近現代イギリス移民の歴史: 寛容と排除に揺れた200年の歩み
- 作者:パナイー,パニコス
- 発売日: 2016/05/25
- メディア: 単行本
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・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
2017年9月21日号 週刊新潮「週刊『山猫』 ツメ研ぎ通信 三浦瑠麗
イギリスを訪れ実感した『EU離脱』真の理由
休暇でイギリスに来ています。ロンドンは何といっても国際的、黒ずくめの湾岸諸国の女性がハイドパークを行き交い、デパートで爆買いしている。言葉を聞けばすぐわかりますが、レストランなどのサービス業に従事している人で、いわゆる生粋の英国人に出くわす確率は、1割にも満たない。高級ホテルの名物ドアマンや、庭師業だけは、英国人の持ち場と言ってよいでしょうけれど。
ロンドンは、移民なしでは成り立ちません。100年以上前の古風な建物を使いつづけているため、常に通りのどこかで内装工事や配管工事が進行しています。街を行き交う工事業者のバンを運転し、建物の中に入っていくのも移民たちです。
昨年、国民投票でイギリスのEU離脱が決まった後、移民なしでどうやっていくのだろうという声が聞かれました。その通りです。移民の多い都市ではEU残留支持が多かった。
ところが、実は離脱派が多い田舎でも、移民頼みの構図は当てはまるのです。
ハリー・ポッターでよく知られるようになったキングズ・クロス駅で高速鉄道に乗り、ロンドンを出る。そうするとすぐに、車窓には田園地帯が広がります。20分も走ったら、茶色い畑や、緑の牧草地がどこまでも広がり、白い羊が点々と散らばっています。その合間には林の飛び地があり、小川がちょろちょろ流れています。そう、典型的なイングランドの田舎の風景です。
なかでも、小さい可愛らしい建物が立ち並ぶコッツウォルズや、ワ−ズワース、ビアトリクス・ポターゆかりの家が保存されている湖水地方が有名。こうしたイングランドにせよ、あるいはスコットランドにせよ、ウエールズやコーンウォールにせよ、田舎や小さな町には明確な統一美があります。観光資源として重要な町並みを保全するための決まりも、日本とは比べ物にならないほど厳しい。
それは、生活スタイルを売りにしているから。そこが崩れると価値が下がってしまうことを、英国人はよくわかっているのです。
ただし、そうした観光や農業で生きていく町や村でも、よく見ると移民が多く切り盛りしている。いまにもピーターラビットが飛び出してきそうな田舎家のB&Bだって、料理を運んでくる愛想のよい女性は、ポーランド人だったり。農業もそう。英国人が中心なのは、羊や牛の放牧くらい。畑で農耕用トラクターに乗り込むのは、屈強なブルガリアの移民労働者たちです。
ではなぜ、離脱派が上回ったのか。実は、理由を探ってみると、離脱に投票した人が一番重視したのは、生活の質(QOL)でした。文化的な暮らしや快適さの総合的な指標です。
近年、イギリスでは経済より移民問題を重視する人がぐんと増えました。それを単に排外主義の台頭とレッテル貼りすると、なぜ急に変化が起きるのかわからなくなります。イギリスはここ2、3年で国際化したわけではないのですから。
要は、論点は移民そのものの排除ではなく、移民が持ち込む生活文化に関する日常の摩擦だったり、移民の〝総量規制〟を可能にすべきか否かだっらということ。自分勝手ないいとこ取りだと言われれば、その通りかもしれない。けれど、QOLを維持するにも移民頼みのイギリス人が、ギリギリのところで『もうちょっと何らなの規制をしたい』と思っただけの『離脱』票だったというのが、本音のところなのかもしめません」
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伝統文化や古い街並みに愛着を持つイギリス人は、伝統文化を軽視し古い街並みを壊して恥じない日本人と違って、生活に多少の不便をしても保全する事に並並ならぬ努力をはらっていた。
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日本人は、口では古いモノを勿体ないと大事にすると言いながら、実はイギリス人ほど歴史あるモノを大事にしない。
現代日本人は、歴史ある古いモノより欧米の新しいモノに価値を持つことが多い。
その代表例が家具である。
日本の伝統家具は、輸入家具におされて衰退産業である。
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イギリス人は、日本人に比べて祖国や故郷への愛着は濃厚で、外国からの攻撃から守るためならば武器を取って戦う事も厭わない。
つまり、戦争の覚悟を持っている。
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日本人は日本的なモノを嫌い、イギリス人はイギリス的なモノを好む。
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現代イギリスの人種問題―有色移民と白系イギリス人の多様な人種関係
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