🦟18」─1─中国共産党政府はソロモン諸島との安全保障協定に合意した。~No.50No.51 

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 中国共産党は、太平洋・アジアに於ける日本、アメリカ、オーストラリア、インド、EUなどに中国包囲網・中国封じ込めに対抗する為に、太平洋諸島・アセアン諸国・その他地域での経済的一帯一路構想と軍事的安全保障協定を進めている。
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 2022年3月30日 MicrosoftNews BBCニュース「中国、ソロモン諸島と安保協定を計画 オーストラリアの「裏庭」に足がかり
 © BBCニュース 提供
 フランシス・マオ、BBCニュース
 先週後半、中国と太平洋の小国の間の安全保障協定案が、太平洋全域に衝撃を与えた。
 流出した草案では、中国はソロモン諸島に軍部隊を配備し、海軍基地を設置する可能性もあるとなっていた。
 これに警戒を最も強めたのが、ソロモン諸島の南に位置するオーストラリアだ。同国は、アメリカ、イギリスと構築した新たな安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」において、太平洋地域の基盤となっている。
 オーストラリア国際問題研究所のアラン・ギンジェル教授は、「この協定の詳細はまだ不明だ。しかし、心配されている軍事基地より小規模だとしても、中国にとって初の太平洋における足がかりとなるだろう」と話す。
ソロモン諸島とオーストラリアは長年、互いに関係を築いてきた。第2次世界大戦後、オーストラリアはソロモン諸島にとって最大の援助国となっており、開発パートナーでもある。そしてこれまで、安全保障上の唯一のパートナーとなってきた。
 豪政府は不意を突かれて動揺したと、アナリストたちはみている。ただ、警告がなかったわけではない。豪政府は5年前、中国が「裏庭」に侵入していると感じていた。ソロモン諸島は当時、中国の融資や経済投資を促進していた。
 それを受けて豪政府は「ステップアップ」政策で対抗した。「太平洋ファミリー」に注意を向け直し、援助を増やした。
 だが、中国がオーストラリアと並んで安全保障パートナーとなったことは、豪政府の関与政策の失敗を明らかにしていると、アナリストらは話す。
 前出のギンジェル教授は、「このようなことが起こらないようにすることが目的だったはずだ。はっきりしているのは、これがオーストラリア外交の失敗だということだ」と言う。
 オーストラリアにとっての大問題というだけではない。半年前に発表されたばかりにのオーカスには、中国のインド太平洋地域における野心に対抗する目的がある。アメリカなど西側同盟の各国は、同地域が潜在的な紛争地域になることへの懸念を表明している。
 何が話し合われているのか
 ソロモン諸島のマナセ・ソガヴァレ首相は、中国との間で既存インフラや他のビジネスでの投資に加え、安全保障を追求する自国の権利を断固として擁護している。
 「地政学的な権力争いに巻き込まれるつもりはまったくありません、議長」と、同首相は29日に議会で宣言。ソロモン諸島が「どちらかにつく」こともないとした。
 流出した草案が最終的なものなのか、ソガヴァレ氏は明確にしていない。それでも、草案の内容は非常に幅広く包括的だったため、すぐに警戒心をかき立てた。
 草案には、中国が海軍の艦船を「立ち寄りと移行」のために島々に派遣できる条項がある。このことが、軍事基地が作られることへの懸念を高めている。
 草案はまた、中国の国民と事業を保護するためのソロモン諸島への軍隊の配備を中国に許可。ソロモン諸島は中国に対し、「警察、武装警察、軍人、その他の法執行および武装勢力」の派遣を要請できるとしている。
 オーストラリアのローウィー研究所の太平洋諸島地域アナリスト、ミハイ・ソラ氏は、「中国があらゆる種類の人員を派遣する可能性があるのに、(中略)派遣の範囲や軍隊の権限が明確にされていない」と述べた。
 ソロモン諸島にとっての唯一の、もう一方の安全保障協定であるオーストラリアとの協定と比べ、今回の草案ははるかに広い範囲をカバーしている。
 オーストラリアとの協定は、主に平和維持に関するものだ。オーストラリアはソロモン諸島から要請があった場合、軍部隊を急派できる。ソロモン諸島は長く、暴力的な政情不安の歴史をもつ。
 昨年、ソロモン諸島の首都ホニアラで大規模な暴動が発生した際には、この協定が再び適用され、オーストラリアが軍を派遣した。ニュージーランド、フィジー、バヌアツも軍を送り込んだ。
 中国の「戦略な切り込み」
 中国との安全保障協定案は、この地域のバランスを変える可能性がある。
 「安全保障協定は文言以上の意義がある。国同士の緊密さ、協力関係、信頼を暗に示している」とソラ氏は言う。
 太平洋における中国の軍事的存在感は、何十年にもわたって地域で享受されてきた「穏やかな」環境を完全に打ち壊すことになる。そうした環境は現在、オーストラリア、ニュージーランド太平洋諸島フォーラムの各国が集団で保っている。
 オーストラリアは、「この地域の安定と安全が損なわれる」可能性について懸念を表明。ニュージーランドは、「地域の潜在的な軍事化」に反対している。
 アナリストらは、オーストラリアのすぐ近くまで迫っている中国について、恐れるべきは侵略ではないとしている。それよりも、中国による情報収集や監視の強化など、直近の短期的な懸念があるという。
 南太平洋の足がかりとなる小規模の中国軍の存在ですら、オーストラリアには懸案であり、軍事資源の流出につながる可能性がある。
 「ソロモン諸島にある中国基地が紛争の際にどんな貢献をするのかという問題ではない。そんな次元の話ではまったくない」とソラ氏は話した。
 「ある地域に軍事的な存在感が確立すれば、その地域は排除され、他の国からのアクセスも排除されてしまう」
 最悪のシナリオは、南シナ海の力学の緊張がエスカレートすることだと、ソラ氏は述べた。中国はすでに、領有権が争われている海域で人工島を建設し、そこに軍事施設を設置。他国の海軍や空軍の通行を拒否している。
 「オーストラリアと他の太平洋諸国はこれまで、太平洋の穏やかな海域にあって、自由な移動を享受してきた」
 「この協定は、その競争に明確かつ厳しい戦略的な切り込みを入れてきた」」
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 3月31日15:40 MicrosoftNews AFPBB Newsソロモン諸島、中国との安保協定に合意
 © Parker Song / POOL / AFP 中国の北京で会談する習近平国家主席(右から2人目)とソロモン諸島のマナセ・ソガバレ首相(左から3人目、2019年10月9日撮影、資料写真)。
 【3月31日 AFP=時事】南太平洋の島国ソロモン諸島は31日、中国との間で広範な安全保障に関する協定に仮調印したと発表した。中国が南太平洋に初の軍事拠点を築く足掛かりになりかねないとして、西側諸国が懸念していた。
 首相府は声明で「ソロモン諸島と中国の担当者はきょう、両国間の安全保障協力枠組み協定に仮調印した」とした。
 【翻訳編集】AFPBB News
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