- 作者:周 婉窈
- 発売日: 2013/02/18
- メディア: 単行本
関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
日本の祖先である南方海洋民は、台湾や揚子江河口部、沖縄などに小舟で行き来しながら雑婚し混血児を産み育てながら日本列島に流れ着いた。
台湾人と琉球人と日本人は、ハーフで、同じ南方海洋民を祖先としている。
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2016年1月26日号 ニューズウィーク誌日本語版。「中国の島という幻想を砕いた蔡英文の先住民の『血』
太古から固有の台湾人意識が新総統を生み出す中国離れが進む『共和国』はどこへ向かうのか 楊海英
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台湾の先住民は中国の少数民族と異なり、古代から中華文化とさほど関わりを持たない。台湾先住民の諸言語は南洋のオーストロネシア語族に属する。島の各地に残る新石器時代以降の遺跡からはポリネシアやインドネシア、フィリピンの諸民族と共通の出土品が発掘されている。
太古の時代に南洋の人々がカヌーをこいで北上してきた、というのが定説だ。南下した『中華民族が祖国に編入した島』ではない。客家など漢人の渡来の歴史は浅く、300〜400年前のこと。台湾は何より南洋系の先住民の国なんだ。
漢人は台湾で生活するようになつても、実質的に近代まで統治者になったことはない。17世紀にオランダ人が植民政府を設置し、スペイン人も進出を試みた。オランダ人を追い出した武将、鄭成功も漢人というよりも、日本人と明国人のハーフだ。
鄭は台湾で中華的統治システムを確立しようとしたのではない。むしろ、故郷である九州の平戸から南洋への貿易路の打開をもくろんだ中継地の開拓とみほうがいい。その意味で、西洋人から『美麗島(フォルモサ)』と称された台湾は、大航海時代にいち早く国際社会に加わった東アジアの国だ。中国と結び付けるには、無理がある。
その後、鄭家を破った満州人の清朝は台湾を『化外(未開)の地』と見なし統治に不熱心で、実効支配は島西部平地の漢人地域にしか及ばなかった。
第二次世界大戦後、統治権は国民党に移る。49年、国共内戦で中国共産党に追われた国民党は約250万人の難民を伴って台湾に渡ってきた。本省人からすれば、オランダ人やスペイン人、鄭成功と日本に次ぐ外来政権だ。外来者であっても寛大な心で受け入れるのが台湾人(先住民と客家などの本省人)の精神である。すべては世界情勢に従った、自然の潮流だと理解してきた。
『幻の合意』を認めない
しかし、国民党政権はこれまでの征服者と異なって、強権的な政治を行う。47年春には『2・28事件』と呼ばれる大量虐殺を働き、87年まで40年間にわたって戒厳令を敷いた。国民党の政治的な手法は好敵手の中国共産党とさほど変わらなかったので、台湾人を徹底的に悲しませてしまった。
……
新総裁は事実上の『ファルモサ共和国をどういう方向へリードしていくのか、虎視眈々と彼らをのみ込もうとする大陸中国とどんな関係を構築するのか。南シナ海や東シナ海において、台湾と同様な危機に直面している日本はいかに同国に関与していくべきなのか。すべてがこれから問われる」
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- メディア: 単行本