🐉33」─4─中国共産党政府の本性を見せる恫喝外交。~No.128No.129No.130 ㉓ 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・    
 2020年9月2日 産経新聞「独仏、中国に「欧州を脅すな」と反論 チェコ上院議員団の訪台で
 台湾立法院での演説を終え、立法委員らにあいさつするチェコのビストルチル上院議長=1日、台北(共同)
 【パリ=三井美奈、北京=西見由章】中国の王毅国務委員兼外相がチェコ上院議員団の台湾訪問を受けて報復を警告したことに対し、フランス外務省は1日の声明で「欧州連合(EU)の一員に対する脅しは受け入れられない。われわれはチェコと連帯する」と批判した。ドイツのマース外相も同日、「脅迫はふさわしくない」と述べ、フランスと歩調を合わせた。
 王氏は8月末から、仏独など欧州5カ国を歴訪した。チェコのビストルチル上院議長が率いる訪台団は、30日に台北入りした。
 王氏は1日、ベルリンでマース氏と行った共同記者会見で、ビストルチル氏が台湾の立法院(国会に相当)で演説したことに触れ、「これは公然とした挑発だ。一線を越えた」と猛反発した。また、「必要な対応を取らざるを得ない」と述べ、報復を示唆した。
 これに対し、マース氏は「われわれは国際的なパートナーには敬意をもって接する。相手にも同じことを期待する」と応じ、中国側の強い圧力を牽制(けんせい)した。さらに、香港国家安全維持法について「法の影響を懸念している。『一国二制度』は完全に実施されるべきだ」と要求した。一方で、中国とEUの関係構築の重要性を強調し、EUの台湾政策には言及しなかった。
 王氏は8月31日には、「台湾問題で『一つの中国』に戦いを挑むことは、14億人の中国人民を敵に回すこと」だとチェコ上院議員団の訪台に反発。「高い代償を払う」と警告した。」
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 9月5日20:42 産経新聞「中国外相、欧州取り込み難航 チェコ議長訪台で「恫喝」露呈
 オランダのルッテ首相(右)と会談する中国の王毅国務委員兼外相=8月、オランダ・ハーグ(新華社=共同)
 【北京=西見由章】中国の王毅国務委員兼外相は欧州5カ国への歴訪で、米国による対中包囲網形成に参加しないよう働きかけた。ただチェコのビストルチル上院議長の台湾訪問をめぐって中国側が“恫喝外交”の本性を露呈し、欧州諸国の反発を買う展開に。新型コロナウイルス発生時の中国当局の初動や高圧的なマスク外交をめぐって欧州の対中世論は厳しさを増しており、中国側の欧州取り込みは難航している。
 8月25日~9月1日にイタリア、オランダ、ノルウェー、フランス、ドイツを訪問した王氏は、同時期にスタートしたビストルチル氏の訪台に対して「高い代償を支払わせる」と恫喝した。ドイツのマース外相との共同会見でもビストルチル氏が台湾で演説したことについて「一線を越えた」と警告し、報復措置を示唆した。
 一方、マース氏は会見で「脅迫はふさわしくない」と王氏を直接批判し、欧州の中でも比較的関係が良好なドイツとの蜜月演出は事実上失敗した。また香港メディアによると、王氏が訪問した5カ国のうちドイツを含む4カ国が香港問題について公式に懸念を表明した。
 習近平指導部が各国との摩擦を強めているのは、外交の戦略性よりも自国民に対する当局のメンツを重視していることが背景にある。こうした強硬外交を主導してきたのが王氏自身だ。
 北京の経済専門家は「欧州と米国の切り離しが欧州訪問の目的だったはずだが、(王氏の)厳しい発言によって相互理解まで困難になったのではないか」と指摘した。」
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 9月5日05:00 産経新聞「【主張】チェコ議長の訪台 民主主義の連帯を示した
 チェコのビストルチル上院議長が、中国の圧力をはねのけて外交関係のない台湾を訪問した。
 蔡英文総統との会談では、自由と民主主義を尊重する台湾を支持する考えを表明した。
 チェコ先の大戦後、ソ連に支配され、民衆は共産党独裁政権による圧制に苦しんだ。1968年の民主化運動「プラハの春」はソ連軍などに蹂躙(じゅうりん)された。89年にベルリンの壁が崩れ、共産政権を倒して民主化を勝ち取った。いわゆるビロード革命である。
 このような歴史を持つチェコで大統領に次ぐ地位の上院議長が台湾を訪問し、自由と民主主義の永続を説いた。その意義は小さくない。こうした動きを国際社会に広げていくことが重要だ。
 クベラ前上院議長が企業訪問団の団長として訪台を計画していたが、1月に急死して実現しなかった。駐チェコの中国大使は「訪台企業は当然の報いを受ける」と強い圧力をかけていた。中国の強硬姿勢にチェコの世論は反発し、上院は5月にビストルチル氏らの訪台を圧倒的多数で決めた。
 ビストルチル氏は立法院で演説し、台湾の民主主義を称(たた)えた。63年にケネディ米大統領が、共産主義の脅威に最前線で対峙(たいじ)していた西ベルリンを訪問し「私はベルリン市民」と語ったことにならって「私は台湾人」と述べた。
 台湾は、香港の自由と民主主義を奪った中国共産党政権の脅威に直面している。「私は台湾人」の訴えに内外で共感が広がったのは自然なことだろう。
 中国の王毅国務委員兼外相は外遊先のドイツで、ビストルチル氏の訪台を「中国政府と人民は絶対に座視することはなく、近視眼的な行為と政治的なばくちに高い代償を支払わせる」と罵(ののし)った。たしなみを欠き、あからさまに脅す言動は中国や北朝鮮に共通する共産党政権の特徴だ。
 仏独両政府は直ちに「脅迫は受け入れられない」と中国を批判し隣国スロバキアチェコと連帯する姿勢を打ち出した。米国は8月にアザー厚生長官を台湾に派遣している。新型コロナ対策だけでなく台湾の自由と民主主義を擁護する姿勢を鮮明にするためだ。
 日本は自民党総裁選や野党新党の動きの最中とはいえ、政府や政党、国会議員の反応がほぼみられないのは残念だ。自由と民主主義を守る声をあげてほしい。」
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