🔯23」─1─ジュリアス・シーザー(ガイウス・ユリウス・カエサル)。紀元前70年。~No.71No.72No.73 

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 ガイウス・ユリウス・カエサル(古典ラテン語:Gaius Iulius Caesar、紀元前100年 - 紀元前44年3月15日)は、共和政ローマ期の政治家、軍人であり、文筆家。「賽は投げられた」(alea iacta est)、「来た、見た、勝った」(veni, vidi, vici) 、「ブルータス、お前もか (et tu, Brute?)」などの特徴的な引用句でも知られる。また彼が布告し彼の名が冠された(ユリウス暦)は、紀元前45年から1582年まで1600年間以上に渡り欧州のほぼ全域で使用され続けた。
 古代ローマで最大の野心家と言われ、マルクス・リキニウス・クラッスス及びグナエウス・ポンペイウスとの第一回三頭政治と内戦を経て、永久独裁官(ディクタトル・ペルペトゥオ)となった。
 名前
 ガーイウス・ユーリウス・カエサルが、古典ラテン語の当時の発音(再建音)に最も近い。長母音と短母音の区別をしないガイウス・ユリウス・カエサルは慣用的な表記である。英語読みの「ジュリアス・シーザー」(Julius Caesar) でも知られる。名前の意味は、ユーリウス氏族に属するカエサル家のガーイウスという意味である ちなみに氏族名のユーリウスとはユピテル(ジュピター)の子孫という意味である。
 「カエサル」の名は、帝政初期にローマ皇帝が帯びる称号の一つ、帝政後期には副帝の称号となった(テトラルキア参照)。ドイツ語のKaiser(カイザー)やロシア語のцарь(ツァーリ)など、皇帝を表す言葉の語源でもある。
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 古代ローマは、主要官職を市民選挙で選んでいたが、金権社会として投票は売買されていた。
 クラッススなどの富豪は、大金を使って票を買い集めて執政官や護民官に当選し、その利権を利用して資産を増やしていた。
 カエサルは、クラッススポンペイウスらから大金を借金し、市民に金をばらまいて当選していた。
 保守貴族の小カトーは、清廉潔白を貫いて票を買わなかった為に護民官以上には出世しなかった。
 金権選挙に反対する一部の知識人は、ローマ市民の権利たる票を売買する事に嫌悪感を抱き、変人達に投票した。
 ローマ市民は、カエサルら金権実力者を英雄と称えたが、小カトーを正直者と言う意味で変人と呼んだ。
 ローマの英雄とは、ローマ市民に富と恩恵をもたらす者であり、高邁な理念を掲げても清貧だけを強いる理想主義者より人間の本姓である欲を隠さず利益を還元してくれる現実主義者である。
 ロストフツェフ「(非常軍事指揮権が)ローマ貴族層の中の最も優れた人々に、軍隊とより緊密な接触を持ち、それを贈物と約束という強い絆で自分たちに個人的につなぎとめる機会を与えた。今度は軍隊の指揮者を、彼が兵士たちの間に人気を保っている限りにおいて、国家の主人としたのである」
 票を買って当選した権力者達は、利権で得た富の多くを人気を維持する為に、私財をローマ領土内の公共事業に投じ、街道、水路、公衆浴場など他方面で数多くの公共施設を造った。
 アウグストゥスオクタウィアヌス)「レンガの街を引き継ぎ大理石の街を残した」
 最も巨費を投じて盛大に行った人気の催しが、「パンとサーカス」のサーカスであるコロッセオで行われた剣闘士の死闘であった。
 名門貴族で富豪は、自分の領内で「パンとサーカス」を行った。
 ローマ皇帝は、ローマ市など主要都市で「パンとサーカス」を行った。
 ローマ時代、全ての公共事業を政府の金で行った分けではなく、全ての軍隊の給与を政府が支出していたわけではない。
 ローマの金権政治は、全領土の全ローマ市民に対して平等に利益還元する事を約束して維持された。
 ローマ領土のローマ市民権を持つ者は、約束を果たして利益をもたらす権力者を支持し、実現できない理想や現実にそぐわない理念を有害として公の場から排除した。
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 人類の歴史は、平和の歴史ではなく、殺戮と強奪による戦争の歴史である。
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 紀元前70年 ローマ市民総人口91万人。
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 ユリウス・カエサル「人は、自分が望んでいる事を喜んで信じる」
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 カエサル「兵士は金しだい。金は力しだい。そして力は兵士しだい」
 兵士は、この司令官の指揮下にいれば、戦争に勝ち、金も女も、地位も名誉も、欲しいものは手に入ると信じて命令に従って戦った。
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 ガリア人諸部族は、ゲルマン人に押されてローマ属州を通過して西に移動した。
 紀元前58年 ガイウス・ユリウス・カエサル(シーザー)は、ガリア遠征の為にローマを出発した。
 ガリア人諸部族は、カエサルに、ゲルマン人ライン川の東から押し寄せて苦しんでいると訴えた。
 だが、カエサルガリア人諸部族の話し合いは決裂して戦争になった。
 ウェルキンゲトリクスは、ガリア人諸部族を統一してカエサルを攻撃した。
 カエサルは、追い詰められたがアレシアでガリア連合軍を撃破し、8年間にわたる激戦の末にガリアを平定した。
 カエサルガリア侵攻は、ローマ共和国の安全の為ではなく、個人的な利益の為であった。
 ローマの戦争は、領土を拡げる事で軍団を養う税収と退役した兵士に与える土地を獲得すると共に、奴隷を大量に供給する最善の手段であった。
 カエサルは、元老院に許可された4個軍団以外に、元老院の許可を得ず自費で4個師団を増設した。
 軍団は、
 借金王で資産を持たないカエサルは、軍団維持の為に独力でガリアを平定し、ブリタニアまで侵攻して、全ガリアの利権を手に入れた。
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 カエサルは、新たなローマの属州・植民地を得る為にガリアを征服したのではなく、ローマの領土を広げる為にガリアを平定したのである。
 領土拡大のビジネスモデルとして、ガリア人にローマ人同様の市民権を与え、ローマ市民と同様の権利を認めた。
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 ローマ元老院は、カエサルの寛容政策で非ローマ人であるガリア人やヒスパニア人が元老議員になる事は、ローマの民主主義が破壊され、家名による既得権が奪われると危機感を抱いた。
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 紀元前44年2月 カエサルは、終身独裁官に就任した。
 ローマは、専制君主を出さない為と権力を乱用させない為に独裁官を任期6ヶ月と期限付きで任命していた。
 3月15日 カエサル暗殺。
 急進的共和制派元老院議員は、専制君主化するカエサルを排除すれば、民主主義を支持する市民から歓迎されると思い込み暗殺を計画し、暗殺後の計画もなく暗殺を実行した。
 市民は、カエサルを暗殺したブルータスやカシウスら暗殺者達に激怒した。
 暗殺者達は、身の安全を心配して聖地であるカピリーノの丘の神殿に逃げ込んだ。
 3月17日 カエサルの部下であったアントニウスは、カエサルの古参兵を集めて、カエサルの寛容政策を踏襲して、元老院会議を開き暗殺者達の罪を追求せずカエサルの人事案に従って属州総督などの要職を与えた。
 3月19日 ブルータスやカシウスら暗殺者達は、罪が許されたが、ローマに留まっていれば市民に襲われる危険があるとしてローマから逃亡した。
 元老院は、8月に暗殺者達の身の安全を図る為に、ブルータスをマケドニア属州総督に、カシウスをシリア属州総督に任命したが、軍指揮権を与えなかった。
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 ローマ時代の権力は、ローマ市民の支持ではあったが、実は金次第であった。
 ローマ市民を満足させるのは、ローマ軍団という私兵への給付金とローマ市民という領民への競技会の開催費であった。
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 ジュリアス・シーザーに学ぶ、リーダーシップ7つの教訓
 Áine Cain
 Áine Cain
 Aug. 11, 2019, 08:00 AM CAREERS5,570
 シーザーはどうすべきだった?
 Wikimedia Commons
ジュリアス・シーザーは、2000年以上前の紀元前44年3月15日に暗殺された。
・その生涯を通じて、シーザーは最高神祇官、将軍、独裁官(ディクタートル)など、さまざまな要職に就いた。
・シーザー自身の行動とその暗殺により、すでに弱体化していたローマの共和制は崩壊へと進んでいった。
 紀元前44年3月15日は、ジュリアス・シーザーにとって最悪の1日となった。ローマの独裁官(ディクタートル)の職にあったシーザーはこの日、元老院会議でわなにはまり、仲間たちに刺殺されてしまった。
 シーザーは「3月15日に気をつけよ」と警告されていた。もっと用心するべきだった。
 その数年前、古代ローマの政治家であり軍人でもあったシーザーは、内戦に乗じて権力の座に就いた。シーザー暗殺後、再び内戦が起き、ローマの共和制は終わりを迎えた。その後ローマは帝政に移行し、シーザーの養子だったオクタビアヌスが初代ローマ皇帝の座に就いた。
 今もシーザーは歴史上、最も偉大なリーダーの1人と見なされている。またシーザーという名前は、個人崇拝の対象や独裁的な人物の代名詞として用いられている。
 では、シーザーはこれほどの権力をどのようにして手に入れたのだろうか?
 Business Insiderは、シーザー自身が書いたもの、または信ぴょう性は劣るものの、興味深い記述がみられる古代の歴史家の記録を検証し、シーザーのリーダーシップ・スタイルを7つの教訓にまとめてみた。
1. プレゼンテーションは重要
 優れたリーダーは偉業をやってのけるだけではない ── 魅力的なストーリーを語る方法も心得ている。
 ポントス王ファルナケス2世に、短時間の戦いで勝利を収めたシーザーは、戦闘の詳細を報告するためにローマに書簡を書く必要に迫られた。ギリシャの歴史家プルタルコスやローマの歴史家スエトニウスによると、シーザーは詳細には触れず、簡潔にこう書いた。
 「来た、見た、勝った」
 このフレーズは非常に印象に残る。2000年以上を経た現代にも伝わっているほどだ。
 シーザーは自らの戦いについて、言葉を重ねることはできたはずだ(事実、彼はいくつかの遠征について長文の戦記を残している)。しかしこのケースでは、簡潔な言葉が最も強力なメッセージとなることを理解していた。
2. リスクを取る
古代ローマでは、軍隊を引き連れてルビコン川を渡ることは重大なことだった。宣戦布告に等しい行為であり、死刑になる可能性もあった。
 シーザーは自らの軍勢を引き連れてルビコン川を渡った時、シーザーはすべてを懸けた。前述の歴史家スエトニウスは『皇帝伝(The Life of the Deified Julius)』に、シーザーは川を渡る際に、アテネの劇作家の言葉を引用し「賽は投げられた」と述べたと記した。
 シーザーはリスクを取り、勝利を収めた(少なくとも短期的には)。
3. 小さなことから始める
 リーダーとして成功を収めるには、最初は「小さな組織」のリーダーとしてスタートしなければならないことが多い。
 シーザーはこのことを理解していた。若い頃に起きたクーデターでその地位を失いながらも、彼は再び、権力を取り戻している。
 プルタルコスの『英雄伝(Parallel Lives)』によると、シーザーはアルプス山脈の小さな村を通り過ぎる際、以下のような興味深い言葉を残した。
 「ローマで2番目の地位に甘んじるくらいなら、ここで最も高い地位に就きたいものだ」
4. 変わらないものはない
 将軍としての経験から、シーザーは状況が瞬く間に変わる可能性があることをしっていた。ビル・イェン(Bill Yenne)の著作『Julius Caesar: Lessons in Leadership from the Great Conqueror』によると、シーザーは以下のような言葉を残している。
 「戦争においては、重要な物事は、非常にささいな要因の結果」
 栄光に酔いしれるはならない。状況は、常に悪い方に変化する可能性がある。
5. 自分を甘やかさない
 成功を収めたリーダーだとしても、自分の愚かさに気づかなくなるほどおごり高ぶってはならない。
 『ガリア戦記』の中でシーザーは、敵対したガリア人勢力の戦術的ミスを評して、「多くの場合、人は自分の期待に添う事柄を信じようとする」と結論づけた。
 優秀なリーダーは合理的に行動し、感情や先入観が意思決定に影響を与えることはない。確かに直感や本能も重要だが、優秀なリーダーは両方をうまく使う。決してどちらかのみに頼ることはない。
6. 現状に安住しない 
 物事がどんなに良いように見えても、優れたリーダーは最悪の結果を予想することを決して忘れない。
 『ガリア戦記』にシーザーは次のように記した。
 「不滅の神々は、その罪を罰したいと考えている人物にしばしば、より多くの栄誉とを与え、長い間、罪を問わないことがある。これは状況が変わった際に、より大きな苦しみを与えるためだ」
 要するに、勝ち続けている時こそ、用心しろということ。シーザー自身も、自らのこの言葉に従うべきだった。しかしシーザーは、独裁官となったことが水面下での陰謀を招き、有名な暗殺事件に結びついた。
7. 自分を安売りしない
 人を率いるためには、自分の能力を信じる必要がある。この点については、シーザーはまったく問題なかったようだ。
 その一端は、シーザーが若い頃に遭遇した有名な事件からも伺える(事件には海賊が登場する)。プルタルコスによると、若き日のシーザーは海賊に襲われ、囚われの身になったことがある。
 Livius.orgには次のように記載されている。
 「最初、海賊が身代金として20タレントを要求すると、シーザーは大きな声で笑った。そして『お前たちは、自分が捕らえた人物が誰なのかを分かっていない』と海賊に言い放ち、身代金を50タレントにするよう言った」
 シーザーはさらに、自由の身になった時には海賊たちを自らの手で殺すと誓った。身代金が支払われて解放されたのち、シーザーは艦隊を整えて海賊たちを捉え、その言葉を実行した。
 [原文:7 unforgettable leadership lessons from the ancient Roman conqueror Julius Caesar]
 (翻訳:長谷 睦/ガリレオ、編集:増田隆幸)
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