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・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
2021年11月25日号 週刊新潮「人間、この不都合な生きもの 橘玲
『子どもは純真』という神話
自尊心は、所属する集団から大きな影響を受ける。
野球やサッカーの熱狂的なファンは、『俺たちのチーム』が勝てば自尊心が高まって歓喜し、負けると自尊心が下がってときに激昂する。それと同時に、自分が属する集団を『善』、相手の集団を『悪』と見なす『善悪二元論』の強固なバイアスがある。人間は徹底的に社会的な動物なので、自尊心や自己肯定感は集団への帰属意識(アイデンティティ)に結びついている。
強い集団に属していると自尊心が高まり、弱い集団だと自尊心は低くなる。現代社会では、『白人/日本人』『男』『異性愛者』などがマジョリティ(強い集団)で、『黒人/外国人』『女』『同性愛者』などがマイノリティ(弱い集団)だ。
アメリカでは1930年代から、発達心理学者らが『子どもの(人種的)偏見』についてさまざまな方法で調べている。
黒人と白人の人形を使ったテストでは、子どもたちに『どの人形を選びたい?』『良い人形はどれ?』『どれが悪者に見える?』『ステキな色の人形はどれ?』などと訊く。
就学前の子どもに黒人や白人の写真を見て、『ここに二人の女の子がいます。一人は醜い少女です。人びとはその子を見たくありません。醜い女の子はどちら?』『ここに二人の男の子がいます。一人は親切な男の子です。ある時彼は湖で溺れている子猫を見つけ助けてあげました。その親切な男の子はどちら?』などと訊くテストもある。
これらの調査が衝撃的だったのは、『子どもは純真』という神話が根底から覆されたからだ。
3歳を過ぎる頃になると、ほとんどの白人の子ども黒人を『悪い』と見なし、否定的な感情をもち、『遊び友だちとして好まれることが一番少ない』と評価するようになる。この傾向は、アジア系やインディアン(アメリカ原住民)に対しても同じように見られる。
ただし、これが『人種的偏見』なのかは議論が分かれるだろう。
親を尊敬する理由
幼児が肌の色で好き嫌いを決めるのは、自力で生きていくことができない『弱い』生き物だからだ。自分の世話をしてくれるのは親やきょうだい、いとこたちなのだから、身近にいる者を好きになり、似ていない者警戒するプログラムが進化の過程で埋め込まれたというのは筋が通っている。そんな(白人の)子どもが善悪の概念を持つようになれば、『好き/嫌い』を『白人=善/黒人=悪』と重ね合わせるようになるのも不思議ではない。
『子どもの偏見』についての調査が大きな議論を呼んだのは、黒人の子どもたちについてはこの理屈では説明できない結果が示されたからだ。4~7歳までの黒人の子どもは、しばし黒人よりも白人を好んだのだ。
イギリスにおける調査では、白人の3歳の子どもは75%の頻度で白人の人形と自分を同一化し、6~7歳までにはほとんどの子どもが自集団(白人)に属しているという意識(人種アイデンティティ)をもつようになる。
だが3~5歳の黒人の子どもたちでは、白人の人形を選ぶか黒人の人形を選ぶかは半々で、6~7歳になっても黒人と同一化する割合は80%程度だった(年長の子どもたちの間でさえ90%を超えることはまれだ)。
6~7歳の子どもにクレヨンで人物を描かせると、白人の子どもたちは、黄もしくはピンクの肌色、ブロンドもしくは茶の髪を描いた。一方、黒人の子どもたちの44%は白人を描き、30%は人種があいまいで、黒人を描いた子どもは24%(4人に1人)だけだった。
さらに説明が困難なのは、黒人の人権を向上させる活動に熱心な家庭で育った黒人の子どもが、白人に対してより強い好意を示したことだ。
なぜこんな奇妙なことになるのか。これも、『子どもは弱い生き物』から説明できそうだ。
マジョリティの子どもたちは、自分に似た者に好意をもつことで生き延びることができる。だがマイノリティの子どもの場合、この単純な戦略がつねに成功するとはかぎらない。
子ども(とりわけ乳幼児)はとてつもなくひ弱で、弱い者を守ってくれるのは強い者だ。これが幼い子どもが親(父親)を尊敬し、スーパーヒーローに憧れる理由だが、だとすれば、階層化された社会では、マイノリティの子どもはより『強い』マジョリティの特徴に引き寄せられないだろうか。
子どもは弱いからこそ、〝ちから〟にものすごく敏感だ。アメリカでは、4歳を過ぎる頃になると、建前では『人種は平等』とされていても、保育園の先生からテレビの登場人物まで、あらゆるところで白人が指導的立場にいることに気づくようになる。このようにして、幼い黒人の子どもが白人の人形を手に取るようになるのであろう。
『平等』の理解は困難
この(かなり不愉快な)仮説で、リベラルな黒人家庭の子どもがなぜより強く白人を好むのかも説明できる。こうした家庭では、親は子どもに、アメリカ社会は人種によって階層化されているが、それにもかかわず黒人と白人は平等であるべきだと、幼いときから教えているだろう。
だが認知能力に限界のある子どもにとって、『平等』を理解することは困難だ。その結果、親の言葉のなかから『白人が黒人の上位にいる』という社会状況のみを取り出し、『正しい人種教育』をしていない黒人家庭の子どもよりも、白人に引き寄せられるようになるのだと考えられる。
『ジェンダー差別から解放された』家庭の年少の子どもたちが、逆に男女の性役割を積極的に受け入れるとの報告もある。この皮肉な現象も、『幼い子どもは〝権力〟に惹きつけられる』とすれば同様に理解可能だろう。子どもは親の言葉をそのまま受け入れるのではなく、異聞が理解できるようにしか理解しないのだ。
これらの調査では、『黒人の子どもは白人の子どもよりも承認欲求が強い』という結果も出ている。こうした決めつけ自体が『偏見』と見なされるかもしれないが、これもマイノリティの自尊心が揺らいでいることから説明できる。
ひとはどんなことをしてでも自尊心を高めたいと(無意識に)思っている。集団(共同体)がそれを与えてくれないのなら、自力で『承認』を獲得するしかないのだろう。──『女は男より承認欲求が強い』というかなり性差別的な主張も、同じ理屈で説明可能だろう。
発達心理学では、こうした『偏見』は教育によって7歳以降、弱まるとされているが、これがヒトの本性だとするならば、教育(説経)でなくなるとは考えにくい。より高度な認知能力と社会性を獲得した子どもたちは、たんに自分の『偏見』を上手に隠蔽する術を学習したのでないだろうか。
人種差別のような社会的に許容されない態度は抑制するものの、わたしたちはみな、いくつになっても『強い者』や『権力者』に惹きつけられる。この程度のことは、会社を見回せばすぐに気づくだろう。」
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西洋の宗教的白人至上主義から見れば、異文化・異宗教で生きるアフリカ人も日本人・アジア人も劣った人種で奴隷にすぎなかった。
バチカンは、キリスト教に改宗した日本人キリシタンを奴隷にする事を禁止した。
キリスト教が人種差別を広め強めている、何故か、それは十字架にかけられはイエス・キリストは白人であり、神の子である幼子キリストを抱く聖母マリアも白人であり、福音を広めた12使徒も白人であるからである。
実のところ、イエス・キリストも聖母マリアも12使徒も原始キリスト教徒も全ては白人西洋人ではなく、後にホロコーストの対象となるユダヤ人であった。
キリスト教が普及する事で、白人神話が人類共通の世界常識となった。
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イギリス王国のエリザベス(1世)女王は、重商主義政策を採用し、海賊を公認して、王家の財宝をため、王国を豊かにし、国民に富をもたらした。
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日本民族は、昔から日本近海で遭難する外国船があれば、人種・民族に関係なく、敵味方に関係なく、自己犠牲的に遭難者・漂流者を助け保護し、怪我をしていれば無償で治療・介保・看病し、引き揚げた漂流物・品物・商品は奪わず全て持ち主に返し、責任を持って無事に帰国させた。
日本民族は、南方系海洋民の子孫として海に生まれ海に活き海に死ぬ人びとで有ったからで有る。
古事記・日本書紀の天皇神話では、神代の天皇は日本国の建国・発展・繁栄と日本民族の永遠・平和・幸福・安寧の為に異世界の綿津見神({ワダツミノカミ}海の神)の娘を娶っている。
古来、海洋民は大陸民に比べて自由人であり海賊はいなかった。
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人に助けて貰いたいと思う者は人を助ける。
情けは人の為ならず、つまり、回り回って自分の為である。
海に生きる者は、陸に生きる者と違って他人や島がないと助からないし生きていけない。
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日本は、昔から女性に対する偏見や差別が強いブラック社会であった。
日本で女人禁制や女性立ち入り禁止が多いのは、宗教的社会的人類的民族的な理由によるジェンダー差別・女性差別・性差別ではなく、精神力が弱い日本人男性による煩わしい女性の拘束・束縛からの逃避願望である。
日本民族の伝統的精神文化とはブラックな宮仕えする男性の悲哀として、行基、西行、一休、鴨長明、兼好法師、芭蕉、葛飾北斎など世捨て人・遁走者、隠者・隠遁者・遁世者、隠居、孤独人・孤立人・無縁人への、一人になりたい、一人で生きたいという憧れである。
それを言い表す言葉が、もののあわれ、、もの悲しい、いと哀れ、侘び寂び、一期一会、惻隠の情、などである。
女性から逃げて一人になれるのであれば、金も地位も要らず貧困も厭わず孤独死・孤立死・無縁死さえも甘受する、それが日本人男性の「粋」であった。
それ故に、妻や子供よりも、家庭よりも仕事を優先する。
それが、日本人の愛社精神である。
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