナ海で中ロ合同軍事演習が行われた。その際にハグし合う両国の海兵隊員(写真:新華社/アフロ)
 © JBpress 提供 『ファクトで読む米中新冷戦とアフター・コロナ』(近藤大介著、講談社現代新書
 8月8日に東京オリンピックが閉幕すると、日本では10日から甲子園の高校野球が始まったが、隣の中国では、9日朝からおどろおどろしい軍事演習が本格的に始まった。中国西部の寧夏(ねいか)回族自治区で、13日まで行われるロシア軍との合同軍事演習「西部連合-2021」である。
 年々規模が大きくなる合同演習
 1979年の中越戦争でベトコンを多数殺戮し、「ベトナムの虎」の異名を取った李作成(Li Zuocheng)中央軍事委員会連合参謀部参謀長が、開始式典で演習開始命令を発令した。
 中国とロシアは、2004年10月に4374kmの国境を完全に画定した。これを祝して、2005年8月18日~25日に、初の合同軍事演習「平和の使命-2005」を行った。この時の中国側の責任者は、梁光烈(Liang Guanglie)総参謀長だった。
 中国がロシアと合同軍事演習をおっぱじめた目的は主に2つあって、1つはスホイ戦闘機など、ロシア製の最新兵器を売ってもらうこと。もう1つは、中ロが組んで、アフガニスタン戦争、イラク戦争とのめり込むアメリカに対抗することだった。
 以後、中ロ合同軍事演習は年を追うごとに規模や内容が拡大、深化していき、今年も特大の合同軍事演習となった。
 7月29日に行った中国国防部の定例記者会見の冒頭で、呉謙(Wu Qian)報道官はこう述べた。
 「今回の演習のテーマは、地域の安全と安定を合同で維持、保護することだ。中ロ両軍で連合指揮センターを設置する。中国は主に西部戦区の部隊が参加し、ロシアは東部軍区の部隊が参加する。双方の兵力は合わせて1万人余りで、多数の航空機、火砲・装甲装備を用いる。混合編隊、合同作戦、混成訓練とし、共同で部隊の連合偵察警備、サイバー攻撃、連合打撃殲滅などの検査実験を行い、能力を高めていく。
 今回の演習の目的は、中ロ新時代の全面的な戦略的パートナーシップ関係を強固にし発展させ、両軍の実務提携と伝統的な友誼を深化させることだ。それによって双方が、テロ組織に対してさらなる打撃を与え、共同で地域の平和と安全を維持・保護する決意と能力を示していくのだ」
 隠せない米国への敵意
 中国がここまでロシアとの合同軍事演習に肩入れする目的は、主に3つある。
 第一に、所期の目的通りアメリカへの対抗である。呉報道官の会見で、一番苛立った顔つきで述べたのが、次の2つのくだりだった。
 「今年に入って、アメリカ軍の中国に対する近距離偵察の活動は、ますます強まっている。アメリカ軍は多くの海洋探査船を南シナ海に展開し、海上および上空で中国に対して近距離偵察を行った回数は、2000回近くに上る。アメリカのこのような行動は、中国の安全という国益を損害し、南シナ海の行動の自由に脅威を与え、南シナ海の『軍事化』を加速させ、地域の平和と安定を破壊するもので、われわれは固く反対する」
 「アメリカはインターネット空間の軍事化を余すところなく推進しており、サイバー攻撃能力を大きく発展させている。ウィキリークス創始者アサンジ氏が暴露したところによれば、アメリカが開発したサイバー兵器は2000種類以上に及び、世界最大のサイバー兵器大国だ」
 このように、アメリカへの怒りを炸裂させたのだった。
 すべては「台湾統一」のために
 前述の2004年のロシアとの国境画定は、中国側が多少譲歩したものだった。それでも中国がロシアとの国境画定を急いだのは、ロシア側に張り付いている陸軍を減らし、台湾統一のために必要な海空軍を増強させたいためだった。
 習近平政権に入って、南シナ海で7つもの人工島を造成したのも、台湾統一のためには南シナ海の支配が必要不可欠と判断したことが大きかった。昨今、活発化させているサイバー攻撃も、やはり台湾統一のための最大の障害となっているアメリカ軍を、中国近海から駆逐する意味合いがある。
 第二に、新疆ウイグル問題である。今世紀初頭にロシアは、チェチェンイスラム勢力を完全に制圧してウラジーミル・プーチン長期政権が築かれた。同様に中国も、新疆ウイグル自治区イスラム勢力を完全に制圧して、習近平長期政権を築こうとしている。新疆ウイグル自治区で演習を行うとあまりに露骨なので、同じ「イスラム圏」である寧夏回族自治区にしたのかもしれない。
 第三は、アフガニスタン問題だ。周知のように、アメリカのジョー・バイデン大統領は、9月11日までにアメリカ軍をアフガニスタンから完全撤退させると宣言している。アメリカ軍が撤退した後のアフガニスタンは、イスラム急進派勢力のタリバンが支配するのは確実だ。そこでウイグルチェチェンを有する中国とロシアは、タリバンと中ロのイスラム独立勢力が組まないよう、軍事的な威嚇を見せたというわけだ。
 日本も対岸の火事ではない
 この「中ロ準同盟」とも言える合同軍事演習は、一見すると日本とは無関係のようだが、日本が「次はわが身」となるリスクを秘めていることを忘れてはならない。それは、「中ロ準同盟」の次の矛先が、北方領土に向かう可能性があるからだ。
 プーチン大統領は、安倍晋三前首相と26回も会談し、北方領土の返還問題に手を付けないで、北方領土の経済を日本と共同で発展させようとした。だがそれは絵に描いた餅だと悟り、昨年7月に憲法を改正。北方領土問題を完全に封印してしまった。
 日本側も、昨年9月に安倍政権から菅義偉政権に代わった。だが、残念ながら現在まで、菅外交など無きに等しい。
 そんな中、7月26日にミハイル・ミシュスティン首相が択捉島を電撃訪問し、北方領土経済特区構想をブチ上げたのだ。これは、中国が進めている海南島経済特区を模倣しようとしているように見受けられる。
 そもそもロシアは、自力で北方領土経済を発展させられないから日本を頼ったわけで、日本がダメなら中国を頼るのは、自然な流れだ。中国でも、「国後ナマコ」は中華料理の最高級食材の1つで、これまでも北方領土に熱い視線を送ってきた。
 6月28日、習近平主席とプーチン大統領が、オンラインの首脳会談を開き、7月に締結20周年を迎えた中ロ善隣友好協力条約を延長することで合意した。この会談で、「北方領土問題」も話し合われたかもしれない。
 安倍前首相の台湾訪問を中国は警戒
 この先、中国側は2つの局面で、「北方領土カード」を切ってくる可能性がある。1つは、年内に開かれる予定の今年2回目の「日米2+2」で、日本国内にアメリカ製の中距離ミサイルを配備する問題が進展した場合だ。これは中国とロシアが、ともに大いに警戒している。
 もう1つは、安倍前首相が秋の総選挙後に、台湾訪問を敢行した場合である。安倍前首相の台湾訪問は、たびたび取り沙汰されているが、中国は強硬に反対している。
 そもそも安倍前首相があれほどロシアとの友好親善に熱心だったのは、中国を牽制する目的が大きかった。それが自らの台湾訪問で中国を北方領土に招き入れてしまうことになれば、こんな皮肉はない。
 ともあれ、中ロ合同軍事演習の華々しい中国のニュースを見ていると、「次は北方領土」に思えてならない。」
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